2022/02/15 12:00

皆さまこんにちは。稲川です。多大なご支援ご協力、ありがとうございます。

本日は、ジュマ・ネットの足跡についてご紹介いたします!



2002年の設立以来、ジュマ・ネットはさまざまな活動を展開して参りました。現在進行形のもの、既に終了したものもございますが、今回はそのプロジェクト事例をいくつかご紹介いたします。


①国連先住民族常設フォーラムへの参加

ニューヨーク国連本部で行われた先住民族常設フォーラム(UNPFII)第12回会合への参加のサポート、関連する国連機関へのロビー活動を行いました。


②チッタゴン丘陵委員会の再結成

下澤共同代表がヨーロッパ各国を回り、CHT委員会で中心的な役目を果たしたデンマークのNGO、IWGIA(先住民族問題国際作業グループ)やオランダのOCCHTC(CHTキャンペーン組織化委員会)などを訪問しました。その後も話し合いが進められ、デンマークに事務所をおくIWGIAを中心にCHT委員会を再結成する動きが始まり、ジュマ・ネットもCHT委員会の3ヵ年活動を一部資金支援することになりました。


③チッタゴン丘陵白書の発行

ジュマ・ネットはバングラデシュの現場訪問も多かったことから、世界に向けて情報を発信することへの要望も多くありました。また、チッタゴン丘陵地帯の政治状況を把握し、中立的な立場から分析を加えたチッタゴン丘陵白書を作成することの重要性も高く、その必要性を強く感じるようになり、2006年度からこれまでの活動を通して集積した情報の整理や分析に着手することになりました。これまで2度出版を行っています。


④日本政府への提言活動

日本政府は当時バングラデシュに対してODA(政府開発援助)の最大の拠出国であったことから、チッタゴン丘陵問題への解決に向けた積極的な提言や関わりも求められていました。そのために、外務省南西アジア課および外務省バングラデシュODA担当者やODA実施機関であるJICAそして研究機関等の関係者への定期的な情報提供を行い、必要応じてチッタゴン丘陵問題に関する情報交換、意見交換会を開催しました。


⑤ドゥルバル・ネットワークを通した女性支援活動

チッタゴン丘陵地帯では内戦期から今日に至るまで、襲撃事件や土地収奪に伴う女性に対する暴力事件が多発しています。その多くはほとんど正当に裁かれることがありません。貧しく、立場の弱い人々は報復を恐れて、犯人を訴えることが出来ずに泣き寝入りする 場合が多く、特に法的アクセスが難しい遠隔地の場合は被害そのものが表に出ることなく慢性化しています。

多くの被害者は精神的、肉体的な ダメージを十分回復できないことが多く、裁判に訴えると報復に遭い、ジュマ社会からも疎外的に扱われるなど、社会の中で正当な形での支援活動が成り立ちに くく、支援が十分に届いていません。

こうした日の当たらない被害者への支援を展開するため、2010年7月からバングラデシュの女性ネットワーク組織「ドゥルバル・ネットワーク」を通して、女性たちのネットワーク強化と被害者支援活動を支援してきました。(〜2016年まで)


⑥緊急支援活動

支援・平和促進活動を行う地域における襲撃事件や自然災害など、緊急を要する事態が発生した際に、人道支援活動を展開しております。最近では、2017年にバングラデシュランがマティ県にて土砂災害が発生した際に緊急支援活動を行いました。


⑦ロヒンギャ難民支援活動

2016年から2017年にかけてロヒンギャがバングラデシュに難民として大量流入した際には、食料をメインとする緊急支援活動を実施しました。これまで、チッタゴン丘陵地帯の少数民族(多くは仏教徒)を中心に支援活動を行っていたジュマ・ネットにとっては大きな転機となりました。しかし、隣国における抑圧の状況はバングラデシュの少数民族との共通点も多く、根底にまたがる課題には似たものが存在します。そうした問題意識から、コックスバザール県の難民キャンプにおいて支援活動を実施いたしました。


⑧紛争被害児童への支援活動

今回ページ内でもご紹介しました通り、調査チームとしても活動している紛争被害児童への支援活動を行っております。バングラデシュ・ランガマティ県の寄宿舎学校「モノゴール」で学んでいる生徒のうち、11名を支援しております。

ホームページでは、実際に支援をしている生徒のライフヒストリーもご紹介しております。ぜひご覧ください。

ホームページ



この他にもSNSでの情報発信や支援者様向け会報記事の発行なども行っております。ぜひご関心をいただいた方は、メッセージをお送りいただけましたら幸いです。


ありがとうございました。