2013/08/25 15:52
さて、デザイナーもジョインしたことで、プロジェクトが本格的にスタートできることになったわけですが、弊社の取締役である和田から、ひとつお願いごとをされていました。

・仕様書がないプロジェクトが振り回されるだけなので、仕様書を用意して欲しい。

私もプログラマー経験が長いので、気持ちはよくわかります。
そのため、まずデザイナーと世界観の決定と、その間にコツコツ仕様書を書くところから始めました。
よく勘違いされてしまうのですが、RPG一人で作れるくらいならコード書いた方がいいんじゃないですか?と聞かれることがありますが、私自身は元々ディレクター志望で、修行のためにプログラマーをやっていたという経緯があり、そこそこPGの仕事ができたため、気が付いたらRPG丸投げされるくらいになっていましたが、さすがに、これ以上やってても人生の目的が到達できないので、当時の上司にディレクターやらせてもらえないなら別の会社探しますといって、配属転換をお願いしました。つまり、PGはとっくに引退しているのですが、起業したらそんなことも言ってられないので、たまに受託でのコードを書く仕事をしています。簡単に言ってしまうと、優秀なプログラマが振り回されてバタバタ手だけ動かしても、誰も得する「結果」にはならないので、できる限り間違いのない方向性で進めるようにしています。

前置きが長くなりましたが、世界観決定には、以下の点に注意しました。

・新人デザイナーが理解できる(実現可能と思える世界観)
・最低限必要なデザイン素材に物量を抑えること。

1.世界観
私は、下手くそな絵しか描けないので、参考作品となるものをかき集め、
各作品の参考にして欲しい点、参考にして欲しくない点を、私情と市場環境の説明を交え、洗いざらい話しました。
その私が話したことで、どんなラフが挙がってくるのかをチェックし、説明の仕方、指示の出し方を調整していきました。

間違った指示の例
ゆるキャラ ⇒ 動物を連想してしまうので人が出てこない。

うまくいった指示の例
ドラゴンボール ⇒ 世界的にヒットしているマンガであり、日本人であれば誰でも知っているレベルなので、似たような絵が出てくる。

こういった、指示出し、ラフ描きを繰り返し、世界観を構築していきました。

2.仕様書
書き出せることは全て書き出そうと思っておりましたので、かなりのページ数になりました。リリース時点では100ページ強だったのですが、現在見直してみると、改版履歴を含め178ページありましたw

主な記載種別としては、下記4点ほどなのですが、
基本的に全ての状態に関して、
・画面イメージ(最初はエクセルの図形で○□△で、枠組みの構成)
 
 
 
 
 イメージの隣りは、フローチャート
・各種計算式
・計略時の挙動
・敵、ボスAI
※各項目ごとに、細かい説明

など、出来る限り具体的に細かく記載しました。
(ちょっと記載が足りない部分もありますが・・・)

ただ、これは後でプログラマーに、「こんなに仕様書、読み切れないよ・・・」と、言われてしまいます。。。仕様書を書いたら書いた分だけ、読む時間もスケジュールしておかないといけないですね。

ともあれ、世界観構築(キャラ製作含む)と仕様書作成を並行して進めていき、受託開発が落ち着いてきたころにプログラマがプロジェクトにアサインされることになります。

つづく