2021/11/01 18:40

令和元(2019)年の年末頃からその存在が明らかになってきた新型コロナウイルス感染症は、年が明けた令和二(2020)年初頭から我が国において重大な事態と認識されるようになり、同年四月には緊急事態宣言が発出されるに至りました。

もっとも、この時点では、まだこの感染症に関する情報が不足しており、世界中の国々で感染拡大防止のための対策を模索しているところでした。我が国においても、国民総出で大騒ぎとなり、消毒用アルコールやマスク不足が深刻化する中、大日本弓馬会においても、この時点で把握できる情報を基に、十分な対策をとる必要に迫られました。

ここで2019年の緊急事態宣言から、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会安全祈願奉納流鏑馬、そしていま現在の様子をお伝えします。

■稽古中止

緊急事態宣言の発出に合わせ、毎週日曜日に行っている稽古を中止しました。もっとも、馬の世話や道具の手入れは欠かせませんので、門人(門弟のこと)を二班に分け、各班ごとに隔週で諸作業を行うのみとし、人流の抑制と接触機会の減少に努めました。

私たちの間では、「稽古を一日休むと、取り戻すのに三倍かかる」と云われていることから、「雨が降っても槍が降っても稽古は中止しない」ことを旨としており、稽古を中止することは技量維持を妨げる重大な要因となるのですが、公益法人としての社会的責任を果たすとともに、門人をはじめとする関係者の健康のため、厳しい決断をするに至りました。

その後、緊急事態宣言が解除された五月下旬から段階的に稽古を再開しましたが、従前以上に感染症対策を行いながらの実施となっています。遅れを取り戻すために、より一層稽古に励んでいるところです。


皆様、どうか鎌倉に伝わる日本の伝統文化「流鏑馬」を後世まで維持継承するため、稽古環境の改善を図るべく、ご理解とご支援をお願いいたします。


目標金額350万円【2021年12月15日(水)まで】

伝統の技、流鏑馬の馬場に散水用設備、更衣室と日除けを!安心して稽古を続けるために

https://camp-fire.jp/projects/view/449211