2018/10/28 12:12

オドリバ、中沢レイです。

タイトルの”ダンスと福祉って、何をするんですか?”とこの間の缶バッジ作りの会でもたくさん聞かれました。

具体的に私なりに考えている方法もあるのですが、基本的には、その人とじっくり向き合う作業全てがダンスだと思っています。

 

この写真は、ダンサーで大学教員の小笠原大輔君が、私がヨガクラスをしていた高齢者施設に来てくれて、対話とダンスの活動を行った時のものです。

もともと、施設を作るというよりは、ダンスを通じてコミュニケーションをするという活動のために、ダンスと対話を使って福祉や教育の現場に飛び出したいと、ダンサローグ(ダンスとダイアローグの造語です)のNPOを作りたいと思ったところから、この施設の話につながりました。

小笠原君がなぜ、こんな顔をしているかというと、その少し前に、認知症の方に、ひどく責め立てられて、(開始時間に始まらなかった事で、怒りが湧いてきたようで)ワークではほとんどその方の話(怒り)を聞くだけの20分を過ごしました。

ですが、最後にみんなで輪になった時、その方はとても楽しそうに一緒に踊り?始めました。

それで小笠原君のこのいい顔です!

彼はその方と話している間、ずっと泣いてました。多分、専門職的にはありえない対応なのでしょう。

あとで聞いたら、”怒られて泣いていたんじゃなくて、自分のおばあちゃんを思い出した”とのこと。

だけど、その方は、泣く彼を見て、態度が軟化し、慰めはじめて、一度は他の方に怒りの矛先が向いたりもしたのだけど、最後は、誰よりも楽しそうに踊っていました。

多分、専門職的には(バイスティックの7原則とか、、、)クライアントの感情に飲み込まれてはいけない、、などと言うことになるのでしょうが、私達の立場は違います。その方と彼との一人の人としてのやりとりです。いけないのかもしれないけれど、この時は、それが、こういう奇跡を起こしたのです。

 

私たちは、心理や医療や福祉専門職ではなく、あくまでも一人の人として、その方と向きあって、その人から出てきた言葉や動きを”ダンス”ととらえたいと思っています。

なので、グループでの活動というよりは、一人一人と対話して何かしらの動き(ダンスでもジェスチャーでも日常動作でも)を一緒に見つけていけたらいいし、見つけられなくてもいいと思っています。

 

私は今、社会福祉士の資格を取るために大学で勉強していますが、勉強をすればするほど、専門家として知っておくべき事を得ますが、逆に援助の自由度が失われていき、本当のその人にたどり着けない感じを味わっています。

オドリバでは、支援員、相談員として利用者の方と関わっていくのですが、まだ、答は出ていません。始まってもいないですしね。来た人をよく見て、たくさん話して、動いたり、遊んだりしながら、私ならでは、私たちならではの方法を身につけていきたいと思っています。

ファンディングもあと4日。

たくさんの人にまず、情報が届いて欲しいなと思います!