全ての出会いが繋がり生まれたUL弁当、一歩目を踏み出すことの価値。

“この結果があったことで自分にも商品にも自信がつきました”ーー笑顔でそう語ってくださった「ゆかの山メシ」ゆかさん。CAMPFIREアワード2023「#発明で驚きを与えた部門」受賞の彼女がクラウドファンディングで得た、支援だけではない大切なものとは。

プロジェクトデータ 

プロジェクト名:【先行販売】超軽量で簡単調理!美味しいトレイルフード「UL弁当」を届けたい! 
募集期間:2023年8月1日~2023年8月31日(31日間) 
調達金額:1,676,000円 
支援者数:210人 
プロジェクトURL:https://camp-fire.jp/projects/view/685904 
プロジェクトオーナー:MOUNTAIN PARTY@yuka.sit.mame(Instagram)
16年の会社員の道から脱サラし、主婦である傍らで「登山×料理」という自分の好きを突き詰めた「ゆかの山メシ」活動を開始。

 登山仲間の希望や要望に答え続ける形で活動を続けた末に、登山中に手軽に調理できるトレイルフード「UL弁当」開発に至った。 

UL弁当の先行販売として開始したプロジェクトは目標金額30万円を公開4時間半でサクセス。 

仲間の応援から伝播した当プロジェクトは全国の登山好きやトレイルランナーの方に広がり、終了時には目標金額に対して558%の達成率となる167.6万円の支援を集めて達成しました。 

そして今回のCAMPFIREアワード「#発明で驚きを与えた部門」受賞に至ります。 

当対談ではCAMPFIRE代表取締役の家入一真と共に、クラウドファンディングに至った原体験からプロジェクトを通して得られたものについて、プロジェクトオーナーのゆかさんに自身の体験をお話いただきました。 

以下、対談形式にてお送りします。 
プロジェクトオーナー:ゆかさん(ゆかの山メシ) 
CAMPFIRE代表取締役:家入(敬称略) 

CAMPFIREアワード2023「#発明で驚きを与えた部門」受賞!「UL弁当」プロジェクト! 

家入:この度は「発明で驚きを与えた部門」の受賞おめでとうございます。 

ゆかさん:ありがとうございます。私のプロジェクトがこんな形で賞を頂けるなんて思っていなかったので本当にびっくりしています。 

正直、最初にCAMPFIREさんから「CAMPFIREアワード2023にノミネートされました」って連絡が来た時点で詐欺だと思ってプロジェクト担当者さんに相談してしまったくらい信じられませんでした… 
家入:そうだったんですね笑 

本当に素敵なプロジェクトだったのでお話を伺えるのを楽しみにしていました。改めまして本日はよろしくお願い致します。 

ゆかさん:はい、こちらこそよろしくお願い致します。 

「10年後にどうしていたい?」前職上司からの一言で脱サラを決意 

家入:まずはじめに、この活動に至った経緯についてお伺いしてもよろしいでしょうか。 

ゆかさん:はい、この「ゆかの山メシ」という活動をはじめるまでは16年ほど整骨院の施術者をしていたんです。 

家入登山と料理の世界のお仕事とは関係のないところからのスタートだったんですね。 

ゆかさん:はい、登山と料理はあくまで趣味でした。現在の活動のように独立とか副業とかそういったことに全く興味がなくて。 

「会社で働いているのがラクだなぁ」と思っていました。 

ただある日、当時の職場の上司に「10年後何をしていたいか考えたほうがいい」って言われたんです。 

考えてみたところ、私は10年前と全く変わらない生活をしていたんです。 

だったら多分10年後もきっと同じような生活をしているんじゃないかなって。 

それは嫌だなって思ったんです、好きなことで生きていきたいなって。 

なので、翌日に退職の意向を伝えました。 

家入:翌日ですか、すごい… 

ゆかさん:はい。ただ、現在のUL弁当の企画とかは全くなかったんです。 

とりあえず登山と料理が好きだったので、この延長線上で何か仕事にできたらいいなって思っていたくらいで。 

なので、会社に退職の意向を伝えた後に旦那さんに「扶養に入らせてほしい」と相談して。 

それでOKが出たので、模索する形から現在の活動を開始しました。 

「自分の料理を食べてもらいたかった」誰かの期待に答えること 

家入:全く企画がなかった状態からどのようにUL弁当の実現にまで至ったのでしょうか。 

ゆかさん:最初は、登山仲間を集めて山でご飯を作るイベントを企画するところからはじめました。 

本当にただ食材費だけをカンパしてもらうような形で。 
このイベントに参加してくださった方から 「絶対仕事にしたほうがいい」 
「家でもこれが食べたい」 
というような声を頂いて。 

それでドライフードを活用したりレシピを伝えるようになっていったんです。 

UL弁当の企画に至ったのはサハラ砂漠マラソンに挑戦した日本人選手の尾藤朋美さんとの合同登山イベントを開催したときに私の料理を食べてもらったことがきっかけで。 
「この料理、サハラ砂漠マラソンのときの食事にしたい」と。 

サハラ砂漠マラソンは北アフリカ・モロッコ南部の灼熱のサハラ砂漠を水以外の全ての荷物を背負いながら7日間で約250kmを走破するという世界で最も過酷なマラソンなんです。 

なので、荷物を最大限に軽量化するため、食事も軽量化されつつ手軽にエネルギーを摂取する必要がある。 

このサハラ砂漠マラソンのために開発したのがまだ製品として企画する前のUL弁当でした。 

家入:ゆかさんと関わるみなさんの、一つひとつの要望の声からこの企画が始まっていったんですね。 

「準備ができてから」はずっとこない、クラファン挑戦の決意。 

家入:その後クラウドファンディングでUL弁当の先行販売に至ると思うのですが、どのようにして企画を作っていったのでしょうか。 

ゆかさん:はい。このクラウドファンディングに限らずなのですが、私はこれから取り組むことがわからない状態であってもまず期限を決め、そして動き出すということを大切にしています。 

なので、クラウドファンディングに挑戦することを決めたときもまず最初に公開日を決めてから動き始めました。 

そしてもちろん、挑戦するからにはちゃんとした企画にしたかった。 

なので自分1人で完結させるのではなく、とにかく周りの仲間にお願いして手伝ってもらいました。 

家入:まずはじめに期限を決めることから始めたんですね。 

ゆかさん:はい。昔は「準備ができてから」って思って動き出せずにいたこともあったのですが、「準備ができた」って思える日って来ないなって思ったんです。 

クラウドファンディングに挑戦してからは改めて、期日を決めて動くということの重要性を実感できたように思います。 

家入:たしかに、期限を区切るって大切かもしれません。実際に挑戦してみて感じられたことなどはありますか? 

ゆかさん:はい。これまで関わってくださった登山関連の友人やインフルエンサーの方が自分事のように支援と拡散してくださったのが嬉しかったです。 

私は、本当に周りの人に恵まれているんだなって。 

あと、半分以上が知らない人からの支援だったことにびっくりしました。 

登山が好きな人やキャンプをされる方をはじめとして、アスリートの方や市民ランナーというような運動する人が買ってくださった印象です。 
私のような個人の活動と商品がたくさんの人に届く、クラウドファンディングって、CAMPFIREって、すごいなって思いました。 

家入:すごく嬉しいお言葉、ありがとうございます。 

クラウドファンディングは「生きてきた通信簿」 

家入:今回のゆかさんのプロジェクトは、まさにこれまでの活動に対して仲間のみなさんが応援していることが可視化されたものだったのではないかと思います。 

クラウドファンディングを終えられて、感じたことはありますか? 

ゆかさん:まず、私のような一個人の小さなプロジェクトに光をあてて頂き、賞までいただけたのが驚きでした。 

こういった賞って人数や金額の規模が大きいプロジェクトがいただくものだと思っていたんです。 

だからこそ「ほんとに私みたいなものが…?」という思いもありつつ、このプロジェクトに支援してくださった方がこんなにもいるという事実への感謝と共に、この結果があったことで自分にも商品にも自信がつきました。 

クラウドファンディングに挑戦してみて、いいことしかなかったです。 

家入さんにも感謝の気持ちをお伝えしたかったので、こうして対談という形で直接お伝えできてよかったです。 

家入:恐縮です、ありがとうございます。 

ゆかさん:あと、以前クラウドファンディングって「生きてきた通信簿」って言われたことがあったんです。 

正直、自信はありませんでした。 
「私なんかを支援してくれる人いるのかな」って思っていたのですが、こんなにもいたことが本当に嬉しくて。 

お金以上のものを得られたのが今回のクラウドファンディングだったと思っています。 

大企業でも個人でも、全てのチャレンジは等しく尊い。 

家入:本当にたくさんの嬉しいお言葉、ありがとうございます。 

クラウドファンディングのプラットフォームって他にもたくさんあると思うのですが、僕たちがCAMPFIREという名前にしたのは「1人の小さな火をみんなで囲んで大きくしていく」という意味を込めたものなんです。 

もちろんクラウドファンディングに挑戦する以上、資金を集めるというのは大切で。 

でも、お金だけでなく、応援の気持ちが可視化されたり、出会いが生まれ、プロジェクトが終わった後も繋がりができたりコミュニティが形成されて応援団が生まれていくというような未来を実現したいと思っているんです。 

だからこそ、今回伺えたゆかさんのお言葉はとても嬉しかったです。 

そしてもちろん、ゆかさんのような一個人の方の挑戦もチャレンジですし、例えば有名人の方が活動を拡大するためのものや、企業の方が新商品を出すといった企画も全て勇気がいるチャレンジだと思うんです。 
家入:改めて、今回のゆかさんのプロジェクトはCAMPFIREアワード2023の「すべてのチャレンジは、等しく尊い。」というコンセプトや、CAMPFIREが大切にしている理念の「一人でも多く一円でも多く」がまさに体現されたプロジェクトだったと思っています。 

最後に、これから何か自分のやりたいことに挑戦したいと思っている方に向けて、お伝えしたいことなど伺ってもよろしいでしょうか。 

ゆかさん:はい。好きなことも一生懸命やっていれば仕事になる。それはもしかしたら並大抵の一生懸命じゃないかもしれないですが。 

好きなことがある人は、極めてみたらきっといい未来があると私は思っています。 

そして、何か大きなチャレンジをするといはときはぜったいにCAMPFIREでクラウドファンディングに挑戦するのをお薦めします。 

ほんとに、支援をいただくことって自己肯定感があがるんです。 

そして知らない人にまで自分の活動をアプローチできる。こんな素敵なことってないなって思います。 

この度はCAMPFIREを通してこんな素敵な表彰と、夢を実現させていただき本当にありがとうございました。 

この場を借りてお伝えできてよかったです。 

家入:こちらこそ、素敵なお話を伺えて嬉しかったです。本日は貴重なお時間ありがとうございました。

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