2021/07/13 07:56

本日応援メッセージをいただいたのは、一般社団法人こもれびの水流添 綾(つるぞえあや)さんです。

私たちは『子どもの権利と新型コロナ』発刊当初から、「夕刻を支える場」を運営する団体を応援したいと考えてきました。「夕刻を支える場」とは、「学校や放課後児童クラブが終わってから夜にかけての時間や学校が休みの期間に、子どもたちが安心・安全に過ごせるような取組をおこなっている場所の総称」です。子ども食堂よりももう少し子ども自身の生活全体を応援していくような、子どもと保護者を具体的に地域で応援している大切な活動です。でも、今の日本にはそうした場所は決して多くはありません。その地域にそうした場所があるかないか、それは子どもと家族の生きづらさを大きく左右すると感じています。

水流添さんが運営されるこもれびは、そうした数少ない貴重な実践を行っておられる場です。子どもの居場所であることを大切にしつつ、人と出会い、継続的につながっていく場をつくり続けておられます。見えないところでSOSを出せずにいる人を見つけ、”アクションをおこす”また、ほしい資源やサービスがなければ、”ないものはつくる”をモットーに活動されています。厳しい状況にいる子どもがもちにくい、文化的な体験をさまざまに生み出しておられることも素晴らしいと思っています。

「夕刻を支える場」とは?

一般社団法人こもれび  水流添 綾

 私が代表を務める一般社団法人こもれびは、子ども期を主軸に、社会生活を営むうえで必要となる基盤づくりなど、さまざまな福祉的支援を展開しています。

すべての子どもたちが未来への可能性を秘めて今を生きていますが、活動を通じて出会ってきた子どもたちは、残念ながら本来もつ力が発揮できず、不登校や引きこもりになるなど、望まない方向へ進んでいることが少なくありません。また、子どもたちの中には、周囲の大人の無理解により、現状を子ども自身の責任にされてしまうなど、さらに苦しい思いをしている子どもたちもいます。

 こうした現状を踏まえ、こもれびでは、子どもたちがそれぞれのもつ可能性の芽を育んでいくために、安心安全な場づくりに力を注いでいます。

その一つが「夕刻を支える場」という活動です。

“おなかとココロを満たす”活動として、ケアが必要な子どもたちを対象に月2回、手作りの夕食と対話やあそびを楽しむ場づくりを行っています。


また、体験が不足している子どもたちを対象に、プロの音楽家の力添えもいただきながら、音楽活動も行っています。はじめは、自信がなく俯きがちで、コミュニケーションも十分とれなかった子どもたちが、安心安全な場の活動に参加するうちに、キラキラと変化していく姿を目の当たりにしています。


 ひとりでも多くの子どもたちが、社会に出てイキイキとした生活をおくっていくためには、子どもたちの声にならない想いをキャッチする大人の存在が欠かせません。

子どもへの理解を深めるということは、子どもの人権を考えることだと思っています。長瀬さんが制作されている絵本『子どもの権利と新型コロナ』は、子どもの育ちに大切な要素がわかりやすく盛り込まれています。たくさんの人に読んでいただき、子ども理解が広まることを心より願っています。

こもれび

https://www.kmrb.jp/

【こどもたちの未来を描く】子どもの居場所事業/フリースクール/子ども食堂/一般社団法

人こもれび【フクシのみらいデザイン研究所 vol59】 - YouTube https://www.youtube.com/watch?v=lCNGDYoB00g

こもれびの風景や実際に大切にされていることがとってもよくわかる動画です。

ぜひご覧ください。