▼牡鹿半島ってどんなところ

 宮城県石巻市の東部に位置する自然豊かな地域です。基幹産業は漁業、特にワカメ、ホタテ、牡蠣などの養殖が盛んです。観光では東奥の三大霊場の金華山があり、毎年多くの参拝者が訪れていました。レジャー施設も充実していて海水浴場やキャンプ場などもありました。

 

▼牡鹿地区の現状

 

他の地域と同じく少子高齢化の影響は出ていましたが、6年前に起きた東日本大震災でさらに状況は悪化しました。

震災から5年間で住民は5割近く減少、小中学生に関しては6割近く減少しています。

復興を目指して住民も努力はしていますが、住宅再建などは高台移転の整備の関係でこれから本格化しますが、この間に他の場所に転居せざるおえない方も多数います。

防潮堤の工事、高盛り道路の工事などまだまだ時間がかかります。

 牡鹿地区の子どもたちを取り巻く環境は決していいとは言えません。塾などの習い事をするにも石巻の市内に片道40分から1時間をかけて車で送迎する必要があります。地域がら浜の仕事に従事している家庭が多く繁忙期には送迎も難しいところもあります。今後さらに子どもたちが減っていく中で月謝をいただきながらこの地域で教室を運営していく形態は成り立たなくなってくるでしょう。

また沿岸部は生活の基盤を整備すること、産業(仕事)の再生に追われ、コミュニティ再生や文化的活動の場所や機会も減少しています。

震災後の子どもたちを取り巻く課題を考えていくと、地域の課題抜きには考えられないことに気づきました。

子どもたちが少なくなっていく原因は色々な要因が絡んでいますが、簡単に言うと若い世代が地域にほとんど残らない、若い世代が少ないから、少子化が進んでいくということです。(これはこの地域に限った事ではありませんが。)

また震災後に住まいを半島から市内に移し、仕事のために半島に通うという家庭も増えました。当然子どもは市内の学校に転校します。この選択も子供のことを考える親御さんの気持ちを考えると致し方ないことかもしれません。

▼このプロジェクトで実現したいこと

「地域の力(産業)で地域の子どもを育てる」仕組みを作りたい!

私たちが、このプロジェクトで実現したいことは以下のサイクルを完成させることです。


少子高齢化を止めることは現実的に難しい。それならば少子高齢化が進んでも維持できる仕組みがつくれないだろうか。このサイクルが循環すれば子供たちがさらに少なくなっても必要な環境を提供できます。

 

子どもたちを取り巻く環境は子どもたちだけの問題ではなく、地域の抱える問題の一部分です。つまりそこだけの改善を考えても限界があります。そこで地域の産業振興、人材育成、教育問題を結びつけた仕組みが必要であるという結論にたどり着きました。

これだけで地域の問題を解決できるものであありませんが、一つの方策として意義のあるチャレンジであると考えます。

 

▼プロジェクトをやろうと思った理由

私は20数年牡鹿地区で学習塾や家庭教師などの仕事で関わらせていただいていました。

震災の年の秋に牡鹿地区で家業を継いでいた教え子から連絡があり、自分の息子が受験生になり勉強を見てもらえないかというものでした。私も震災で住まいを失い、みなし仮設で生活していました。そのような状態だからこそ子供のことを心配する親の気持ちが痛いほどわかりました。とりあえず現地に向かい話を聞いてみることにしました。

行った場所は統合により閉校した中学校のグランドに建てられた仮設住宅。周りを見ても私が知っている町並みはことごとく津波にさらわれ何もかもが無くなっていました。

とても落ち着いて勉強や進学を考えるという環境では無かったのですが、目の前に迫った入試をクリアしなければなりません。

 そこで話しを進めていくなかで分かったことは、

勉強をする場所は仮設住宅か、そこの集会所しかない、

最初は2名の勉強を見る予定だったが、他にも勉強したい友達がいる、

ということでした。

 

私は仕事として受けることに悩みました。それは牡鹿まで仕事に来ることが問題ではなく、場所の問題でした。仮設住宅の集会所は好きに使っていいと言われたのですが、そこで授業料をとって仕事をすることが私にはできませんでした。家を失った住民のために用意された場所を無料で使用し、営業することはやってはいけないと。

そこで考えたあげく出した結論は、場所は集会所をお借りするが、費用はもらわず、私の都合できる時間に合わせてもらう。そして勉強したい受験生は全員受け入れるということでした。

そして集まった子どもたち10名前後で学習会がスタートしました。ホワイトボードは閉校になった中学校から運んでもらい、この企画に賛同してくれた教材会社から在庫の中から教材を無償提供していただきとりあえず体裁は整えました。私も土日を使って週に2,3日学習日を設定しました。

翌年の3月に全員高校に合格し一度終了しましたが、次の学年からも要望があり6月から再開しました。しかし2年間続ける中で、この場を維持していく事の困難さを感じてきました。また仕事としてこの地域で再開することは現実的に難しい。しかし人数は少なくてもここを頼りにしてくれる子どもたちがいる。そんな時にこの活動に賛同してくれる仲間と「牡鹿の学びを考える会」を立ち上げました。

このプロジェクトのベースになるのは、地域の人々が自分たちの仕事によって地域の子どもたちを支えているという実感を持つこと、子どもたちは地域の人々に支えられて学びの場を利用できるという実感を持つことです。

震災前までは各浜ごとにアイデンティティがあり、それが全体のバランスや独立性を保つ役割を果たしていました。しかし津波がすべてを破壊しました。あれから6年を迎えようとしていますが、以前と同じになることはありません。各浜単体ではコミュニティが維持できないところが多数あります。ある程度人も仕事も戻ったところでも地域に子供がほとんどいないなど、いびつな構成になっています。この状況では半島全体を考えた再構築が必要になってきます。

そこで、子供たちの学びの場をつくることを目標とし、その先に人づくり、地域づくりの一助が担えればと考えています。

これを実現し運営するために、その第一段階として地元特産のワカメをプロジェクト商品として販売するという方向性が決定しました。年間を通して学びの場を運営するためには箱入り(100g×15袋入り)を500ケース販売する必要があります。

 

▼これまでの活動

牡鹿の学びを考える会が発足して、学びの場の3年目にあたる2014年には復興応援隊事業のスキームを使って講師を派遣し、場所も現在の大原生活センターに移しました。

 

中学生を対象に月、水、金の週3日の講習日を設定し、補習を中心に運営することができました。

また学びの場の運営には小中学校、PTAと意見交換を行いながら進め、中学校からの依頼で英語検定試験や漢字検定試験の実施も学びの場を会場に行いました。

4年目を迎える年には諸般の事情から応援隊スキームによる講師派遣が難しくなり、私がボランティアで毎週末の金土日のうち2日授業を行う形で続けながら、ワカメ販売の準備を進めてきました。物販に素人の私たちにはクリアしなければならない課題があり、結果的に5年目を迎えた昨年秋にやっと体制が整いました。

 

 

現在、中学生、高校生合わせて8名が参加していますが、今年度の高校入試の前期で全員合格しました。

合格したことは大変うれしいのですが、反面また中学生が少なくなるのかという心配もあります。

 

来年度は学びの場の運営を円滑に進めていくために広くプロジェクトを知っていただき、牡鹿のワカメのファンを増やすということに全力投球していかなくてはなりません。しかし現実は厳しくほど遠い状態です。

▼リターンについて

3,000円のご支援をいただくと

 ・サンクスレター

8,000円の支援をいただくと

 ・サンクスレター

 ・塩蔵ワカメ箱入り(100g×15袋)×1箱

10,000円のご支援をいただくと

 ・サンクスレター

 ・牡鹿学びの場オリジナルステッカー×1枚

 ・塩蔵ワカメ箱入り(100g×15袋)×1箱

20,000円のご支援をいただくと

 ・サンクスレター

 ・HPにお名前掲載

 ・牡鹿学びの場オリジナルステッカー×1枚

 ・塩蔵ワカメ箱入り(100g×15袋)×2箱(2箱目はお友達へのプレゼントとしても利用できます。)

30,000円のご支援をいただくと

 ・サンクスレター

 ・HPにお名前掲載

 ・牡鹿学びの場オリジナルステッカー×2枚

 ・塩蔵ワカメ箱入り(100g×20袋)×2箱(2箱目はお友達へのプレゼントとしても利用できます。)

50,000円のご支援をいただくと

 ・サンクスレター

 ・HPにお名前掲載

 ・牡鹿学びの場オリジナルステッカー×2枚

 ・塩蔵ワカメ箱入り(100g×20袋)×2箱(2箱目はお友達へのプレゼントとしても利用できます。)

 ・支援者名プレゼンツの授業を1回実施(子ども達からのお礼のメッセージをお送りします。)ー事前に連絡の上実施日や支援者様からのメッセージなどをいただきます。-

 

100,000円のご支援をいただくと

 ・サンクスレター

 ・HPにお名前掲載

 ・牡鹿学びの場オリジナルステッカー×2枚

 ・塩蔵ワカメ箱入り(100g×20袋)×2箱(2箱目はお友達へのプレゼントとしても利用できます。)

 ・支援者名プレゼンツの授業を1回実施(子ども達からのお礼のメッセージをお送りします。)ー事前に連絡の上実施日や支援者様からのメッセージなどをいただきます。-

 ・支援者様のお名前で子どもたちへ図書券のプレゼント(金額は人数によって変動します。)

200,000円のご支援をいただくと

 ・サンクスレター

 ・HPにお名前掲載

 ・牡鹿学びの場オリジナルステッカー×2枚

 ・塩蔵ワカメ箱入り(100g×20袋)×2箱(2箱目はお友達へのプレゼントとしても利用できます。)

 ・支援者名プレゼンツの授業を1回実施(子ども達からのお礼のメッセージをお送りします。)ー事前に連絡の上実施日や支援者様からのメッセージなどをいただきます。-

 ・支援者様のお名前で子どもたちへ図書券のプレゼント(金額は人数によって変動します。)

 ・牡鹿半島を含む石巻エリアを丸1日ご案内(石巻駅までの交通費・宿泊費は自己負担になります。)

▼最後に

 「地域の力(産業)で地域の子どもを育てる」プロジェクトはまだ始まったばかりで、皆様のご支援が必要です。

 このプロジェクトを通して1人でも多くの子どもたちが、将来牡鹿地区に住む、住まないにかかわらず、故郷に誇りを感じて大人になってほしいと思います。そしてその大人の中から地域を支え、また地域の子どもたちを導き、伝える人材が出てくることがこのプロジェクトの最大の目的です。

なにとぞ皆様のご支援、ご協力お願いいたします。

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