2021/09/10 20:45

珍しい犬種を集めるコレクターがいます。集めるだけ集めて鑑賞しているだけで、愛情をもって育てない人もいます。今日は、そんなあいちゃんのお話を届けします。

あいちゃんは、生後1年で、日本聴導犬協会にやってきました。もともとは、大阪にある動物保護団体ARKで保護されたワンちゃんでした。

ARK代表のエリザベス・オリバーさんは有馬が留学生の時、20年以上前に、英国で出会い、1997年からずっと「保護犬からの聴導犬育成」を支えてくれた方です。

エリザベスさんの話では、

「コレクターから来た。他にベルジン・シャパードや珍しい犬種ばかり集めて、散歩もさせない。手入れもそれほどしない。時には、ごはんも満足に与えない。集めるだけで、楽しんでる人がいる。この子はポーチュギー・ウォーター・ドッグという珍犬。珍犬だからこその悲劇。愛情も刺激も少ないから、つまらないから、グルグル回って、退屈を紛らわせていたのよ」

当時300頭ちかいARKの保護犬の中から、有馬が関心を持ったので、エリザベスさんが柵の中に入って、その黒い子にリードをつけて出してくれました。 

お腹部分が細くびれてて、まるで黒いすずめバチのようでした。

そして、一瞬も止まらずに、小さな円を描きつづけました。スタッフが持っていたご褒美のお肉を差し出すと、グルグル回りをやめて、ご褒美の匂いをクンクンとかぎ、ちょっと考えて、ゆっくりとご褒美をくわました。

ちょっとモグモグと噛むと、びっくりしたような目をして、スタッフを見上げたのです。おいしかったのでしょう!

 スタッフは、今回の候補犬選びのためにご褒美をたくさん持っていたので、ちょっとずつ追加分を上げたんだ。黒いクルクルさんは、その時、初めてスタッフの目をじっと見て、差し出したご褒美の前で座りました!

それから、ご褒美を一歩ずつ歩くたびに上げたら、スタッフの横をきちんと歩いたのです。そこにいたみんながビックリしました。1年間、何もされずに過ごしてきた子なのに、こんなに人が期待していることがわかるなんて!

穏やかでやさしい気質と、習得度の高さから、黒いクルクル巻き毛さんは日本聴導犬協会の子になったんだ。これから愛をたくさん受けられるように「あい」ちゃんと名付けました。

でもね、たまたま、ペットシーツできちんと排泄するたびにご褒美を上げてたら、すぐにできるようになりました。

音の訓練も、ご褒美を上げると、すぐおぼえてしまいます。こんなに頭のいい子が、ずーと狭い囲われた場所にいたかと思うと、どんなにつらかっただろうと思いました。

いま、あいちゃんは聴導犬を引退して、日本聴導犬協会で生活しています。愛情いっぱいのケアと運動を与えられて、充実した生活をしてます。

それも、みなさまからのご支援のおかげです。ありがとうございます。

【終了の9月17日(金)まで残り7日】

目標金額:10,000,000円

達成金額:7,700,613円

達成まであと:2,299,387円

クラウドファンディングの挑戦もあと7日となりました。ネクストゴール1000万円に挑戦しています。