2023/02/19 13:00

キベラってどんなとこ?第4弾ではキベラに住む女の子の状況について説明します。

ケニアに大きくはびこるのが、女性蔑視です。「女の子はか弱い」という偏見が未だにあります。保守的なコミュニティであるキベラスラムでは、その考え方が顕著です。

キベラの道を歩けば、グループで縄跳び(ゴム跳び)をしている女の子をよく目にしますが、サッカーなどをしている子はなかなかいません。「か弱い女の子にサッカーはできない」と多くの人が考えているからです。


事実、キベラスラムには男子のサッカークラブは多くありますが、女子のクラブは数えるほど。女の子がアクティブに動く機会は限られています。

「生理は汚いもの」という偏見もあります。それにより女の子は先生からからかわれたり、親から生理用品をもらえないといったことも多くあります。そんな環境では、生理中の女の子は学校に来なかったり、外で遊べなかったり。女の子は厳しい状況に置かれています。


もう1つの問題が早期妊娠です。キベラに住む男たちはお金をちらつかせて貧しい女の子に迫って来ます。女の子たちは生活の苦しさから、なかなかノーとは言えません。また売春をする子も少なくありません。

結果、早期妊娠をし、シングルマザーになってしまいます。貧困、社会的地位の低さから生まれる早期妊娠とシングルマザー。その子どもたちもまた、負のサイクルに入っていきます。

キベラA-GOALリーグでは「女の子は弱い」「女の子は汚い」という偏見に立ち向かいます。女の子にも門戸を開き、積極的に参加してもらっています。またリーグでプレーする子に生理用ナプキンの提供もします。

2022年におこなわれた「キベラA-GOALリーグトライアル」では4つの女の子チームが参加。男子チームを破る活躍をしてくれました。女の子は強い。男の子にも勝てる。女の子に対する考え方が今、少しずつ変わってきています。