2021/06/26 23:45

6月24日東京新聞からナチュラレッサに取材がありました。
モウマカさんに連絡し、記者の質問に対する回答を作成してもらいました。記事は6月27日、明日の朝刊に掲載されます。

【モウマカさんからの回答】

東京の新聞社が、自分たちの国際産直の活動を報道してくれるということで、工場で働いている仲間は、みんなとても喜んでいます。27日の新聞をメールですぐ送ってくれるということなので、職場のみんなに仕事の前に読んであげることになっています。

①ドライマンゴーの生産で、一番苦労していることは何ですか?

 ヤンゴンで生まれ育ったので、農業は初めての経験です。マンゴーを収穫して、ドライマンゴーを作るのも、初めての経験です。日本の友人がミャンマーに来ることができないので、毎日ビデオ通話で作り方を教わり、翌日集まってくれた農民に講習会を開いて、そのまま生産に入ります。農民もドライマンゴーなど作ったことがありません。「生で食べればいいのに何でこんなことをするの?」って感じです。すべてが初めてなのです。

 ドライマンゴー作りで一番大変なのは、ソーラードライヤーの使い方です。日本の友人たちが環境にやさしいということで寄付してくれた(日本の皆さんありがとう!)ものですが、電気乾燥機と違い作業に目が離せません。電気乾燥機なら、温度と乾燥時間を設定すれば、あとは自動的に機械がやってくれます。ソーラードライヤーは毎日毎日が大変です。雨や曇りだとすべて作業は中止です。晴れていたら、日中の温度、湿度、風の強さを予測して乾燥時間を決めねばなりません。毎日毎日がテストです。天気が変わりやすいので、ずーっとそばにいて乾燥具合を見ていなくてはいけません。環境にやさしい作業ということは、赤ちゃんを育てるのに似ていると思います。

②ドライマンゴーを多く生産できるようになると、どんな良い効果がミャンマーにあると期待していますか?

 マンゴー農園の農園主、そこで働く労働者に収入がもたらされます。そして、ドライマンゴー製造(マンゴーの下処理・乾燥・袋詰め)に多くの農民の雇用が確保できます。今、地方の農村では、ほとんど仕事がありません。

 仕事が見つかっても、その人の日給は、皆さんには信じられないかもしれませんが、朝から夕方まで働いても日本の労働者の時給の半分にもなりません。

 ミャンマー国内ではほとんど需要がないので、無農薬の安全でおいしいドライマンゴーを日本の消費者に買ってもらえれば、村の多くの人の雇用につながり、それが村の雑貨店などの売り上げにもなって、村の経済に活気が出てきます。

 安定した仕事が見つかれば、人々は生きる希望を持つことができます。希望をもって生きていければ、そこからいろいろな可能性が生まれてくると思います。ドライマンゴー事業は、村の生活の糧であり、生きていく希望です。

③日本の消費者に向けて、メッセージを寄せてください。

 日本とミャンマーをつなぐ「国際産直」がスタートしたことで、椰子花蜜糖・ドライマンゴー・さつま芋栽培にかかわっている農民・労働者はみんな張り切っています。

 農薬・化学肥料を使わず、自然環境と労働環境に配慮したGAP認証の農作物を食品添加物なしで加工しています。ミャンマーで一番安全でおいしい農産物・食品を日本の消費者に届けられるということで、みんな将来の夢を話し合えるようになりました。

 ただ、現在のミャンマーはコロナ禍とクーデターの影響で貧困と飢餓が広がっています。貧しい地域の子供たち、孤児院に暮らす子供たちの栄養失調が心配です。早くKONYO-SAN PROJECTをスタートさせ、栄養失調の子供たちにさつま芋を配れるようにしていきたいと考えています。その時は日本の友人の皆さんに協力をお願いすると思います。どんな困難があっても、私たちは決してあきらめません。

NARAINDARA :STEP by STEP一歩一歩確実に!これが私たちの合言葉です。