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人口減少・高齢化が進む田舎町と、諦めない挑戦者たち
―東さん、まずは釜戸町のことと、カマドブリュワリーを始めたきっかけを教えていただけますか?
東さん:釜戸町は私の故郷で、人口2400人ほどの山々に囲まれた田舎町です。名古屋から電車で1時間ほどの場所にあります。
近年は高齢化や空き家が急速に増えていて、今年の春には町内唯一のコンビニも閉店してしまいました。この先、町は存続できるのだろうか、と多くの住民が未来への不安を感じている状況です。
そんな中、私は2020年にこの地でカマドブリュワリーを立ち上げました。クラフトビール界のレジェンドと呼ばれる丹羽智さんに醸造長として参加していただき、この土地ならではの価値を掛け合わせた新たなビールづくりに取り組んでいます。
―丹羽さんはクラフトビール界ではかなり有名な方だと聞きました。釜戸町でのビール造りについてお聞かせください。
丹羽さん:私は岐阜県中津川市の出身で、29年ほどクラフトビールの醸造に携わってきました。これまでに様々な醸造所で工場立ち上げや醸造長を務め、日本初のハイアルコール「バーレーワイン」の創始者でもあります。日本で初めて野生酵母を採取しての醸造に成功したこともあり、「酵母の魔術師」なんて呼ばれることもあります。
この東濃地方は美濃焼の一大産地で、私たちカマドブリュワリーでも美濃焼のオリジナルビアカップやモザイクタイルをモチーフにしたラベル、「窯焚物語」というシリーズのビールを通じて、地域文化の魅力を全国に発信しています。
―こうした取り組みで、地域の反応はいかがでしたか?
東さん:徐々に反応が出てきています。年に2回開催する自社ビアフェス「カマフェス」には各地からビール好きが集まってくれますし、地元の方々と一緒に「空き家活用、移住推進チーム」を立ち上げて「ビール移住」という取り組みも始めました。
人口減少が続き、一見絶望しかない田舎町ですが、クラフトビールの可能性を信じて「田舎を諦めない!」という思いで、丹羽さんや町の皆さん、ビールでつながった方々と日々楽しく奮闘しています。そんな中、今年新たな展開が生まれたんです。

パン職人の移住と「パン飲み」という新しい可能性
―今年新たな展開があったとのことですが、それが今回のクラウドファンディングのきっかけだったのでしょうか?
東さん:そうなんです。今年の3月、昨年短期間カマドブリュワリーで修行していた松阪鉄平さんから突然連絡があったんです。「僕を雇っていただけませんか?」と。
松阪さんは辻調理師専門学校や宝塚インターのパン屋などで27年間パンづくりの道一筋で腕を磨いてきた職人で、カレーパングランプリでは2度金賞を受賞したほどの方なんです。彼は兵庫県でパン屋とビール醸造所の立ち上げを模索していたのですが、物件探しのハードルの高さを感じて、私たちのもとで働きたいと申し出てくれたんです。
―すぐに受け入れを決断されたんですか?
東さん:実は、すぐには決められなかったんです。パン工場を建てる資金力も、新たに人を雇う余裕もなかったからです。
でも、丹羽醸造長の「念願のパン屋がくるチャンスです!彼がいることで、ビールにとっても新しいものが生まれるGOODチャンス。田舎にとっても、このチャンスを逃すべきではない」という一言で、挑戦しようと心が動きました。
そして今年5月、松阪さんはパン作りとクラフトビール造りの2つの道を極めるために釜戸町に移住してきたんです。
―松阪さん、なぜカマドブリュワリーを選んだのですか?また、どんなパン作りをしていきたいと考えていますか?
松阪さん:とにかくカマドブリュワリーのビールの美味しさに感動したのが大きいですね。そのビールを使った天然酵母や、ビールを仕込んだ際に出る麦芽を粉末(スーパーフラワー)にしてパン作りに使ったらどんな美味しいものができるのか、という好奇心が今回の挑戦の理由です。
パンとビールは兄弟のようなもので、ベースが生地なのか液体なのかの違いだけです。その二つが合わないわけがなく、可能性は無限にあります。
特に酵母の魔術師と呼ばれる丹羽さんが作るクラフトビールにあわせたパンのペアリングを、釜戸で進めていきたいと思っています。新しい食の楽しみを皆さんに体感していただきたいですね。

資金不足と設備なし、それでも諦めない職人の執念
―実際にパン作りを始められたとのことですが、現状ではどのような課題がありますか?
松阪さん:現在はビアバーで保健所の製造許可をいただき、試作を重ねている段階です。でも、専用の設備がまだないので、全て手ごねで家庭用オーブンを使って少量ずつしか作れません。
釜戸町の夏祭りでは揚げたてカレーパンを100個提供しましたが、皆さんの関心も高く30分で完売してしまいました。もっと多くの方に提供したいのに、設備の問題で限界があるんです。
また、麦芽のスーパーフラワーや、ビールの風味と旨みを生かした発酵調味液でのパン作り研究も日々進めていますが、これも本格的な設備があれば、もっと可能性が広がると感じています。
―東さん、クラウドファンディングを始めるにあたって不安はありませんでしたか?
東さん:ええ、もちろんありました。1000万円という目標金額は私たちにとってはとても大きな金額です。本当に集まるのか、集まらなかった場合どうするのか、常に不安との戦いでした。特に、パン屋の建設費や設備費を合わせると2000万円以上かかる見込みで、クラウドファンディングだけでは足りないことも分かっていました。
でも、私たちが諦めてしまったら、この町の可能性も閉ざされてしまう。丹羽さんと松阪さんという素晴らしい職人が揃った今、このタイミングでチャレンジするしかないと思ったんです。
―丹羽さん、パン屋の構想が具体化していく中で、どんな思いでしたか?
丹羽さん:以前から、ビールに合うものといえばパンなので、パン屋さんが周りにあったらいいなとか、自社でパンを作りたいという気持ちはありましたが、自分たちだけでやるのは何年もかかって困難だと思っていました。
そんな時に、たまたま松阪さんというスペシャリストが入るということで、千載一遇のチャンスだと思いました。我々もカテゴリーに縛られないビール作りをしているので、新しいパンのカテゴリーを作ったり、クリエイティブにパンの世界を広げていってほしい。
岐阜県産の野生酵母で仕込みをしたこともありますが、そんなビールの酵母を使ったパン作りもできると期待しています。

「パンの遊園地」構想と地域を巻き込む戦略
―クラウドファンディングを成功させるための工夫はどのようなことをされましたか?
東さん:まず、パン屋のコンセプトを「遊園地」に決めて、「わくわくする、何度来ても楽しい」パン屋を目指すことにしました。そして地元在住の人気陶人形作家うえのえみさんにデザインを依頼し、パン屋のロゴやメインビジュアルを作っていただきました。
リターン設計では、単にパンやビールを送るだけでなく、パン教室やオープニングパーティ、工場見学など体験型のリターンも用意しました。
さらに、このプロジェクトが単なるパン屋の開業ではなく、「田舎を諦めない!」という地域活性化の取り組みであることを強調しました。釜戸町の現状や、私たちの挑戦の意義を丁寧に説明することで、多くの方に共感していただけるよう心がけました。
―松阪さん、パン作りの面で工夫されていることはありますか?
松阪さん:私は子どもの頃からパンを作る人になりたくて、これまで27年間いろいろなパン作りに携わってきました。専門学校の先生や工場長、レストランのパン部門のシェフ、サービスエリアのパン屋のマネージャーなど、様々な経験をしてきたので、多種多様なパンを作る技術と知識があります。
ハード系(フランスパンやセーグルなど)やソフト系(菓子パンや総菜系)、また世界のパン(ドイツパン、イタリアパン)を作り、たくさんの人がワクワクするような様々な種類のパンを提供したいと思っています。
特にカマドならではの麦芽由来のスーパーフラワーや発酵調味液を使った独自のパン開発を進めています。試作を重ねるたびに、新しい味わいや食感が生まれることにワクワクしています。
―地域の方々の反応はいかがですか?
東さん:地元の方々からは本当に温かい応援をいただいています。夏祭りでのカレーパン販売の際には、「釜戸でもこんな美味しいパンが食べられるようになるの?」と驚きと喜びの声をいただきました。
高齢化が進む地域なので、近くに美味しいパン屋ができることは日常の楽しみにもつながりますし、パン屋ができることで外からお客さんが来てくれるというのも嬉しいようです。私たちも「いいまちには、いいパン屋がある」と言われるように、いいパン屋を作り、いいまちを皆さんと一緒に作り上げていきたいと思っています。
日本の地域は、その土地土地に文化や歴史、個性があり、それこそが日本を彩り豊かにするもの。私たちはこの釜戸町から「かけがえのない唯一性」を守りつつ、クリエイティブな職人たちとともに「美味しい楽しい」体験を提供していきたいんです。

目標達成!職人タッグで描く釜戸町の新しい未来
―クラウドファンディングは目標金額を達成できたとのこと、おめでとうございます!支援者の方々の反応はいかがでしたか?
東さん:ありがとうございます!本当に多くの方に応援していただけて感謝の気持ちでいっぱいです。750人もの方々が支援してくださり、目標の1000万円を無事達成することができました。
驚いたのは、パン×ビールという組み合わせに対する期待の大きさです。「パン飲み」という新しい楽しみ方に共感していただき、「ぜひ釜戸町に行きたい」という声も多くいただきました。
特に、パン教室や工場見学、オープニングパーティなどの体験型リターンが大人気で、オープニングパーティは早々に満席になりました。このプロジェクトを通じて、釜戸町のことを知り、興味を持ってくれた方が増えたことが何よりも嬉しいです。
―具体的なオープンまでのスケジュールはどのようになっていますか?
東さん:現在の予定では、これからパン屋の建設工事と並行して、商品ラインナップの最終決定を進めていきます。12月に店舗工事を終えて、2026年1月末にパン屋をオープンする予定です。オープニングパーティを開催し、その後順次リターン発送やパン教室も開催していきます。
建築費約1500万円、設備費約700万円を投じて、本格的なパン工房と販売スペースを作り上げる予定です。クラウドファンディングで集まった資金だけでは足りない部分は、融資なども検討していますが、まずは多くの方の応援をいただいたことで、大きな一歩を踏み出すことができました。
―最後に、今後の展望について教えてください。
丹羽さん:これからカマドブリュワリーのビールと、松阪さんのパンが融合することで、新たな価値が生まれると確信しています。ビール酵母を使ったパン、パン酵母を使ったビールなど、職人同士のクリエイティブな掛け合わせで、今までにない味わいや体験を提供していきたいです。
私も69歳になりましたが、まだまだ新しいことにチャレンジしていきたいと思っています。若い松阪さんとの協働で、お互いの技術を高め合いながら、日本のクラフト文化を盛り上げていきたいです。
―松阪さんとえりちゃんからも一言お願いします。
松阪さん:パンとビールを両方作っている職人はあまりいないので、二つのいいところを合わせた新しいパンを生み出していきたいです。カマドブリュワリーというこの場所だからこそできるパン作りを追求して、釜戸町に来る価値を感じてもらえるようなパンを提供していきます。
東さん:田舎を諦めないだけではなく、田舎を職人たちと美味しく楽しく、幸せを共有できる居場所にしたいんです。この成功を足掛かりに、もっと釜戸町を多くの人に知ってもらい、訪れてもらいたい。そして「パン飲み」という新しい文化を広めていきたいと思います。
応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。今度は完成したパン屋で皆さんとお会いできることを楽しみにしています!
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