皆さんこんにちは。私はあしなが学生募金事務局 北海道エリアに所属する小林恭伸(タカノブ)です。

皆さんは「あしなが奨学金」ということ名を聞いたことがありますか?私たちは親を亡くした子どもたちや、障がいのある働けなくなった子どもたちが奨学金を利用して勉学に励める環境を提供しています。私もそうした子どもたちの夢を叶えるための支援をしてきました。

しかし、今年は新型コロナウイルスの感染拡大により、毎年春と秋に開催していた「あしなが学生募金」は春の街頭募金が中止となりました。

「進学に苦しんでいるあしながの遺児学生の言葉を聞いてほしい」「進学をあきらめようとしている遺児に、あしなが奨学金という制度を知ってもらいたい」という想いから、このプロジェクトページを作成しました。


どうか私たちの声を聴いてください。


あしなが育英会の調査によると、遺児家庭の平均月収は14万6,380円(*1)となっています。また、生活保護受給率は12.8%(*2)と全国平均の1.6%を大きく超えており、奨学金なしでは大学・専門学校の学費を捻出できる水準には到底達していません。

そのため多くの遺児学生たちは、学費を奨学金で、生活費をアルバイト代で賄っています。しかし、学生のアルバイトはそのほとんどが接客業です。昨今の情勢のなかでアルバイトのシフトが日に日に削られ、思うように生活費を稼ぐことができなくなっています。

さらに、街頭募金の中止により奨学金の資金源確保にすら暗雲が立ち込めており、遺児学生とそのご家庭の多くが、並々ならぬ不安感を抱えながら日々を過ごしている状況です。


(*1)2018年奨学生家庭の生活と教育にかんする実態調査

(主査・副田 義也=筑波大学名誉教授・社会学)

(*2)生活保護の被保護者調査(平成30年7月分概数厚生労働省)

あらためて、皆さんこんにちは。あしなが学生募金事務局北海道エリア所属の小林恭伸です。

 ここでは、私のこれまでのことについて話して行きたいと思います。

 皆さんには大切な家族はいますか?遺児と聞くと「震災などの災害で、親を亡くした子ども」という印象を持つかもしれません。しかし遺児という言葉には、親に障がいがある場合にも当てはまります。まず初め私の家庭について話していきたいと思います。


私は北海道の大学に通っていますが、実家は埼玉県にあります。実家には父と母が生活しており、母は障がいがあります。私が小学校一年生の時、母が突然、精神障がいのために約半年間入院しました。そのときの母の姿はいまだに忘れられません。私が自室にいるとき母が突然暴れだし私につかみかかりました。はじめは自分が何か過ちを犯し、怒られているのかと思いましたが、母が放った言葉は全く違いました。


 「そこら中、火に囲まれている!!早く逃げなさい!!!」


 私は最初、何を言っているのかわかりませんでした。慌てて外を覗いてみても、は雨が降ており、いるだけで周辺の家にも炎らしきものは一切ありませんでした。私は「かじなんてないよ、どうしたの?」と聞いても、母はカーテンを指さしながら「もう家の中にまで入ってきている!」と叫びました。

 当時幼かった私にとって、何が起こっているのかを理解することができませんでした。状況が呑み込めない私に、母はと防災頭巾と小銭のはいった財布を渡して言いました。「学校もだめかもしれない。とにかく逃げなさい。母さんは消火器でなんとかするから」

 私は、母が言い聞かせている途中で泣いていました。なぜ泣いていたのか、おそらく私は変わってしまった母に泣いていたのだと思います。雨の中、一人で歩きながらそんなことを考えていました。

 気づくと、父の車に乗り家に帰っていました。後で聞いた話によると、母はあの後、消化器を家にかけていたところを近所の人が見つけたそうです。父は母の状態を考え、少し遠くの病院に入院させることを決めたそうです。父は母の入院費を工面するためにも仕事量を増やし、朝早くから夜遅くまでほぼ毎日働いていました。そのため私は父と会う機会も減り、学校から帰ってきても一人で過ごしていました。

 あれから10年以上経ちますが、母の病はいまだに治りません。今年の4月にも再発し現在も入院しています。はじめはそんな母の様子を見て、親に負担をかけさせてはいけないと考え進学の夢をあきらめていました。しかし、このあしなが奨学金おかげ北海道の大学で私は今、夢に向かって勉強することができています。

  あしながの学生街頭募金で行った私の想いが詰まった呼びかけをぜひ皆さんに聞いていただきたら幸いです。

動画はこちら: https://youtu.be/-Yg0gz59fz4


 皆さんが思っている以上に子どもは周りを見て、遠慮します。

 進学したいと思いながらも家族を思って断念したり、就職したり、家族を支えるために働く子どももいます。誰でも夢はあります。どんな状況に置かれていたとしても自身の夢を選択できる、それが当たり前となる社会にしていくためには私たちの力だけでは足りません。どうか皆さんの温かい手をもって、わたしたちに力を貸していただけないでしょうか。多くの方に、そして今、苦しんでいる子どもたちにこの声が届くことを願っています。

本キャンペーンでいただいたご寄付は全額、一般財団法人あしなが育英会への寄付となり、あしなが育英会が支援する遺児学生(日本・アフリカ)のための奨学金として使われます。


※今回の取り組みはAshinaga Global 100 Challengeの一環であり、一般財団法人あしなが育英会と連携して取り組んでおります


<All-in方式で実施します。>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

一般財団法人あしなが育英会より、年間活動報告書と受領証明書を発送いたします。(どちらも2021年2~3月頃に郵送にてお送りします)


あしなが育英会公式サイトより継続寄付者になってくださる方には活動報告書のほか、寄付種別に合わせて、奨学生から手書きのハガキ(年1~2回)、アフリカのウガンダ共和国であしながの支援を受ける子どもたちからのカード(年1回)、機関紙などをお送りしております。

 ここまでご覧いただきありがとうございました。私のほかにもあしなが奨学生が作成したページがあります。よろしければ、ほかの奨学生の言葉も見ていただけると幸いです。

 そして、身近に大学進学をあきらめようとしている家族や子どもがいたら、私たちの存在を教えてもらえますでしょうか?私も学校の先生から、この奨学金制度を教えてもらいました。皆さんの行動が遺児を救うきっかけになるかもしれません。

50年の歴史を持つ遺児支援のための募金運動団体で、学生だけで運営されています。毎年春と秋の4日間、全国約200か所で実施している街頭募金活動では、毎回のべ1万人のボランティアスタッフの参加があり、年間約2億5千万円の寄付を募っています。

募金はすべて一般財団法人あしなが育英会へ寄付し、あしなが育英会の奨学金事業(国内奨学生事業・AAI事業)のために使われています。

ウェブサイトはこちら: https://www.ashinaga-gakuseibokin.org/

病気や災害、自死(自殺)などで親を亡くした子どもたちや、親に障がいがあり働けない家庭の子どもたちを支えている非営利の財団法人です。国などからの補助金・助成金は受けず、全事業を寄付によって運営しています。

あしなが育英会の奨学金によって、これまでに11万人以上の遺児たちが高校・大学への進学を果たしてきました。 現在、日本国内では約6,500名(高校・短大・専門学校・大学・大学院)、サブサハラ・アフリカ教育支援事業では世界各地あわせて約120名の奨学生に奨学金支援(貸与・給付)と心のケア、リーダーシップ育成プログラムを提供しています。


ウェブサイトはこちら:https://www.ashinaga.org/

『すべての遺児に教育の機会と心のケアを』というスローガンのもと、世界中から私たちの活動に賛同・支援してくれる100名のファンドレイザーを募集し、2021年3月までのキャンペーン期間中に100億円の寄付を達成することを目指す、グローバル・ファンドレイジング・キャンペーンです。このキャンペーンのもと、日本だけでなく海外でも、大小さまざまなキャンペーンを実施していきます!個人でもグループでもご参加いただけます。

キャンペーンページへはこちら: https://camp-fire.jp/goodmorning/channels/ashinaga

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