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みんなのパレードをみんなで創ろう!さっぽろレインボープライドを今年も開催したい!

これまでたくさんの方に支援いただきながら毎年開催してきた「さっぽろレインボープライド」。 回を重ねるたびに、少しづつイベントの規模が大きくなり、今のままでは開催ができないかもしれません! さらに多くの方にこの活動を広めるために、たくさんの方からの支援が必要です! ご協力よろしくおねがいします!

現在の支援総額

3,042,128

101%

目標金額は3,000,000円

支援者数

341

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2023/05/22に募集を開始し、 341人の支援により 3,042,128円の資金を集め、 2023/06/30に募集を終了しました

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現在の支援総額

3,042,128

101%達成

終了

目標金額3,000,000

支援者数341

このプロジェクトは、2023/05/22に募集を開始し、 341人の支援により 3,042,128円の資金を集め、 2023/06/30に募集を終了しました

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こんにちは、瀬名波と申します。北海道大学(以下、北大)の教員です。
今日は、僕が携わってきた北大の1年生向けの授業「私たちの世界:セックス・ジェンダー・セクシュアリティを考える」についてお話しし、SRP2023の応援と感謝のメッセージに代えたいと思います。よろしくお願いします。

「私たちの世界」は2002年4月に開講されました。21年前です。背景としては、北大の中で、1999 年にセクシュアル・ハラスメント防止等対策室ができたことと、2000 年に男女共同参画に関する検討会が始まったことに起因します。そこでの議論の中で、本学には教養科目としてのジェンダー教育が欠けていることを知った当時の瀧川哲夫研究科長が、僕に声をかけこの授業を始めました。

初年度の正式の授業題目は「私たちの世界:ジェンダーを考える」でした。現在の題目にあるセックスとセクシュアリティは欠けていました。今振り返ると問題意識の低さを嘆くばかりです。授業題目が現在の「私たちの世界:セックス・ジェンダー・セクシュアリティを考える」になったのは翌2003年度から。ジェンダーだけで性を語ることに無理があると悟ったからでした。ちなみに、英語名は”We are the World: Introduction to Sex, Gender and Sexuality Studies”です。毎回講師の先生が入れ替わるオムニバス形式で様々なトピックで授業を展開しました。授業には、生物学的な性(セックス)を学ぶ「XとYの世界」や「性の決定と分化」、また「セックスとジェンダーの迷路―性同一性障害」や「セクシュアリティと倫理」など、セクシュアリティに関する講義も含まれていました。他にも、夫婦別姓などの法律やジェンダーの問題ついて講義しました。一連の授業が終わると、「性」について考える一般公開シンポジウムや講演会を毎年開きました。毎回好評でした。

2005年から、当時北大法学部教授だった鈴木賢さん(現明治大学教授)を講師に迎え、「多様な性」と題してセクシュアリティや性的少数者に関する講義を本格的に始めます。弁護士やL-Portなどの当事者や支援者の方々が登壇して、LGBTQを取り巻く現状や課題についてお話しくださいました。もちろんSRPも大きなトピックとして紹介されました。
おかげさまで、「私たちの世界」は、2019年度と2020年度に2年連続して全学教育科目エクセレントティーチャーズに選出されました。

「私たちの世界」の受講生には、現在弁護士として同性婚訴訟に取り組んでいる人やLGBTQの権利獲得や意識啓蒙活動に関わっている人も大勢います。
そんな中で、特筆すべきはLGBTQ+サークル「虹の集い」の誕生です。
2016年、「私たちの世界」を受講していた学生が、大学内にLGBTQ当事者のための居場所を作りたいと、僕に顧問を依頼してきたのです。この授業を提供していてこんなに嬉しいことはありませんでした。もちろん、すぐに了解しました。ただし、大学の公認サークルになることを条件にしました。当時、多くの大学に私設のサークルは生まれつつありましたが、大学が公認してその活動を公にサポートするサークルはほとんど聞いたことがありませんでした。つまり、「虹の集い」の誕生はサークル活動のカミングアウトでした。

LGBTQ+サークル「虹の集い」

サークルのメンバーは当初、学内で集える場所ができたことにとても満足していました。そのため、活動は内向きでした。それが、大学祭で勇気を出して出展すると連日大評判だったり、他の大学や組織から問い合わせがあったりして注目を浴びるようになります。さらにはLGBT映画祭を企画したりすると、それが大々的に報道されるなど、「虹の集い」は北大の顔にまでなったのです。メンバーには当事者だけでなくアライも加わるようになりました。そして、メンバーの自己肯定感はどんどん上がりました。結果2021年には、北大の最優秀サークルに与えられるペンハロー賞とエルム賞をダブル受賞する快挙を成し遂げました。加えて2022年に、北大が大学での多様性・公平性・包摂性を推進することを目的にダイバーシティ・インクルージョン推進本部を設置した際には、それのPVに虹の集いのメンバーが抜擢され出演しています。 

このように、「私たちの世界」の21年間は順風満帆でした。が、本当に重要なのは、この間、「私たちの世界」を後押しする力強い風が吹いていたということです。まずは、1996年にレインボーマーチ札幌が始まったことでした。この風は今もSRPと名前を変えて力強く吹いています。他にも2015年、日本のLGBTQ改革元年がやってくると、2016年にはドメスティックパートナー札幌が「同性カップルを含む『同性パートナーシップの公的認証』に関する要望書」を秋元克広市長に提出。144名の賛同者(LGBT当事者:74名(G:20%, L:12%, B:7%, T:4%)、アライ:70名)の署名が提出されました。
そして、翌2017年6月1日には、「札幌市パートナーシップ宣誓制度」が日本の政令指定都市としては初めて導入されます。そして、ご存知のように、2021年3月の札幌同性婚訴訟では、違憲判決を勝ち取るに至るのです。

つまり、「私たちの世界」の成功は札幌のLGBTQムーブメントに乗っていたという表現が正しいのです。札幌のLGBTQムーブメントはさまざまなところでさまざまな人に元気と勇気を与えてきました。だから、北大の授業「私たちの世界:セックス・ジェンダー・セクシュアリティを考える」は、私たちの世界の中で育てられたと断言できます。それだけに、お互いがエールを送り合う、応援しあうことが大切だと思います。パレードに参加すること、イベントを企画すること、クラウド・ファンディングに協力すること、応援のかたちはそれぞれですが、それで私たちの世界の一員だとつながりを自覚できる。そんな素晴らしい経験は、SRPぐらいしかないと思います。だから、私たちの世界の全ての皆さんに心から感謝しています。ありがとうございます。


北海道大学教授
瀬名波栄潤

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