(2019年10月、インドネシアで開催された東アジア太平洋地域専門家会合で報告)

はじめに

当時宮城県のキリスト教系私立大学で働いていた私は、2011年3月11日の東日本大震災を通じてひとが自分らしい人生を実現するためには「安全」「健康」な環境が不可欠だと実感しました。

実際に健康で安全な環境に生きる権利は新たな人権として各国憲法にも明記されるようになっています。

2019年春には世界では健康で持続可能な環境に対する子どもの権利を保障する国際枠組を創ろうというグローバルなキャンペーンが始まりました。

このクラウドファンディングは、健康で持続可能な環境に対する子どもの権利を実効的に保障することを目指すグローバルキャンペーンに日本の子ども達の声を届けることを目指しています。


このプロジェクトを通じて実現したいこと
  • 健康な環境に対する子どもの権利の保障する国際的枠組(Green Protocol for Children)の実現とこの活動への日本の子ども達の参画

子どもの権利に関する最初の国際文書とされる「ジュネーブ子どもの権利宣言」は、1924年9月26日に国際連盟第5回総会で採択されました。この宣言案を起草したのが1919年に子ども支援の国際NGOセーブ・ザ・チルドレンを創設した英国人女性のエグランティン・ジェブです。

ジェブは第一次世界大戦終結後、被災した子どもを対象とした大規模な救援活動を開始しましたが、数年後に国際的な関心が低下し必要な資金調達が不可能となった時、「引き続き子ども達を支援したいと願うのであれば、子どものために具体的な権利を要求し、世界が承認してくれるように働きかけなければならない」と考えたのでした。

“If we wish nevertheless to go on working for the children… we should claim certain rights for the children and labour for their universal recognition.” Eglantyne Jebb (1876-1928), founder of Save the Children.

ジェブの精神は時代を超えて継承され、第二次世界大戦後、
国連子どもの権利条約(1989年
子どもの売買、子ども買春および子どもポルノグライフィーに関する選択議定書(2000年)
武力紛争への子どもの関与に関する子どもの権利条約の選択議定書(2000年)
国連子どもの権利委員会に対する個人通報制度を創設するための選択議定書(2011年)
として実現しました。

しかし、環境に対する子どもの権利を保障する国際条約はまだ実現していません。

そもそも、「国連子どもの権利条約」に環境に対する子どもの権利を保障する条項が十分に盛り込まれていないことは、世界の子どもの権利関係者の間では当時から認識されていました。

そして今、世界の子どもの権利関係者は最後に残された子どもの権利のフロンティアである環境と防災に対する子どもの権利を保障する国際的枠組作りへと動き出しています。

環境と人権に関する国連特別報告者であるデイヴィッド・ボイドさんと子どもの権利と環境問題に取り組むTerre des Hommes(テール・デ・ゾム)
Project Dryad
Child Rights Coalition Asia
国連環境計画(UNEP)、
国連児童基金(UNICEF)
等が連携して、
子どもの環境に対する権利イニシアティブ
と呼ばれる国際キャンペーンが2019年初めから開始されました。

2019年5月にはコロンビアにおいてラテンアメリカ、10月にはインドネシアにおいてアジア太平洋地域の子ども達と専門家による地域会合が開催されました。

今後、アフリカ、ヨーロッパと北米、東ヨーロッパと西アフリカで同様な地域会合が開催される予定です。

これらの会合の成果をももとに2021年9月ないし10月にベルギーにおいてグローバル会合が開催され、
最終成果文書Declaration on Children’s Rights and the Environment(子どもの権利と環境に関する宣言)
が採択されます。

私は、このキャンペーンに日本の子ども達の声を届ける活動を目指しています。

  • プロジェクトをやろうと思った理由

私は1997年から2004年まで日本ユニセフ協会広報室長、2008年から2016年までセーブザチルドレンジャパンのチャイルドライツセンター長/シニアアドバイザーとして、国連子どもの権利条約の3つの選択議定書に関するグローバルキャンペーンに参画してきました。

その中で、健康で持続可能な環境に対する子どもの権利を保障する条項が国連子どもの権利条約には十分盛り込まれていないこと、そして「環境に対する権利」自体が十分に保障されていないことに気づきました。

そこで、「環境に対する子どもの権利を保障する国連子どもの権利条約の新選択議定書」の実現を自分の次のライフワークと定め、2011年以降、様々な機会に発言を行ってきました。

2019年には人権と環境に関する国連特別報告者と国際NGOや国連専門機関を中心に「環境に対する子どもの権利」を実質的に保障することを目指す国際的なキャンペーンChildren's Environmental Rights' Initiative(環境に対する子どもの権利イニシアティブ)が開始され、私も2020年10月にインドネシアで開催されたアジア太平洋地域の子ども達と専門家による地域会合に招聘され、このキャンペーンに本格的に参画することにしたわけです。


これまでの活動

2011年3月11日の東日本大震災のあと、私は

・2011年11月20日の欧州評議会(Council of Europe)主催国際シンポジウム、

・2015年3月14日~18日に仙台で開催された第3回国連防災世界会議、

・2015年12月2日に台湾で開催された第31回中日工程技術研討会(シンポジウム)能源政策產業人文組(エネルギー産業政策 人文分科会)、

・その成果物である日本学研究叢書第 23号『福島事故後台日エネルギー政策の変換と原子力協力』(国立台湾大学出版センター、 2017年5月)、

・2016年9月23日のジュネーブにおける国連・子どもの権利委員会主催子どもの権利に関する一般討議、

・2017年11月27日に仙台で開催された世界防災フォーラムで私が主宰した特別パネル「原子力エネルギー政策の未来-福島原発事故からの教訓」、

・2019年12月6日・7日にベトナムで開催された第8回アジア憲法学会、

において東日本大震災と福島原発事故を巡る自分の体験や考えを発表してきました。

特に2017年の世界防災フォーラムでは、デジタル時代のグローバル対話の試みとして最新のオンライン会議システムでトルコと日本の会場を繋ぎ、トルコ在住の専門家と仙台会場の間で同時通訳を通じて日英によるリアルタイムの対話を実現しました。

また、今年に入ってから、山形県米沢市の九里学園高校、兵庫県ユニセフ協会、リモキャンの協力を得て、子ども達を対象としたオンラインによるセミナーを行ってきました。

・2020年5月16日 兵庫県ユニセフ協会主催2020ユニセフセミナー:「環境に対する子どもの権利」を保障する子どもの権利条約新議定書

・8月9日&10日 リモキャンとの共催によるオンラインセミナー「Global College 2020 My Planet My Rights」

・10月9日、16日、23日、30日 九里学園高校 プログレスコース生徒を対象とする特別授業: 「持続可能な世界」を子ども達のアイデアと力で実現するための「新たな学び」プロジェクト


資金の使い道

日英同時通訳付きオンラインワークショップの開催費用と子ども向け無料講座(オンデマンド)の作成
オンライン会議システム利用経費2万円
同時通訳謝金30万円
サポートスタッフ経費5万円
資料作成費5万円
その他予備費5万円
小計40万円
Campfire掲載手数料・決済手数料5万6千円
消費税5600円
合計46万1600円東京都創業支援ステーション(Startup Hub
Tokyo)で事業計画をプレゼン

オンラインワークショップとオンデマンド講座の作成・フォローアップ

1.オンラインによる環境問題と子どもの権利に関するオンラインライブワークショップ
  2~3月下旬 
2.オンラインワークショップでの報告資料と対話に基づく無料オンデマンド講座の作成
●子どもの権利と環境問題に関する解説
●「子どもの環境権イニシアティブ」の紹介
●日本の子ども達が参加できる活動紹介
3.フォローアップ活動



リターンについて

私の著書
『世界人権論序説』(定価3000円+税)、
『子どもには世界に助けを求める権利がある』(定価1000円+」税)、
『人権をひらく』(定価3200円+税)、
『アジアの人権ガバナンス』(共著)(定価3800円+税)

または、
国際コーチ連盟認定アソシエートコーチである私の体験コーチングセッション(通常価格5千円/30分間)を提供します。
コーチングはクライアントとの信頼関係に基づき、承認、傾聴、質問、フィードバック等のスキルを活用して、クライアントそしてコーチもまだ気づいていないクライアント自身の持っている可能性を引き出し、実現することをサポートする技法です。
私自身はコーチングを「まだ気づいていない可能性や課題解決策を自ら発見し、3倍速で実現する」ための科学的な「学び」の技法であると定義しています。
コーチングは1970年代に人間性心理学、哲学、言語学、禅仏教やインドヨガ等の東洋哲学をベースとして米国の大学や研究所で開発され、1990年代にIBMやコカコーラ、P&Gなどのグローバル企業が社員研修のために導入したことから世界に広まり、日本でも21世紀になって、企業や学校、そして個人が取り入れるようになりました 。
1995年にはプロフェッショナルコーチのための組織として国際コーチング連盟が創設され、現在では140カ国に130支部と3万人の会員を擁するまでになりました。
私は国際コーチング連盟の認定コーチ試験を英語で受験、合格した数少ない日本人のひとりとして、世界水準のコーチングを日本語および英語で提供しています。

著書の発送は2月以降順次実施させていただきます。
コーチングセッションの提供時期についてはメールで相談のうえ決定し、ZOOMによるオンラインでの実施とさせていただきます。
(コーチングセッションはプライベートおよび職業上の課題解決や目標達成をサポートするもので、精神的心理的な悩みを抱えた人を対象とするカウンセリングではありません)


最後に

阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震、台風15号・19号を体験した日本の私たちは「健康で安全な環境」の大切さを痛感しました。
世界の子ども達に「健康で持続可能な環境に対する子どもの権利」を保障するための活動をぜひご支援ください。

「あなたの想いを行動に!」



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