2018/07/07 01:08

みなさん、こんにちは!

デンマーク教育ツアー東京運営をしております、植村英明です。


早速ですがみなさんは「オルタナティヴ教育」という言葉を知っていますか?


今回は世界でも一般的になってきている「オルタナティヴ教育」が、デンマークでどのように浸透したのかを交えて書いていきます。


まず始めに「オルタナティヴ(alternative)」という言葉の意味について確認します。


これは日本語で「代替案」や「現在あるものに替わり選び得る新しい選択肢」という意味があります。

ここでは特に後者の意味が強く反映されています。


つまり


「オルタナティヴ教育」とは「現在あるもの(画一化された義務教育など)に替わり選び得る新しい教育のスタイル」のことです。


これは欧米が発祥とされています。


この教育方法が認知され始めた理由としては、従来の画一的な教育の限界が浮き彫り(子供の興味関心分野や得意なことなどはそれぞれ)になってきて、これからは子供個人を尊重し、子供が本来持っている探究心に基づいた活動を促し、自立的・主体的に学習や行事が展開されるような教育が必要であると考え始められたからです。


有名なものでは


・シュタイナー

・イエナプラン

・サドベリー

・モンテッソーリ


などが挙げられます。


これらは従来の画一的教育ではなく、自由で非競争、個人が尊重される教育です。


そしてこのような教育の考え方をデンマークに広く普及させたのが、クリステン・コルです。

 

 (クリステン・コル)

 

先日の活動報告で「フォルケホイスコーレ 」について紹介しましたが、自立と対話を重視した教育運動を展開したのがグルトンヴィであり、その思想を受け継ぎ暗記や試験をしない小学校「フリースコーレ」を誕生させ、オルタナティブ教育をより浸透させたのがクリステン・コルです。


その後はフリースコーレの中等教育版のエフタースコーレも全国に創設され、オルタナティブ教育の浸透が一気に進みました。


こういった教育運動により、オルタナティヴ的考えが従来の公立学校にも組み入れられるようになりました。


デンマークではオルタナティブ教育の学校を法的に独立学校としていますが、独立学校の割合は全体の約27%、独立学校に通っている生徒は全体の12%と言われています。


前提としてデンマークでは、就学義務はなく「教育義務のみ」が存在するため、通った学校が合わなければ、違う学校に行くことも簡単で、もはや学校に行かず家で勉強をすることも許されているので、そういったことからも個人が非常に尊重されていることがわかります。

 

このように個人が尊重される教育環境が整っていることも、デンマークの幸福度が高い理由に大きく関係していると思います!

 

 

ここまで読んでみてデンマークに興味を持ってくれた方や、今回のプロジェクトを応援したいと思ってくれた方は是非、ご協力いただけたら幸いです。

 

今後もどんどん活動報告のページを更新していくので楽しみにしていて下さい!!


お読みいただきありがとうございました。