▼Edcampとは

edcampは2010年にフィラデルフィアで第1回が開催されて以来、80以上の国と地域で、1000回以上開催されてきた、教育関係者のためのカンファレンスです。教育現場の課題を公立・私立学校の教師をはじめ、教育に関心のある多業種・多業界の参加者で、Edcamp 独自の手法を用いて議論し、アイデアや知識を共有し、「明日からの学校・学びをもっとワクワクさせる」イベントです。今週末も、来週末も、世界中のどこかでいくつものedcampが行われています。世界中に広がっているedcampを、ぜひ東京の地で実現したいと思っています。

《Edcamp紹介動画》

 

▼なぜEdcampは世界中で広がっているの?Edcampのユニークな特徴

Edcampはもともと、アメリカ・フィラデルフィアの教員が、「公的な研修の機会が面白くない」という問題意識を持ったことから始まりました。一番の理由は、教育現場の課題は様々で、それぞれの教育関係者が学びたいこと、議論したいことが違っているのに、「かゆいところに手が届く」「すぐに活用できる」ような経験が得られないことです。
そこで、Edcampでは、以下のグラウンドルールを採用しています。

・ いくつものセッションを同時に開催する形態で行う。
・ 参加者は多数のセッションの中から、自分の興味のあるテーマのセッションに参加。
・ セッションは、提案者がファシリテーターとなり、参加者全員が主体的に参加する。
・ セッションのテーマは、当日カンファレンスの冒頭に、参加者が案を出し合い決定する。

自分が議論したいテーマと同じ問題意識を持った関係者が自然に集まり、教員が、民間企業や保護者、行政など、様々な立場の方とつながり、アイデアをシェアし、意見を交わし、学ぶことができる。そのような特徴が、Edcampを国際的な取組にしています。

《Edcampの特徴》


《Edcampの実施状況。2016年だけで、アメリカを中心に約400回のEdcampが実施されている(赤色の目印)》

《セッションテーマの例》
- テクノロジーを活用したActive Learning の実践 
- Social Emotional Learning 
- 学費だけに頼らない新たない教育機関のマネタイズモデル 
- 反転授業・・学校でできる? 
- ゲーミフィケーションを授業に取り入れてみよう 
- レゴを使ってプログラミングを教えよう
- 学校を変革するために成功したこと、失敗したこと 

 

▼プロジェクトを通じて実現したい未来

Edcampは、まだまだ日本では普及していません。そこで、以下の観点から、Edcamp Tokyoを、日本でEdcampの取組を広げる一つのきっかけとして実現したいと考えています。

①教育現場のチャレンジを応援する
 アクティブ・ラーニング、ICT環境の変化、子供の貧困率の増加、外国人子女の増加など、教育をめぐる環境は大きく変化し、教育現場にも変化が求められています。
 そして、私たちは、教育の実践者の試行錯誤こそが、教育現場におけるイノベーションの源だと考えています。学校をはじめとして、塾をはじめとする教育サービスを提供する民間企業、社会教育・家庭教育に関わる方々など、様々な立場で新しい教育実践にチャレンジする方々が、お互いに実践を学び、未来のチャレンジにつなげられるような場をつくります。


②ネットワーク・学びのコミュニティを作る
 Edcampは、その日だけのイベントではありません。様々なテーマで開催されるセッションを通じてつながりを作り、その日を超えて、学び合い、高め合うことのできるつながりを作ります。


③挑戦する実践者が賞賛されるきっかけをつくる
 教育現場では、様々な素晴らしい取組が実施されています。ただ、新しい取組にチャレンジする教員に対し、時に他の教員からは、何でも新しいものに飛びつくのは軽薄だ、と批判の目を向けられることもままあります。Edcampでは、新しい実践を「見える化」する場をつくることで、幅広い立場の方が教員の方のチャレンジに触れ、また、教員志望の学生が、教育に関わることにワクワクするような場をつくります。

 


▼Edcamp Tokyo実行委員の思い

堀川 拓郎(教育行政関係者)
私は大学院留学先のアメリカでEdcampという取組に出会いました。Edcamp NYC、Edcamp PhillyなどのEdcampに参加する中で、「こんなに活動的で、イノベーティブな取組をしている教員の方々がいるんだ、しかもこんなにたくさん!」と衝撃を受けました。なかなか文字では伝わらないかもしれませんが、自分と共通する興味や問題意識を持つほかの関係者と一緒に議論する中で、「ワクワク」や「インスピレーション」が参加者の間に湧き上がっていることが目に見えるようでした。

ある教員の方と話していて、印象に残っている言葉があります。
「明日、学校に戻って、今日学んだことを実践できるのが楽しみだ。」

Edcampはそれ自体がワクワクする学びの場であり、そこでつながった人たちが、その後継続して学び続けるきっかけでもあります。多様な関係者があつまり、教育について議論する、そしてモチべーションを高めて、それぞれの職場に戻っていく。そんな場を、東京で作りたいと思っています。


米元 洋次(教員)
「アクティブ・ラーニング・インパクト」の混乱の中、多くの先生方が悩み苦しみながら様々な実践を展開されています。

目の前にいる生徒のために、彼らの多様で深い学びを支援するための教師の在り方が模索されている今、全国の教員同士や教育現場を支える異業種の方々と対話し交流を持つことが自らの視野を広げるために必須だと考えられます。私自身、勤務校内外での様々な教育関係者の方々との出会いや議論を通して、新しい発想や活力を得ることができています。

興味深い実践を現場で行っている先進的な先生方、現在勉強中で何らかのアイディアを探し求めている先生方、教育に新しい切り口で貢献しようとする方々。それぞれが互いに想いやノウハウを共有して、明日の教室で活用できる。そんな機会を提供できる場にこのEdcamp Tokyoがなればと願っています。


陶山 祐司(インクルージョン・ジャパン)
私は、経済産業省に4年半勤務した後、ベンチャー企業の支援、大企業の新規事業支援に携わっています。
現在、新しい価値(イノベーション)を創造すべく活動している中で感じているのは、新しいことに挑戦していく中での苦労の多さ・試行錯誤・孤独感と、その試行錯誤の先にある「社会がちょっとずつ、でも確実に良くなっていく」という手触り感です。

今、世界は大きな曲がり角を迎えています。少子高齢化の加速、国際情勢の変化、内向きになる世界。そうした時代に対応する人材を育てていくためにも、そして、より良い教育の形を追求していくためにも、教育分野においても試行錯誤を繰り返していくことが必要だと強く感じています。

このEdcampという取組みは、まさに、そうした試行錯誤/新しい挑戦をする人を応援し、繋ぎ合わせ、未来の教育が生まれてくるような場づくりです。ぜひ、一緒に、未来の教育を創造していきましょう。


佐藤 徳紀(教育系企業)
PISAの結果に象徴されるように、日本の教育は世界比較をすると高水準にあります。教育が担うことができる役割は大きく、教育が持つ社会的インパクトは大きいと思います。一方で、教育的な予算が国際的に少ない日本において、その結果は先生の努力によって下支えされている部分は大きいことは否めません。 私は教育系企業での仕事、事業を通して、社会全体で担う教育の一助を担いたいと思っています。また、先生だけが考えるだけではなく、セクターを超えて未来の教育を語り合う場をつくりたいと考えています。そこで出会ったのがEdcampという場です。 Tokyoでの日本語での初開催となるEdcampでは、日本においてもっとも多様な方が集まり、意見交換できる場になると思います。未来の教育を考える先生や協力者を応援する機会に、ぜひともご支援よろしくお願いいたします!


宮田 真知(ITベンチャー企業)
2016年に開催されたEdcamp鎌倉に参加して、素晴らしい一日を過ごすことができました。Edcampは様々なフィールドで教育に向き合う人たちが、様々なテーマで議論することで、自分がもっていなかった視点や考え方を得ることができる機会です。オープンでポジティブなこの取り組みが、もっと広がっていって欲しいと思っています。教育はこれからの世界を作っていく大きな一要素です。多くの人が、前向きにこれからの教育について話し合い、考える場としてのEdcampをぜひ一緒に盛り上げていっていただけたら嬉しいです。

▼Edcamp Tokyo イベント概要

・日時:2017. 1. 15(日) 11:30-17:00 
・場所:デジタルハリウッド大学 http://www.dhw.ac.jp/access/ 
・参加費用:無料 
・当日スケジュール(予定):
 11:30- 12:00 受付開始、軽食、ネットワーキング
 12:00-12:40 イントロ、アイスブレーク、セッションボード書き出し 
 12:50-13:50 セッション1 
 14:00-15:00 セッション2 
 15:10-16:10 セッション3 
 16:20-17:00 クロージング 
・主催:Edcamp Tokyo 実行委員会 
 共催:デジタルハリウッド大学大学院 佐藤昌宏研究室(エフェクティブラーニングラボ)


▼協力金の用途

・開催費(会場設備費、軽食、名札・文房具など)


▼Edcamp Tokyo 実行委員会について

Edcamp Tokyo実行委員会は、教員、教育行政関係者、教育関連企業、コンサルティング企業、ベンチャー企業などの有志により、ボランティアで運営されています。クラウドファンディングを通じて、様々な方々と一緒につくる Edcamp Tokyoになればと願っています。

- Edcamp Tokyo 実行委員会メンバー -

     佐藤  徳紀         陶山  祐司                 佃  真依
      

 堀川  拓郎(代表)        水島  淳         宮田  真知
        

     米元  洋次
 

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