2018/02/20 11:50

2011年3月11日午後2時46分 東日本大震災が起こりました。
震災後の避難生活で生き延びた命が亡くなっていくという報道に、いてもたってもいられなくなり
神奈川県医師会の最初の医療チームとして自分の車に衣食住、医薬品を積み、
震災後9日目の宮城県に向かい南三陸町に医療支援に入りました。

その後も継続的に東北に行く中で、
自分の経験を地元鎌倉でどう伝えていくかを考えるようになりました。
私には被災地の景色が鎌倉の町並みと重なって見えました。

このミュージカル「いのちてんでんこ」は、「生きる」と言うことをテーマに、
人がどうやって命を落としていくのか、どうやって生き残ったのかということを、
「いのちてんでんこ」という言葉をキーワードに描いた作品です。
三陸に住む若者が、人の死に直面しながらも人と人との繋がりを感じ、
強く生きていく姿を、祭りなどを通じて繋がる地域の絆、コミュニティーの大切さを通し描いています。
これは、まさに僕が震災直後からみてきた三陸の実情でした。

3年前の一般公演の時は、子供から高齢の方までたくさんの方が公演に駆け付けてくれ、
大人からは「震災に対する意識が変わった」とか「人との信頼を大切にしないといけない」などの意見が聞かれ、
震災を覚えていない子ども達からは、「地震の事が分かった」「震災は絶対忘れてはいけないと思った」などの感想が聞かれました。

今回は、「震災の記憶を東北から世界へ」ということで、
公演にあわせ英語字幕の作成を行うとのこと。
今後は、国内だけでなく海外の方へ観る機会を提供していければと思っています。

今回の鎌倉公演については、なかなか明るくできない被災の話とか、
防災の話を、こういうミュージカルを子みて、考えたりするきっかけになればと思っています。
ミュージカルとしても質の高い素晴らしい作品です。
3月10日鎌倉芸術館、ミュージカル「いのちてんでんこ」ぜひ家族みんなでご参加下さい。
そして、クラウドファンディングにぜひご協力よろしくお願いします。
     
「いのちてんでんこ」応援団長
さかい内科・胃腸科クリニック
酒井太郎