2020/05/19 16:49

ウガンダと南スーダンの国境付近にある、パギリニア難民居住区では、難民世帯への戸別訪問生活物資支援を行っています。

ロックダウン下で難民居住区の多くが日々の収入を失っています。加えて、国連からの食料援助も30%削減する中、基本的ニーズを満たすことも難しい状況にあります。

写真:パギリニア難民居住区の中の家。ロックダウンの影響で、人々はさらに厳しい生活を余儀なくされている。

このパギリニア難民居住区の中でも、特に障害者や高齢者、子どもだけの世帯、多くの子どもを抱えるシングルペアレントが暮らしているFブロック(居住区は6ブロックに分かれている)に拠点をおいてテラ・ルネッサンスは活動しています。

今回は、このFブロックに住んでいる高齢者と障害者がいる世帯を中心に、主食の穀物や食用油、石鹸、塩などの食料物資と共に、足踏み手洗い設備の設置してきました。

写真:支援物資を渡す様子

1枚目の写真にあるように、本当に劣悪な状況下での生活を余儀なくされており、こうした生活物資の支援は、他の援助機関とも協力しながら、さらに強化していく必要があります。

さらに、この居住区と同じアジュマニ県に設置されている隔離施設でも生活物資支援を行っています。

ウガンダ北部でも8名の感染者が現在確認されていますが、感染者が見つかっているのは、全て南スーダンとの国境です。(トラックドライバーが国境で検査を受けて陽性)

そんな中、濃厚接触者や、国境閉鎖されている中南スーダンからウガンダに流入してきた方々など感染が疑われる方々を2週間、隔離しています。

 写真:国境付近の隔離施設。

 しかし生活水準が劣悪で、行政機関や他援助機関らとのミーティングで、隔離施設での生活物資の支援の必要性が強く訴えられており、先週から隔離施設での生活物資の配布を行なっています。

日々、人数に増減がありますが、現在、94名の方が隔離されていて、十分な食料や石鹸が足りておらず、当会として2週間分の食料や衛生用品(石鹸やバケツなど)を配布してきました。

写真:配布した二週間分の食糧と衛生用品。

実際に隔離施設の食料庫を確認すると、食料(メイズ粉)の中に虫が沸いていたり、食用油や調味料も限られており、トイレットペーパーなどの日用品がなかったり、と非常に劣悪な状況でした。

隔離されている方々が体調を壊したり、下痢やマラリアなど他の病気になった場合、治療や病院への移送などが必要になるかもしれませんので、隔離期間中、施設で最低限の健康を維持できる環境をつくることは感染拡大を予防する上でも重要なことです。

今後、隔離される人数が増えてくることも予想されるため、他の援助機関とも調整、協力しながら当会としても可能な限り、隔離施設での食料配布、衛生用品の配布を続けていきたいと思っています。

報告:小川真吾