2020/06/28 20:00

私たちは、世界のCARE各国と協力し、新型コロナウイルス感染症への対応として、過密状態にある難民キャンプや、衛生設備アクセスできない貧しい農村地域に住む人々など、最も弱い人々のために世界中で対応しています。
これまでに、59カ国、約1,200万人の人々に直接支援を届けています。

CAREは、この世界的な危機に、どのように資源を動員し、物流の調整し、対応にあたっているのか。新型コロナウイルス対応を指揮するCARE人道支援計画担当のカミーユ・デイビス氏が説明しました

■今CAREが懸念していることとは?

ウガンダの難民キャンプ © 2019 Josh Estey/CARE 私たちは、この難局に立ち向かうための環境が整っていない脆弱な人々を心配しています。7千万人以上の人々が、住む場所がありません。―それは、国内避難民、難民そして亡命希望者です。彼らは、食料を備蓄することや、この感染が収まるまで待ち、耐えることができません。

そして、私たちは第二波についてすでに非常に懸念しています。第二波とは、新型コロナウイルスが、医療システムが弱い貧しい国で拡がり始めること、またはすでに深刻な人道危機が起こっているところで拡がることを表します。


■この難局において、CAREはどんな強みがありますか?

CAREは1945年に初めてのCAREパッケージを始めてから、75年間この人道支援を行っています。私たちは今、100か国に事務所を持ち、それらの国々のコミュニティと非常に強いパートナーシップを創りあげました。つまり、私たちは人々に手を差し伸べることができます。この対応の重要な部分は、感染症対策に必要な情報を広め、コミュニティの準備を助けることです。そしてCAREはこのメッセージを非常にすばやく促進できる、確立したネットワークを持っています。

また、私たちは既存で行ってきた支援プログラムも持っており、その多くは保健や衛生に焦点を当てています。新型コロナウイルス関してのプログラムを強化し、拡大することができます。

最後に、私たちが過去に成功を収めた、イエメンでのコレラやコンゴ民主共和国でのエボラ出血熱を含む、他の公衆衛生の緊急事態へのCAREの対応から知識を得て、新型コロナウイルスへの対応に適応することができます。


■現場では何が行われていますか。迅速な対応に大切なことは何ですか。

イエメン ヘルス・ボランティアによる手洗い啓発©Sarah Alabsie/CARE 一つは、コミュニティを巻き込み連携していくことです。これは非常に重要です。リスクコミュニケーション、新型コロナウイルスの兆候や症状の情報共有、手洗いなどの予防や衛生習慣の啓発活動、そしてWHOなどから私たちに共有されるメッセージの共有も含まれます。

もう一つは、水不足の地域へ、緊急用の水輸送や水貯蔵を利用して水を供給することや、石けんが限られている場所への石けんの供給です。さらに、ウイルスについての教育や感染拡大を予防すること、またマスクや手袋、防護服などの必需品を最前線で働く人々へ供給することで、医療システムを支えていきたいと考えています。

エチオピアでは、石けんや洗剤のような衛生物資を脆弱な家庭に提供しています。家から家へ物資を配給するシステムをとり、1万人へ到達することを目指しています。シリア北東部では、水タンクの提供や、消毒キャンペーンの実施、そして手洗い場や水貯蔵タンクの設置を行っています。この新たな取り組みにより、1万7千人の人々に支援を届けられることを目指しています。

■今現場で抱えている問題はなんですか。

コックスバザール難民キャンプでは全ての現場スタッフが防護服等の感染予防策を講じて対応にあたっている©Md. Rajoan Talukder/CARE Bangladesh 今抱える一つの大きな問題は、現場のスタッフ、救援隊員を守ることです。もし、私たちが最前線で働く人々の安全と保護を優先しなければ、この仕事は一つも成し遂げられないでしょう。そのため、私たちはコミュニティに支援を届ける前に、まずは最前線で働く人々がどうやって自分自身を守るかについての教育を優先し、それに費やすことも確実に行っていきます。


■最後に:今個人ができることはなんですか。

寄付は、この難局でCAREの人道支援を助けるための最善の方法です。例えば、5,000円で手洗い場を作ることができます。

手遅れになる前に、私たちは非常に迅速に行動しなければなりません。あなたの寄付は、この世界的な医療緊急事態に対する、CAREの重要な対応の迅速なサポートになります。