2017/10/06 01:37

miniの活動をちらっと報告です★

中秋の名月!!

 

miniの子どもたちは

小麦粉粘土でお月見団子を作っていました★

 

 

 

サラサラの粉を触る感触

 

 

 

モチーっとのびる感触

 

 

 

ベタッとしたお団子を握る感触

 

 

コロコロ手のひらで丸める感触

 

全部が刺激的で、

もちろん初めての感触も!!

子どもたちのいろんな表情に、

もっともっとたくさんのことを感じてね!!

もっともっといっぱいしよう!!

そう思うんです。

 

 

 

 

 

今日は重症児デイサービスを立ち上げるきっかけになったエピソードたちを共有させてください。

 

 

お母さん、介護じゃなくて、子育てなんだよ

 

医療的ケアや重度の障がいを持つ子どもたちを育てるご家族には

子育て

という感覚になれる余裕もない

そんな時があるんです。

 

 

私には夢の国の師匠がいます★

 

師匠のお子さんは口からご飯を食べることができず、

自分で歩くこともできない、

たまーに息も止めてみちゃう!

でもとーってもかわいい!!ニコニコさん!!

 

病院に入院している時には、

酸素の値がとてつもない値まで下がるので、

スタッフみんな走ってお部屋に駆けつける

そんな重症のお子さんでした。

 

その子が生まれるまでは、

世界の夢の国を回って、

旅行に行って、

楽しく飲んで、食べて、

お母さんのそんな当たり前の生活から一変

 

その子が生まれてからは、

お酒は一滴も飲んでいない

何かあった時には自分が車で子どもを連れて行かないといけないからね。

と話してくれたのを覚えています。

 

私は急性期の小児科病棟で勤務していたので、

その子が入院している時は

お母さんと夢の国の話をしては、

妄想ばかりしていました★

 

お母さんはその子を連れて夢の国にはなかなか行けないので、

私が夢の国に行った時におつかいを頼まれることが多く、

そのおつかいを持ってお家に遊びに行くこともよくありました!

 

 

お昼間に遊びに行って、

お昼の注入を手伝っていると、

「超助かる!!

 洗濯物たたんできてもいい?

 洗い物してきてもいい??」

お母さんそう言って、家事を始めるんです。

 

お昼の注入やおむつ交換をするだけで助かるって、

お母さん普段どんな生活をしているの?!

 

看護師って病院だけじゃなくて、

お家でもできることがたくさんあるんじゃないかな。

 

そう思ったのが、

病院以外の子どもたちやご家族のお手伝いをしたいという思いの始まりです。

 

 

 

 

小児科病棟で、

私は子どもたちを地域に送り出すお手伝いもしていました。

 

上手くミルクを飲むことができない子どもたちは、

鼻から栄養チューブを胃まで挿入して、

そのチューブからミルクを注入します。

 

子どもたちが退院した後に、

ミルクを注入するのは病院のスタッフではありません。

お母さんです。

 

そのお母さんに、注入の方法を覚えてもらって、

お家に帰る準備をお手伝いしていました。

 

子育ても初めてなのに、

お父さんがお仕事に行っている間、

息を止めてしまう子どもをお家で一人で見て、

栄養を注入して、

お腹がいっぱいになると吐いて泣いてしまう子どもを一生懸命あやして。

 

眠る時も、

 

ちゃんと息してるかな?

よかった息してる!

 

ご家族は24時間気が抜けません

 

退院した後にお母さんに代わってその子を見てくれる場所なんて、

当時はなかなか見つかりませんでした。

 

お母さんはお仕事辞めて当たり前?

義務教育だもん、お母さんが学校に連れて行くのは当たり前だよね?

おじいちゃんおばあちゃん手伝ってくれないの?

第二子なんて考えられない?

その子が入院中、お兄ちゃんお姉ちゃんは誰がみてくれるの?

退院した後、誰に何を聞けばいいの?

 

 

働いている女性も多く、核家族化が進むこの時代に

産んだお母さんの役目だからと言っていては

お母さんも、家族も壊れてしまいます。

もっともっとサポートが必要なんです。

 

 

 

毎日医療行為のあるお子さんのお母さんが、

子どもを置いて家を出て行ってしまったこともありました。

 

体に管がついている

それだけが理由でその子は、保育園はもちろんどこの養護施設にも行けず、

長い間を病院で過ごして、

最後には管をとる大きな手術をして、養護施設に入りました。

 

その事例をまとめた時に、

医療的ケアのある子どもたちの資源が

病院以外にほとんどないという現実を知りましたり、

ご家族が少しでも休憩できる、

レスパイト機能の重要性を感じました。

でも預け先はほとんどないんです。

 

 

 

病棟勤務中に、

「看護師さん、この子本当はいらない子なんです。僕には全然なついていないし。母親が付き添ってると他のきょうだいがかわいそうで。この子に母親の付き添いをさせる意味がわかりません。今すぐ退院させてください。」

そう言われたこともありました。

 

私はその子が赤ちゃんの時から、

たくさんの手術や治療を乗り越えて頑張っていることを知っていたので、

その言葉を聞いて本当に悲しかったです。

 

でも、

お父さんにそう言わせてしまっているこの現状、

退院後の子どもたちとご家族を支える資源のなさ

ご家族に負担をかけてしまっている結果から出るこの言葉に、

 

医療者として私たちが、

全力で助けている命がこんな風に思われてしまうなんて。

 

助けたその後の支援ができて初めて、命はつながっていくのに。

申し訳ない思いと、

助けて送り出して終わりじゃダメだよね

病院を退院した後の資源をなんとかしたい

と強く思うようになりました。

 

 

 

小児科病棟では、

たくさんのことを子どもたちやご家族から教えてもらいました。

助からない命もありました。

私は子どもたちをお見送りすることが本当に多くて。

つらいつらい思いもたくさんしてきました。

 

 

あの子をあんなにも愛していたお父さんお母さんのことを、

病院とのつながりがなくなった後に、

誰が支えてくれるの?

 

でも元気に退院していく子どもたちもいます。

 

 

そう思った時に、

私は病院の看護師さんも大好きだけど、

病院から退院したそのあとを支える看護師さんになりたいんだ

お星様になった子どもたちが、

そのご家族が、

今の私を支えてくれています★

 

そして、

mikiとminiができました★

 

かわいいかわいい子どもたちと、

素敵な素敵なご家族に出会うことができて、

看護師として幸せだなと思います。

 

でも、

まだまだ生活を支える資源は十分にありません

miniには毎日たくさんの子どもたちが来てくれています。

利用の枠が埋まってしまう日も出てきました。

 

子どもたちを支えるスタッフが、

もっともっと増えてほしいとも思います。

 

このプロジェクトを通して、

 

重い障がいや医療的ケアのある子どもたちを支えたい

そう思ってくださる方が少しでも増えたら★

 

 

イベントで子どもたちやご家族と交流することで、

重い障がいを持ちながら、当たり前に生活しているということ

でもその当たり前が

少し大変だったり、ちょっと難しいという現状を

知っていただきたいと思うんです★

 

 

イベント当日は、

重症児デイサービスについてお伝えするパネル展示も企画しています!!

 

ペイントを楽しんで、思い出を作ることに合わせて、

こうした資源について知っていだければと思います★

 

 

 

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます!!

 

思いを繋ぐ、ご支援とご協力を、よろしくお願い致します!!

 

 

※掲載している子どもたちや皆さんのお写真は、保護者の方やそれぞれの方より掲載の許可をいただいております。