< プロジェクトチーム カゼモニワ 多田弘 (右)  &  ユニワ 輿水吏(左) >

2017年3月〜 沖縄県にて、庭デザイン植物空間演出のプロジェクト企画するも、沖縄の現状を知り驚愕!!

大至急、『沖縄の樹』に手を差しのべなければ! と、このプロジェクトを立ち上げました。

 
 
<植木屋さんには沖縄の樹の種類と数が少ない!?>

残念なことに沖縄の植木屋さんや造園屋さんの多くが「外来の樹」は数、種類共にたくさん持っていますが、「沖縄の樹」は限られた種類しか育てていません。 そして、その数すら減ってきています。しかも良い樹形の樹は県外に流れてしまっている状態です。苗木を育てていかなければ「沖縄の樹」は減っていく一方なの です。

 
 
<何故外来の樹が多いの?>

沖縄戦という激しい戦争で樹々の多くが焼失しました。(特に南部はひどい状態でし た。)そこに成⻑の早い外来の樹が沢山植えられてしまったのです。
それに加えて 1970 年代からの沖縄リゾート化です。南国感を出すために南国の外来樹 を沢山植えるようになり、現在もその流れが続いています。 

※ 沖縄地上戦で焼き払われる大地 

 
<何故『外来の樹』が多いと問題なの?>

沖縄の樹々は何千年、何万年という⻑い時間をかけ、樹々同士のバランスがとれ、 その土地に合った環境を作り出しました。この環境の中に昆虫や、動物などの生き 物たちが集まり、沖縄の生態系が形成されたのです。もともと住んでいる生き物の 目線で見ると、現在の沖縄はとても住みづらい環境になってしまっているのです。 それは人にとっても言えることです。それについては下記の<影のある風景>で少し説明しています。 

※ ほぼ、外来植物の山( 樹名:ギンネム )

 

 

<沖縄の樹とその形>

沖縄は大陸と温帯、熱帯の樹木が混ざり合う特殊で面白い場所です。そこに台風という自然の力が加わっているのです。枝をあまり上に伸ばし過ぎると風が強くて折れてしまうの で、多くの樹が太く横に枝を伸ばしていきます。同じガジュマルの樹でも台湾は上に伸び、 沖縄は横に伸びます。 

 

 

 

 
<沖縄の樹が作る影>

台風によって枝を横に広げた樹の下には大きな影ができます。日差しの強い沖縄でのユンタク(憩える)空間となります。

 

<影のある風景>

「強い日差し」と「鮮やかな色」が沖縄の魅力です。今までは南国観光という視点からそこ に焦点を当てて街づくりが進められてきました。 しかし、色はもちろんですが、沖縄の魅力は「強い日差し」と「涼しい影」にあります。沖縄 の人々の暮らしには欠かせない要素でした。そのことは観光を楽しむお客さんにも同じこと が言えるでしょう。環境が作り出す風景は見た目が美しいだけでなく、人間も含めた生物た ちにとって、とても理にかなったものなのです。

 

 

 

  <子孫に残す心の資産>

私たちは外来の樹を排除する活動をしているわけではありません。沖縄の歴史の中で、生活 に根付いた樹や、移⺠の人たちの思いで植えられた樹もあります。それらの樹々と沖縄の 樹々がうまく共存する風景を子孫の人々に残したいと考えています。

樹々のほとんどが人間よりも寿命が⻑いです。百年、二百年、何百年、時には何千年と生き 続けます。一本の樹を植えるということは、それを子孫に残すことを意味します。その風景は子孫への「心の資産」となることでしょう。

このプロジェクトは沖縄全島を変えていくもので、私たちの世代だけでは到底、成し遂げる ことはできません。今から苗木を育てていけば次世代の人もそれを使うことができます。私たちプロジェクトチームは、これらの樹が成⻑していくと共に子孫に受け継がれ広がっていくことを願っています。

 

 

 

 <苗木を育てるプロセスと植樹プロジェクト>

離島を含めた沖縄全島で「沖縄の樹」が不足しています。沖縄各地の植木屋さん、造園 屋さんに苗木を育てる依頼をします。 このプロジェクトは沖縄全島に広げて行きたいので、かなりの量が必要です。山から種や樹を取ってくるところから始めるので、とても手間がかかり、それらを育てる場所や植え 替え、水やりなど時間と手間をかけながら育てていきます。もちろん専門の知識も必要です。

育てられた苗木は県や市町村、企業などに呼びかけ、ボランティアの人達と共に各地で 植えていきます。(現段階で各方面の人々に呼びかけをし、共感していただいています。) ある程度育った樹は植木として各家や施設、公園などに植えられていきます。

苗木に関しては、早くて二年後くらいを目処に植樹のプロジェクトを始めていきます。 その告知はインターネットを通してして、ご支援くださった皆様にお送りいたします。苗木を作っている様子などもお伝えしていきます。

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