2021/11/07 09:00

おはようございます。

本プロジェクトを応援していただき、本当にありがとうございます。
40日を切りましたが、最期まで力を出し切って頑張りますので、引き続き応援の程お願い申し上げます。


さて、今日は「進級」の話をさせていただきたいと思います。
学校の「進級」ではなく、息子がお友達と通っているスイミングスクールの「進級」について。


毎月末にある進級テスト。細かく目標が定められていて、1つ上手にできるようになると進級します。そして先月、息子は進級テストに初めて落ちました。「プールサイドから思い切りジャンプして潜る」という目標がクリアできませんでした。まだ怖さを払しょくできないのです。

これができるようになるまで「進級」しません。
先生(コーチ)はこうコメントしてくれました。

「急ぐ必要はありません。これから上達していくために、大切な基本の級です。」

"出来なくてもみんなと一緒に進級する” のではなくて良かったと思いました。
本人が本人のペースで怖さを克服し、目標をクリアすることが何より大切で、そういう成長を親としても見届けたいからです。
他人と同じペースである必要はなく、あくまで「自分軸」での成長をしてくれればいい、コーチのコメントから、つくづくそう感じました。


進級・留年について、元大阪府知事の橋下徹氏が、作家の乙武洋匡氏と対談した際に、こんな話をされています。
(以下抜粋:引用元:https://times.abema.tv/articles/-/10000615

・・・首長をしていたとき、大阪の教育を何とかしなければいけないということで専門家の皆さんと議論をしたら、中学になって授業が分からない、つまらないという子を調べていくと、九九でつまずいていることが多いそうだ。九九をしっかり押さえてから次にいかないと、そこから総崩れになるらしい。でも、九九を学ぶのは小学校2年の何学期と決まっているから、分からなくてもそのまま次のプログラムにいってしまう。それなら1年でも2年でもかけてやったらいいじゃないか言ったら、“それでは留年と同じやないか。留年は反対”と教育の専門家に言われてしまった。・・・

義務教育での留年は現行法でも可能ですが、実際に実行するケースはほとんどなく、たとえ出席日数がゼロでも年齢に応じて進級させる校長がほとんどで、留年するのは病気などで長期間欠席した子の保護者が強く要望した場合などに限られるそうです。

九九に限らず、漢字や英文法など、よく理解していない、出来ていないのに先に進んでしまい、追いつくことが難しくなってしまうのはよくあることです。理解や上達に時間がかかるだけで苦手なわけではないかもしれないのに、授業のスピードについていけないことで、苦手意識を持ってしまう事があります。勉強が理解できなくなって、その後の学校生活が苦痛になる、文科省の調査結果でも、「学業不振」は不登校の大きな要因となっています。

某テレビ局の取材によると、日本人は「留年は反対」という人が7割。その理由は、お金がもったいないとか、いじめにあうとか、環境に馴染めないとか、可哀想と言ったことだそうです。
他方、外国人に聞いた場合、留年に好意的な意見が8割ほどで、逆に一定レベルに達していないのに進級させるほうが可哀想、という考えでした。


皆さんはどう思いますか。


子どもの理解を深くし、学力を上げるために必要な事とは?
かつ、心を病まず、楽しく学べる方法とは。


出席日数が足りなくても、授業を理解できなくても、年齢で進級させることは、現在も「学校の常識」かもしれません。しかし、「従来の常識は非常識」と言われる新しい時代です。そのような従来の常識に疑問を持ち、実際に生じているひずみを直視して、上辺だけではない根本的な解決を本気になって社会全体で目指していく、そういった教育改革の風潮が早く訪れてほしいのです。