【クラファンレポート】「世界一魅力的なフットボール」を追求し40年。サッカー界内外で多くの人材を輩出した育成の名門・セゾンFCの新たな挑戦

「初めてのクラウドファンディングでも終了3日前には目標達成。40年の思いを伝えれば、応援は集まる」―滋賀県の街クラブが、記念イベント実現のために初めて挑戦したクラウドファンディングで見事成功を収めました。どのようにして初めてのクラウドファンディングに挑み、成功させたのか。セゾンフットボールクラブの今村GMに、プロジェクト成功の秘訣と未来への思いを語っていただきました。


セゾンフットボールクラブ・40周年記念と50周年に向けオールセゾン未来への挑戦!
プロジェクトページ:https://camp-fire.jp/projects/803639/view                

プロジェクトオーナー紹介

セゾンフットボールクラブ・今村 公治 GM     
 セゾンフットボールクラブ・今村 公治 GM 
1984年に滋賀県大津市で誕生したセゾンフットボールクラブの運営にGMとして携わる。自身もOBであり運営会社の株式会社ウインズコーポレーション代表取締役と兼任。滋賀、大阪、愛知、岡山の4地域で展開する「オールセゾン」の40周年記念プロジェクトを主導し、初めてのクラウドファンディングで目標額150万円を達成。「美しく魅力的に」をモットーに、次世代のサッカー選手、人材育成に尽力している。


小さな街から始まった40年の軌跡 

― セゾンフットボールクラブの歴史について教えてください。

今村さんセゾンフットボールクラブは1984年に滋賀県内初のクラブチームとして大津で誕生しました。当初は小学生対象のジュニアカテゴリーからのスタートでしたが、現在はジュニアユースをメインに展開しています。


創設者の岩谷篤人が確立した「日本が世界の頂点に立つためにはどうすればいいか」から逆算した「美しく魅力的に」「魅力ある選手を育成する」「選手の夢を育成する」というミッションのもと、育成のカテゴリーでは目先の結果や勝利にとらわれない、選手の将来を見据えた指導を行ってきました。


その成果として、W杯で活躍した乾貴士選手をはじめ14名のプロサッカー選手や、JリーグのGMや監督、企業経営者など様々な分野で活躍する人材を輩出し、現在は滋賀だけでなく大阪、愛知、岡山でもセゾンフットボールクラブを展開するまでに成長しています。

セゾンフットボールクラブの歴史のイメージ写真


― 県内初のクラブチームのスタートからどんどん広がっていったのですね。

私たちは40年間、世界で一番美しく魅力的なフットボールを目指してきた自負があります。
サッカーではボールを取ったり取られたりするのが当たり前と思われがちですが、「ボールは失うものではない」との考えの元、自分たちが一番上手いんだと信じて、絶対にボールを奪われないという意識でプレーすることを大切にしています。
そのためにはテクニックやセンス、ハートといったものが必要となり、それにはさらに大きな努力が必要です
。そして時代の流れに合わせて取り組むテーマを日々アップデートさせております。

県内初のクラブチームのスタートイメージ画像

40周年を祝い、初めてのクラウドファンディングに挑戦 

―クラウドファンディングに挑戦しようと思ったきっかけは何ですか?

今村さん「セゾンフットボールクラブ・40周年記念と50周年に向けオールセゾン未来への挑戦」というタイトルでクラウドファンディングに挑戦したのは、40周年という節目を祝うだけでなく、未来に向けてオールセゾンファミリーとしての一体感と結束力を深めたいという思いからでした。


滋賀セゾンの40周年、大阪セゾンの13周年、愛知セゾンの12周年、岡山セゾンの12周年を合わせて「オールセゾン77メモリアルプロジェクト」と名付け、全ての周年を祝いたいと考えました。


10年前の30周年記念イベントでは、当時中学生だった選手たちの中から実際にプロサッカー選手が誕生しました。同じクラブからプロになった先輩たちを身近に感じることで夢をリアルに描ける機会を、今の選手たちにも提供したいと思いました。


― クラウドファンディングへの挑戦に不安はありませんでしたか?

今村さん正直、最初はクラウドファンディングに良い印象を持っていませんでした。不特定多数の方にお願いするというのがどうなのか、ちゃんと理解してもらえるのか、応援してもらえるのか…「誰でもいい」というわけではないという思いがありました。


でも、思いやストーリーが大事だとCAMPFIREの担当者が教えてくれて、「セゾンさんなら絶対成功します」と言ってもらえたんです。それでも実際にやってみると、プロジェクトページを作るのは大変でした。特にリターンの種類とデザインを用意するのに苦労しましたね。


私たちはプロクラブではないですが、サッカー系のクラウドファンディングページの中で一番クオリティの高いものにしたいという思いがありました。運営会社がデザイン会社であること、私自身がクリエイティブディレクターであることで可能となりました。

画像クラウドファンディングに挑戦しようと思ったきっかけは何ですか?のイメージ画像

クラウドファンディング成功への壁と乗り越え方 

― 40周年記念イベントを実現する上で、どのような困難がありましたか?

今村さん最大の課題は予算面でした。10年前の30周年記念アワードパーティーも私が発起人として企画しましたが、当時と比べて昨今の物価高によりコストが大幅に上昇していました。


セゾンフットボールクラブ誕生の地である滋賀で数百人規模の人数が集まれる場所は限られており、前回同様「びわ湖大津プリンスホテル」を会場としましたが、参加者からの会費だけでは全額を賄えない状況でした。


また、地理的な問題も大きかったです。滋賀だけでなく、大阪、愛知、岡山という離れた地域から選手全員が移動するには、各地域ごとに観光バス1台または複数のマイクロバスが必要になります。選手が3学年全員移動するための交通費だけでも大きな負担になりました。


総費用は約750万円を見込んでいました。このうち約500万円は会費とご協賛などで賄う計画でしたが、残りの250万円をクラウドファンディングで集めたいと考えました。
目標金額の150万円はあくまで最低ラインで、それ以上達成できれば全選手写真入り記念パンフレットの制作や、指導に役立つAIカメラVEO3の導入など、さらなる環境整備も実現したいと思っていました。


― クラウドファンディングを成功させるために、どのような工夫をされましたか?

今村さんまず「オールセゾンファミリー」という概念を大切にしました。現役選手、OB、保護者、コーチング・スタッフ、サポーター、パートナー企業など、セゾンに関わるすべての人々を巻き込むことで、プロジェクトの実現可能性を高めました。


イベント公式サイトを立ち上げ、SNSでの情報発信を強化しました。インスタグラムではストーリーズやハイライト設定を活用し、約4,000人のフォロワーに情報を届けました。毎日活動報告を配信するなど、多角的な情報発信を心がけました。


また、OB選手たちにも協力を呼びかけ、湘南ベルマーレの代表取締役GMである坂本紘司さんや京都サンガの強化部長の安藤淳さん、南葛SCの楠神順平さんなど、各界で活躍するOB選手たちが応援メッセージを寄せてくれました。これが支援者の背中を押す大きな力になりました。


クラウドファンディングを成功させるために特に力を入れたことは何ですか?

今村さん関わる人全員が結果にコミットしてくれたことが大きかったです。プロジェクトを達成してほしいという思いで114人の支援者が一つになってくれました。応援する人が集まる相乗効果の良さは、クラウドファンディングならではだと感じています。


現在いくら集まってあといくらで達成なのかという報告をウェブサイト、SNSで毎日、発信し続けることも重要となってきます。
すでに支援してくれた人は「今どうなっているのだろう」とチェックしてくれますし、まだ支援していないけど迷っている方は達成率の状況で支援のタイミングを伺ってくれていたのも後ほど知りました。


クラウドファンディングは単なる資金集めではなく、プロジェクトに共感してくれる人たちとのつながりを作る場だと実感しました。地方の街クラブである私たちでも、熱意を持って伝えれば、多くの方が応援してくださることを知りました。


あとはクリエイティブにこだわり、トーン&マナーを統一してデザインクオリティを上げたこともプラスになったと思います。

40周年記念イベントを実現する上で、どのような困難がありましたか?のアイキャッチ画像

半世紀へ向けた新たな挑戦の始まり 

― このプロジェクトで実現したかったことは何ですか?

今村さん大きく2つありました。1つ目は「それぞれの周年を祝い、未来に向かってオールセゾンファミリーがひとつになって一体感と結束力を深めたい」ということ。

2つ目は「OBやプロ選手を含めた全員が集うことでそれぞれがこのクラブでプレーしていることを誇りを持ち、それぞれの夢や目標へ向かって共に歩みたい」ということです。


特に現役の選手たちに、プロになった先輩たちの姿を直接見てもらうことで、自分たちの夢をより具体的に描いてほしいと思いました。

10年前の30周年記念イベントに中学生として参加した選手たちから実際にプロ選手が誕生したように、今回参加した選手たちからも10年後、多くのプロ選手や社会で活躍する人材が生まれることを願っています。


― クラウドファンディングを経験して、次に挑戦する方へのアドバイスはありますか?

今村さんクラウドファンディングを通じて学んだことは、プロジェクトに目的があって、やろうという思いがあれば、結果はついてくるということです。お金が先というよりは、今やりたいことにどれだけ熱量を持って伝えれるかが大切です。


CAMPFIREの資料によると「なぜクラウドファンディングを支援しなかったのですか」という質問に対して9割の人が「お願いされなかったから」と回答していたそうです。それを知って、人にお願いすることの大切さを実感しました。
LINEやメールで個人的にお願いを続け、特に最後の10日間は毎日のように連絡を取りました。その結果、開始から3日前に目標金額に到達することができました。


なかなか簡単なようで難しいことですが、目的を達成したい思いがそれを上回れば可能かと思います。


クリエイティブの質やリターンの種類も大事ですが、一番大切なことは「こんなことをこういう思いでやりたいんだという熱い気持ち」だと思います。「そこまで言うなら応援しよう」と思ってもらえる情熱が何より重要だと感じました。
そしてお願いだけにならないように、リターン送付の際には一人ずつ手書きで感謝の文面を添えるのもポイントかと思います。


我々のクラブはこれからも、今回ご支援いただいた方々の思いに加え、これまでの歴史と今まで関わっていただいた方々の思いを大切にして、未来に向けて歩んでまいります。

このプロジェクトで実現したかったことは何ですかのアイキャッチ画像

これを読んでいただいているあなたも、自分の思いを伝えるためにクラウドファンディングに挑戦してみませんか?


今村さんのストーリーは、「初めてのクラウドファンディング」でも、熱い思いと明確なビジョンがあれば大きな成功を収められることを教えてくれます。
40年間「世界一魅力的なフットボール」を追求し続けてきたセゾンフットボールクラブの哲学と、それを支える人々の絆が、このプロジェクトの原動力となりました。


クラウドファンディングを通じて多くの支援者と出会い、目標を達成できたのは、プロジェクトへの熱意と地道なコミュニケーションの賜物です。
あなたも大切にしている活動や夢があるなら、クラウドファンディングで新しい一歩を踏み出してみませんか? CAMPFIREは、そんなあなたの挑戦を全力でサポートします。


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