こんな悩みはありませんか?
- クラウドファンディングについてよくわからない
- 成功事例が知りたい
- 具体的にどう活用したらいいかわからない
そこで本記事では、自治体がクラウドファンディングを活用して、地域振興やふるさと納税を行う具体的な実例と方法を解説していきます。
特に自治体の方が疑問を持ちやすいポイントも解説していますので、ぜひ最後までご一読ください。
自治体の「クラウドファンディング」活用術
近年、地方自治体によるクラウドファンディングの活用が盛んになっています。従来の行政サービスでは補いきれない課題解決や、地域活性化、住民参画の促進などに効果を発揮しています。
自治体のクラウドファンディング活用には、主に以下の2つの種類があります。
1. ふるさと納税型クラウドファンディング
ふるさと納税制度をそのままクラウドファンディングプラットフォームに落とし込んだものです。
寄付者は、ふるさと納税同様、寄付額に応じてリターン品と言うなの返礼品を受け取り、住民税と所得税の控除を受けられます。
ただ通常のふるさと納税では「自治体への寄付」となるのに対し、ふるさと納税型クラウドファンディングでは、「寄付金(支援金)を特定の用途に指定」することができます。
2. 地方創生プロジェクト
その地域の課題を解決するなどを目的に、自治体が行う通常の購入型・寄付型のクラウドファンディングプロジェクトです。
自治体単独はもちろん、複数の自治体が連携してプロジェクトを実施することもあります。 明確な課題に対しての解決や、広域的な活性化に有効な手段として注目されています。
このような自治体が行うクラウドファンディングを総称して、「ガバメントクラウドファンディング」と呼びます。 それぞれ詳しく解説していきます。
自治体が行うガバメントクラウドファンディングとは
ふるさと納税型クラウドファンディング
まずふるさと納税型クラウドファンディングは、基本ふるさと納税の仕組みを使っています。ふるさと納税とは、自分の住んでいる自治体ではなく、他の地方自治体に対して寄付を行い、その寄付金額の一部を所得税や住民税から控除できるシステムです。
自治体に寄付する形になるので、その使用用途などは不明確です。
一方でふるさと納税型クラウドファンディングは、通常のふるさと納税サイトではなく、クラウドファンディングのプラットフォームに掲載されます。
ここで3つの違いがあります。
- 通常では巡り会えないようなユーザーが知ってくれる可能性がある
- 支援(寄付)時に用途を指定して寄付できる
- 用途を指定して寄付することもできるため、自治体も寄付者の意向を把握できる
地方創生プロジェクト型クラウドファンディング
また自治体が、クラウドファンディングを特定のプロジェクトとして運営することも可能です。特に2024年現在では、自治体が地方創生の活動として活用するケースが増えており、地域固有のプロジェクトやビジネスへの投資を促進できます。
具体的な地方創生プロジェクトには、以下があります。
- 地域の特産品を活用した新しい事業の資金調達プロジェクト
- 観光施設の修繕、改善を行う設備投資プロジェクト
- 地域の祭りなどのイベントに合わせた地域コミュニティの強化プロジェクト
これらの活動を通して、住民に地域の課題を見える化するだけでなく、『外部の支援者』を巻き込み、地域の経済活動を活性化させることができます。
自治体のクラウドファンディングの利用数
では、実際にクラウドファンディングを活用している自治体はどの程度いるのでしょうか?残念ながら厳密な活用数はありませんが、自治体のクラウドファンディング活用術の一つ、「ふるさと納税型」に関しては、以下のデータがありました。
『ふるさと納税分析レポート』令和3年度ふるさと納税寄付額のうち「クラウドファンディング型のふるさと納税実績額」を分析しました。約300自治体にて約160億円の実績がありました。
ここからさらに3年経つ令和6年の現在、ふるさと納税型の自治体数はもちろん、上記では計上されていない「地方創生プロジェクト型クラウドファンディング」も増えていると言われています。
自治体がクラウドファンディングを行う3つのメリット
ここからは自治体がクラウドファンディングを行うメリットを見ていきましょう。普段から寄付や投資をしているユーザーにリーチできる
まずクラウドファンディングプラットフォームを利用することにより、自治体は寄付や社会貢献に興味を持つアクティブなユーザーに直接アプローチすることができます。特にクラウドファンディングに関心を持っているユーザーは、一般的な人よりも、新しい社会的プロジェクトや地域振興活動に投資する意欲が高く、自治体のプロジェクトに対しても「共感」すれば、積極的に資金を提供することが期待できます。
このアプローチにより、自治体は既存の地域住民だけでなく、日本全国の広い範囲から支援を集めることが可能になります。
人気のプラットフォームに掲載できる
クラウドファンディングのプラットフォームは、国内外の多くのユーザーに利用されており、高い訪問者数を誇ります。中でもCAMPFIREは、これまでに8.9万件以上のプロジェクトが立ち上がり、1,100万人以上の人から850億円以上の支援を実現してきました。
このようなプラットフォームを利用することで、自治体の課題や今行っている活動が、国内外の広い範囲の人々に見てもらえるチャンスがあります。
より多くの人々がその自治体の取り組みを知り、興味を持つことができ、最終的にはそれが資金調達につながる可能性があります。
さらに、原則プロジェクトが成功して初めて手数料が発生する「成功報酬型」の仕組みなので、資金調達に失敗してもリスクは低く済みます。
※CAMPFIREでは、手数料が無料の仕組みもあります。
支援者の意向が把握できる
ふるさと納税では、「自治体への寄付」とひとまとまりにされてしまうのに対し、ガバメントクラウドファンディングでは、ふるさと納税型であろうと、通常のプロジェクト型であろうと、ある程度支援者の意向が把握できます。ふるさと納税型であれば、寄付時の使用用途の指定で意向を把握できますし、プロジェクトを立ち上げるのであれば、どのプロジェクトがどれだけの関心を集め、どのような反響があるかを把握することができます。加えて、クラウドファンディングでは支援者からの直接的なフィードバックやコメントをもらうこともできるため、これらを通じて、市民のニーズや期待をより詳細に理解することが可能です。
これは、将来のプロジェクトや政策立案において市民の声を反映させる貴重な情報源にもなります。
自治体のクラウドファンディング成功事例
ここからは、CAMPFIREで成功した自治体のクラウドファンディングの事例を紹介します。福岡県春日市のクラウドファンディング事例
・支援者数:116人
・支援総額:2,637,000円
・実施期間:2024/01/15〜2024/03/29(74日間)
・プロジェクトURL:https://camp-fire.jp/projects/view/735138
福岡県春日市が、市の玄関口である「西鉄春日原駅」が令和6年に新駅舎として生まれ変わります。それに合わせて、『新しくなる春日原駅と春日市に愛着をもってもらえるような”何か”をつくりたい…そして、駅にとどまらず、駅周辺エリアの賑わいに繋がってほしい…』という思いから、駅の壁面を市民と共に愛着のあるものを作ろう!というプロジェクトです。 実際のデザインも、春日市内の小学生の絵の中から選考し、人物や乗り物などの一部をデザインに挿入した壁画がつくられる予定です。
こちらのプロジェクトはお礼品が一切ない「リターンなし」の寄付型で行われましたが、116人もの人に支援され、目標金額1,000,000円の倍以上である2,637,000円が集まっています。
東京都昭島市のクラウドファンディング事例
・支援者数:414人 ・支援総額:14,119,030円 ・実施期間:2023/09/29〜2024/03/15(169日間) ・プロジェクトURL:https://camp-fire.jp/projects/view/710073東京都のほぼ中央に位置する昭島市のクラウドファンディングで、1,000万円を超える規模の事例です。
元々つつじが丘公園にて保管されていた新幹線0系車両を美しく甦らせ、新たなランドマークをつくるプロジェクトです。
こちらはランドマークを作ることはもちろん、リターンで昭島市生まれの餃子メーカーや昭島市の水道水などを提供し、昭島市のアピールと共に、遠方の方でも寄付しやすい形をとっている事例です。
神奈川県藤沢市のクラウドファンディング事例
・支援者数:150人 ・支援総額:2,959,000円 ・実施期間:2023/08/18〜2023/11/17(92日間) ・プロジェクトURL:https://camp-fire.jp/projects/view/698757神奈川県藤沢市にある「八部公園野球場」の設備改修のプロジェクトです。
「八部公園野球場」は夏の甲子園(全国高校野球選手権大会)の神奈川県予選会場でも使われており、その会場としても愛される八部公園野球場が、より多くの方に、より永く愛される球場となり、生涯にわたって健康で豊かなスポーツライフを過ごすためのきっかけとなってほしいと願って発足されました。
寄付のみのリターンもありますが、藤沢市ならではの「釜揚げしらす丼」が食べられる返礼品や、藤沢市内の「ミシュラン星」を持つ店舗での食事券などを用意し、実際に遠方からも訪れやすくなる工夫がされています。
自治体がクラウドファンディングを行う方法
自治体がクラウドファンディングを成功させるためには、正しいステップに従って準備することが重要です。以下に、成功するためのステップを「ふるさと納税型」と「プロジェクト型」に分けて紹介します。
なお、詳細はCAMPFIREのふるさと納税準備ページ(https://camp-fire.jp/furusato/readyfor)にて確認できます。
ふるさと納税型クラウドファンディングの流れ
まずはふるさと納税型のクラウドファンディングの流れです。①ふるさと納税型プロジェクトの内容を計画する
- 寄付の使い道を計画する
- 寄付の具体的な使い道を指定するかどうかを決める
- リターン(返礼品)を計画する ・目標寄付額(金額)を計画する
- プロジェクト内容をブラッシュアップする
②CAMPFIREへお問い合わせ
ふるさと納税に関しては、以下のページをご用意しています。
https://camp-fire.jp/furusato/readyfor
まずは、ページ下部にあるフォームからお気軽にお問い合わせください。
折り返し担当者からプロジェクト掲載手順についてご案内します。
③打ち合わせ
自治体担当者さまからのご希望や、こちらからのご提案を元に、どんな取り組みを紹介しながらふるさと納税を募集するかといった具体的な内容を決定していきます。
④取材
掲載する取り組みが決まったら、CAMPFIREふるさと納税スタッフが取り組みに関する取材を行いプロジェクト掲載に使う記事を作成します。
自治体職員の方々を含め、取り組みに関わるみなさまを含めて取材を行います。
⑤ふるさと納税募集開始
取材をもとに記事を作成し、記事を確認していただき、完了次第いよいよふるさと納税型クラウドファンディングの募集スタートです!
地方創生型クラウドファンディングの流れ
こちらは、自治体が起案者となる形ですが、通常のプロジェクトと考え方は同じです。①プロジェクト計画の策定
- 目的の明確化:何を達成したいのか具体的な目標を設定します。
- プロジェクト内容の詳細化:何を行うのか、どのように実施するのかを決定します。
必要な資金の総額を見積もり、クラウドファンディングを通じてどれだけの資金を集めるか目標を設定します。
③リターンの計画
支援者へのリターンを決定します。
自治体ならではの特産品や体験を利用すると良いでしょう。
④プラットフォームの選定と登録
クラウドファンディングのプラットフォームを選定し、プロジェクトの登録を行います。 CAMPFIREは自治体の成功事例も多数持っており、特に様々なジャンルを幅広く扱っております。
⑤プロモーション・広報活動
SNS、地域のニュースレター、イベントなどを利用してプロジェクトを宣伝します。
⑥プロジェクト実施と進捗報告
オンラインでプロジェクトを開始し、定期的に更新を行い支援者とのコミュニケーションを保ちます。
⑦支援金の受け取りとリターン配送
プロジェクト終了後、支援金を受け取り、約束したリターンを支援者に配送します。
⑧報告と評価
プロジェクトの成果を評価し、支援者に結果を報告します。 また、得られた知見・データを次の活動・プロジェクトに活かします。
自治体でクラウドファンディングを検討中ならCAMPFIRE
CAMPFIREでは、for Social Good(camp-fire.jp/forsocialgood/readyfor)として地方創生や社会課題に対して特化したプラットフォームを持っています。こちらを活用すると、手数料は実質無料となります。
決済手数料も含めてプロジェクトオーナーの負担は一切なく、支援金の100%を自治体が受け取ることができます。
地域の課題解決、経済的な盛り上げ、復興など、取り組む自治体のご担当者様はぜひお気軽に無料相談にご連絡ください。
成功事例を多数持つCAMPFIREの担当者が、力になります。
失敗したからといっても諦める必要はなく、何度でも挑戦して成功できるように頑張りましょう!
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