2022/04/15 18:07

初めてガーナを訪れた際、首都アクラからおよそ7時間離れた小さな農村に一人たどり着きました。

村の名前は、アドゥトゥイエ村。

カシューナッツを始め、カカオやキャッサバなど、おいしい農作物の収穫が村の主な仕事。大人は昼間からのんびり団欒していたり、子供達は元気に遊びまわっていたり、とっても素朴な村です。

そこで出会った農家さんと仲良くなるにつれ、彼らは僕を家族のように迎え入れてくれました。

一緒に農作業をしたり、料理をつくったり、子供たちと遊びまわったり。2ヶ月弱、一緒に生活していました。

そんな暮らしの中で、ぼくは「フフ」というガーナの伝統料理が大好きになりました。

フフとは、芋類(キャッサバやヤムイモ、プランテンなど)をついてお餅状にしたものに、ガーナ風シチューを浸していただく料理。

この村では週に2~3回は家族や親戚が集まってみんなでフフを食べるんです。

みんなで1つの鍋をつついて食べたり

それぞれ自分の鍋を手に入れたり
(みんな何話してるんだろう。気になる笑)

そしてガーナで絶対に覚えておかなければいけないマナーは、右手で食べるということ。ガーナでは、「左手は汚い」という共通認識があるので、ご飯を食べたり、握手したり、人にものを渡したりする際は、絶対に右手を使わなければいけません。

僕も最初の頃は、時々気が抜けて調理にちょっと左手を使い、とても怒られた記憶があります。



フフの作り方

せっかくなので、村でフフを作るまでの流れを、皆さまに共有しますね。

まずは、キャッサバやヤムイモ、プランテンなどを切ります。2種類以上使うと、さらに言えばプランテンが含まれてると、個人的には好みな味になります。

ヤムイモとキャッサバ小さくカットしたら、柔らかくなるまで茹でます。

柔らかくなった芋を、近所の人が所有している機械ですり潰します。(だいたい一回使用する度に20円くらい支払います。)

機械を通すと、このようにペースト状になっていきます。

全てすり潰したら、頭に乗せて家まで運びます。

家に着いたら、日本のお餅つきの要領で、2人で呼吸を合わせながらついていきます。(機械ですり潰さずに、茹で芋の状態からお餅つきをすることもあります。)

だんだんと柔らかくモチモチしてきます。

完全にお餅状になったら、楕円形に整えて完成。

フフの隣では、シチューも同時に準備しています。

トマトやにんにく、唐辛子、ガーデンプラント(ナス的なもの)などをすり鉢で潰し混ぜて、

鶏肉をカットして、

具材を全部入れたら鍋でグツグツ煮込みます。

シチューには、パームナッツを使ったりもします。

小魚のソースも準備ができたら、

フフにシチューをかけて完成!

みんな仲良く手で食べます。


これがとってもおいしいんですよ〜



村を歩く度に「ブラ!ブラ!」と呼ばれて、ついていくとご馳走してくれたり、一緒にフフをつかせてくれたり。

僕の村での生活に、フフは切っても切り離せないものでした。途中からは日本食が食べたくなったりもしたけれど、間違いなく僕の大好きな料理の1つになりました。

今の世の中、みんなで1つの鍋に手を突っ込むなんてあまりできないかもしれないけれど、「同じ釜の飯を食う」感覚とでもいうのか、食を通じて心の距離が近づくのを感じられる料理なんです。


皆さまも、ぜひご自宅でトライしてみてくださいね!

作るのちょっとめんどくさいかなって方は、今回クラウドファンディングで「出張フフ」というリターンも用意させていただいてるので、もし良ければ一緒にフフパーティーしましょう。日本にいながら、ガーナの素敵な食文化を体感できるかなと思います!


文章書いていたら、無性にフフを食べたくなってきました。笑

久しぶりに村に行って、みんなとフフ食べたいな〜