2021/11/07 16:00

APURO INTERVIEW第4弾は、県内強豪校・水戸商業高校サッカー部OBである田村貴之さんのお話を伺いました。

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◆田村貴之さんのプロフィール

田村貴之(たむら・たかゆき)
1986年生まれ35歳。茨城県水戸市出身。
浜田小〜水戸三中〜水戸商業高校〜駒澤大学
サッカー現役時代は各カテゴリーにおいてチームを全国大会にも牽引し、世代別(U-15)日本代表経験を持つ。
現在は大学卒業後に資格を取得し、家業である美容院にて美容師として活躍している。

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筆者(事務局・キムヒョノ)と同い年という縁もあり、これまでに本校教職員への差し入れやチャリティーゴルフへの協賛品提供など、日頃から朝鮮学校に対して多くの関心を寄せてくれる田村さん。

サッカー業界に精通していることもあり、本プロジェクトの準備段階からさまざまな相談・ご協力をいただきました。

どんな想いで見守ってくれていたのか、詳しくはインタビューをどうぞ。

【APURO INTERVIEW Vol.4:田村貴之さん】

■まずは、ご自身の経歴について簡単に教えてくださいー

経歴は水戸でまず生まれて、浜田小学校〜水戸三中〜水戸商業〜駒澤大学っていう感じでいきました。


■朝鮮学校を知ったきっかけ、印象についてお聞かせくださいー

その中でヒョノと小学校・中学校・高校と何度か試合をして、友達ではないけれど「こいつ知ってるな」みたいな感じの関係でしたね。すごく印象に残っているんですよ。

あとドゥンガね。キョンホくん(48期卒:崔京鎬氏)がとにかく試合の時に吠えまくってたの、小学生の時も中学生の時も。それですごいインパクトの強いチームだなということで非常によく覚えています。

大学時代は朝鮮大学主催の大会がありました。朝鮮大学で試合をして、僕はその時(試合には)出ていなかったんですけど応援に行って、朝鮮大学の熱さだったりとか、その選手たちのファイトする姿勢はすごく伝わってきました。

あとは何度か朝鮮大学と試合をしましたけど…勝ちましたね僕らが。(笑)


■大学卒業後、水戸に戻ってきたあとに実際に水戸の朝鮮学校に触れることになったという感じでしたねー

はい、そこから水戸に戻ってきてその時に何か社会人のチームに誘われたんです。ちょっと行ってみようかということでそこへ行ったんです。そしたらコイツ誰だ?見たことあるなと。
大学でもそういうのはあって、「朝鮮大学の人だよね?」みたいな感じでその時に初めてしっかりとコミュニケーションをとりました。

僕が今美容師をやらせてもらっているんですけど、ヒョノの髪の毛を切らせてもらうときにいろいろ学校のこととか、あと大学でのいろんな生活のこととか、そういうのを話すようになって朝鮮学校の存在というか、その在り方っていうのを聞いたという感じですよね。

あとは、モンダンヨンピル(公演)もお誘いを受けて行ったんです。僕は母親へ連れて行きました。
ちょうどその母親もちょっと見てみたいということで一緒に行ったんですけど、その時の会場の盛り上がり方がとにかくすごかった。

すごく印象的だったのは、僕の知らない年代の方たちからやっぱり受け継がれる絆の強さがすごく印象的でした。面白かったです。


■そんな中で本プロジェクトリーダーの慶さんとも出会うことになりましたねー

慶さんはサッカーの繋がりでいろいろ紹介を受けて、日頃から仲良くさせてもらってかわいがってもらっています。

治療院の先生なので、僕は「先生」と呼んでたんです。
そしたら慶さんから「先生」はやめてくれと。

僕はでもやっぱりその方に合った呼び名で呼ばせていただくというのが僕の考え方だったので、先生と呼ばせてもらったんですけど、じゃあ何と呼んだらいいですかと聞いたら、「ヒョンニン」と呼んでくれていいということで今ヒョンニンと呼ばせてもらっています。

慶さんは非常に真面目な方で、すごくサッカーに対してもいろいろ熱い方だなという印象がありますね。


■そういった過程の中で、今回の人工芝プロジェクトについてもたくさん話してきたかと思います。最初に聞いた時、どんな感想をお持ちでしたかー

やはり水戸の中心に人工芝のグラウンドが非常に少ないので、僕的にも望んでいたことでもありますし、僕自身子どもがいてちょっと離れたところでサッカーをやらせていたので、水戸の中心にグラウンドができるということは僕にとってもすごくいいことだなと思いました。

逆に言えば遠くに行かなければ人工芝の芝を使えないという現状があったので、ものすごくいい取り組みだなというか非常に面白いなと思いました。

僕はサッカーをやっているのでやはりどうしてもサッカー寄りの考えになりますけど、人工芝でサッカーをやれるっていう環境はサッカー少年たちにとってはすごくいいことだと思います。

逆にそういうことがない限り、朝鮮学校の中に入るということもまずないから、そういうところでいろいろ交流が生まれると思っています。


■このプロジェクトにどんな未来像を描いていますかー

やってみたいのは僕水戸商業のOBだし水戸三中のOBだし、そういう僕の関係する友達たちを集めて、あとヒョノの友達たちを集めて交流試合みたいなのを定期的にやっていきたいですね。

定期戦みたいな感じで年に1回ぐらい、そういうのができると面白いかなと思いますね。シメは焼き肉ね、サッカーやって焼肉やって。もう最高の流れでしょう(笑)


■最後に、みなさんへメッセージをお願いしますー

本当にこの取り組みとしては非常に素晴らしい取り組みだと思うんです。

それが朝鮮学校のグラウンドに出来るという事に僕はすごく意味があると思っていて、それを機に近隣の人とかといろんなコミュニケーションだったりとか交流が図れればすごい素敵なプロジェクトだなと。

みんな熱い思いを持って取り組んでいるプロジェクトだと思うので、いろんな人が興味を持ってもらいたいです。

それこそ小さいお子さんからおじいちゃんおばあちゃんの世代まで有効活用できるプロジェクトだと思っています。ヨガとかもできるかもしれないね。人工芝になったら、サッカーだけじゃなくてそういうものでもたぶん使えるような場所・コミュニティになっていくと思うのでこれをぜひ実現してもらって楽しい環境、水戸の中心にすごくいい環境があるよということをみんなにも知ってもらって仲良くやっていきたいですよね。

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APURO INTERVIEW Vol.5は、11月13日(土)配信予定です。