2019/08/03 21:00

私が初めてシェルターを訪れた日


その日の記憶には、ほとんど楽しかったという思い出しか残っていません


TEEJという特別な日に私を招き入れてくれ、一緒に汗だくになりながら何時間も踊ったあの日の事は、今思い返しても楽しかった思い出です


一緒に笑いあった彼女達が人身売買被害に遭った当事者なのだという事が現実味を帯びてきたのは

TEEJが終わり、当時滞在していたホームステイ先に帰ってからでした



さっき私にダンスを教えてくれたあの子も


英語が下手くそな私と一生懸命会話をしてくれたあの子も


私の手をとってダンスの輪の中に入れてくれたあの子も



みんな口では言えないような残酷な経験をしてきた女の子達だったのです


私は何かに取り憑かれたかのように、一晩中インターネットで人身売買について調べまくりました


一人一人の事を思い出しながら、インターネットで見た苦しい現実を重ね合わせて想像していたら、涙が止まらなくなりました



あの時あんなに笑顔だったのに。



あんな素敵な笑顔を作れるようになるまで、彼女達はどれだけ苦しみ、その苦しみをどれだけ乗り越えてきたのだろう


辛い過去があるなんてことを他人に気づかせないくらい笑顔で明るかったからこそ、いろんな感情が込み上げてきて尚更辛かった


同じ女性として悔しくて悲しくてたまらないし、同じ人間としても人の人生を奪ってしまうような酷い事ができてしまうことが全く理解できません



私も何か力になりたい



そう何かに掻き立てられて、人身売買に関するボランティアやインターンを必死に探してみたけれど、少なくとも当時はいくら探しても見つけることはできませんでした


じゃあ私には何ができるのだろう


思い返せばネパールにいる間に、自ら行動を起こして、誰かの為、自分の為に活動している人が数多く存在することを知ったばかりでした


ですが、ダンスやサッカーなどの特技を使って、子供達を笑顔にできる人達がいるなかで、私には人より優れた特技はなにもありません



あっ結局私は何の役にも立たない

何かしたいという思いだけじゃダメなんだ



そう気づいた瞬間でした



ですがそんな時、ネパールで出会った私が心から尊敬するある1人の男性が


「特技じゃないよ、何かしたいというその強い想いがあれば、ネパールにいても日本にいても、絶対に何かできることはあるはずだ」


と、そう言ってくれました


この言葉は、今でも私の背中を押してくれるお守りのような言葉です



私には元々、特技も、人脈も、知識も何もありません


本当に何もない0からのスタートだったのに、今はこうして沢山の人に支えてもらいながらこの椿プロジェクトを進めることができています


実際はなんの役にもたってないかもしれない

それでも、今まで人身売買という社会問題のことをよく知らなかった人たちから


初めて知った

知れてよかった


この言葉をいただけているのも事実です


それだけでも、この活動は意味のあるものだったと断言することができます



何がきっかけで人生が変わるかは分からないけれど

本当に小さなきっかけで人生は大きく変わるんです。


ネパールに行く前までは、国際協力に自分が関わることになるなんて夢にも思っていなかったし

人身売買という残酷な社会問題に目を向けようともしてきませんでした


でも今はこの問題をもっと深く学んでいきたいと思っているし、国際協力にこの先も携わっていきたいというのが心からの本心です


実は、あの時に出会った女の子達の強い姿に背中を押され

卒業後はJICAの青年海外協力隊として、2年間インドネシアで活動できることが決まりました


そこから自分の未来がどこまで広がるか今はまだ分からないけれど、もっと力をつけて、彼女たちにもっと寄り添えるサポートができるようになりたいと思っています

そして、クラウドファンディングも残り1週間を切りました


沢山の人の想いが詰まった椿プロジェクト

夢の実現まであともう一歩です


最後にもう一度みなさんの力を貸してください


椿プロジェクトが誰かにとって何かのきっかけになりますよう

ネパールの女の子たちにとっても、日常に心からの笑顔が増えるきっかけになりますよう



最後まで応援、ご協力、よろしくお願いいたします!