2021/08/17 19:03

熱海市土砂災害支援へご関心をお寄せいただき、また数々の応援メッセージ、ご支援をありがとうございます。

ここ1週間ほど大雨が降り続き、西日本~東日本の広い範囲で被害が広がっていますが、熱海市でも海沿いの道路が通行止めになるなどの影響が出ています。

熱海市伊豆山地区でも8月15日にも警戒レベル3(高齢者避難指示)が出されました。

断続的に降る雨により地盤が緩み、また土石流災害のこともありますので、今回に限らず大雨が降るたびに避難という状況が続いています。

今回は自主避難ということですが、高齢の方はその自主避難がままなりません

「何度も何度も避難が続いて、それでも体が動かなくて、一人で生きていくのは辛いですよ。」

そう話してくれた90代のキヨさん(仮名)は、町内会の見守り支援のため公民館に詰めていた私たちにつながり、無事に避難場所へお送りすることができました。

急峻な坂道の多い土地で、ゆっくりゆっくり歩いて到着した公民館。「あなたたちがいてくれてくれてよかった」と、椅子に腰かけほっとした表情を浮かべていらっしゃいました。

以前、在宅避難支援で尋ねたお宅では、

「足が悪いもんでね。土石流のことを聞いて、小学校へようやくたどり着いたんだけど、もうみんないなくなっていて。ホテルの避難所へ移動した後だった。仕方なく家に戻って、それからずっと(在宅避難)。」

とおっしゃっていた方も。

もし公民館に誰もいなかったら、キヨさんもあきらめて、来た道を戻り在宅避難をすることになっていたことでしょう。。

私たちは土石流災害の発災直後から伊豆山地区にて緊急支援活動を始め、継続して町内会の災害支援、生活普及支援をサポートしています。今回の公民館待機もその一環でした。

高齢化率の高い地域で、特に在宅避難支援のための戸別訪問とドアツードアの移送支援、物資配布はとても助かっているとの声をいただいています。

戸別支援は町内会と住民の皆さんとの信頼関係があって実現できる支援の形です。本来ならば地域でなされているものですが、それを担う人々もまた被災しています。

キヨさんのような方が一人置き去りにされることがないよう地域のサポートを続け、傷ついたコミュニティの復旧が進み地域の共助基盤が再構築されるまで、伴走的に支援を続けてまいりますので、引き続き皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。

OBJ災害支援チーム一同