初めてガーナを訪れた際、首都アクラからおよそ7時間離れた小さな農村に一人たどり着きました。
村の名前は、アドゥトゥイエ村。
カシューナッツを始め、カカオやキャッサバなど、おいしい農作物の収穫が村の主な仕事。大人は昼間からのんびり団欒していたり、子供達は元気に遊びまわっていたり、とっても素朴な村です。
そこで出会った農家さんと仲良くなるにつれ、彼らは僕を家族のように迎え入れてくれました。
一緒に農作業をしたり、料理をつくったり、子供たちと遊びまわったり。2ヶ月弱、一緒に生活していました。
そんな暮らしの中で、ぼくは「フフ」というガーナの伝統料理が大好きになりました。
フフとは、芋類(キャッサバやヤムイモ、プランテンなど)をついてお餅状にしたものに、ガーナ風シチューを浸していただく料理。
この村では週に2~3回は家族や親戚が集まってみんなでフフを食べるんです。
そしてガーナで絶対に覚えておかなければいけないマナーは、右手で食べるということ。ガーナでは、「左手は汚い」という共通認識があるので、ご飯を食べたり、握手したり、人にものを渡したりする際は、絶対に右手を使わなければいけません。
僕も最初の頃は、時々気が抜けて調理にちょっと左手を使い、とても怒られた記憶があります。
フフの作り方
せっかくなので、村でフフを作るまでの流れを、皆さまに共有しますね。
まずは、キャッサバやヤムイモ、プランテンなどを切ります。2種類以上使うと、さらに言えばプランテンが含まれてると、個人的には好みな味になります。
小さくカットしたら、柔らかくなるまで茹でます。
柔らかくなった芋を、近所の人が所有している機械ですり潰します。(だいたい一回使用する度に20円くらい支払います。)
機械を通すと、このようにペースト状になっていきます。
全てすり潰したら、頭に乗せて家まで運びます。
家に着いたら、日本のお餅つきの要領で、2人で呼吸を合わせながらついていきます。(機械ですり潰さずに、茹で芋の状態からお餅つきをすることもあります。)
だんだんと柔らかくモチモチしてきます。
完全にお餅状になったら、楕円形に整えて完成。
フフの隣では、シチューも同時に準備しています。
トマトやにんにく、唐辛子、ガーデンプラント(ナス的なもの)などをすり鉢で潰し混ぜて、
鶏肉をカットして、
具材を全部入れたら鍋でグツグツ煮込みます。
シチューには、パームナッツを使ったりもします。
小魚のソースも準備ができたら、
フフにシチューをかけて完成!
みんな仲良く手で食べます。
これがとってもおいしいんですよ〜
村を歩く度に「ブラ!ブラ!」と呼ばれて、ついていくとご馳走してくれたり、一緒にフフをつかせてくれたり。
僕の村での生活に、フフは切っても切り離せないものでした。途中からは日本食が食べたくなったりもしたけれど、間違いなく僕の大好きな料理の1つになりました。
今の世の中、みんなで1つの鍋に手を突っ込むなんてあまりできないかもしれないけれど、「同じ釜の飯を食う」感覚とでもいうのか、食を通じて心の距離が近づくのを感じられる料理なんです。
皆さまも、ぜひご自宅でトライしてみてくださいね!
作るのちょっとめんどくさいかなって方は、今回クラウドファンディングで「出張フフ」というリターンも用意させていただいてるので、もし良ければ一緒にフフパーティーしましょう。日本にいながら、ガーナの素敵な食文化を体感できるかなと思います!
文章書いていたら、無性にフフを食べたくなってきました。笑
久しぶりに村に行って、みんなとフフ食べたいな〜