2021/12/20 22:47
政変によって断たれる学び

こんにちは。プロジェクトメンバーのAです。先月から開始したクラウドファンディングですが、皆様のご支援のおかげで、早々に目標を達成することが出来ました。改めて、感謝申し上げます。次なる目標に向けて、精進して参ります。

さて今回は、本プロジェクトの趣旨にも関わる「ミャンマーの政情と教育」について、自身の経験や知見に基づいて書いてみたいと思います。私はあるとき、ミャンマーの教育について、ザックリとですが、調べる機会がありました。そのとき目についたのが、1988年の民主化運動が軍によって弾圧された後、度重なる大学の閉鎖によって高等教育の質的低下が起こったという記述でした。

留学していたヤンゴン大学

ミャンマーでは、新型コロナウィルス感染症の拡大や、クーデター後の混乱から、小中高から大学まで、教育機関が閉鎖されてきました。小中高は11月に再開されたものの、クーデターへの反発や、登下校に伴う危険を理由に登校を控える動きが目立ちます。また国軍は、2022年1月からの大学再開を主張していますが、小中高と同様の理由から登校しない学生が多いことが予想されますし、登校するかしないかで政治的立場を問われるような踏み絵を踏まされることも考えられます(身近でそのような事例を見かけたこともあります)。閉鎖されたサッカーグランドが野原に

教育を受ける権利と重要性

このように、ミャンマーでは、日本で生活していれば考えられないような理由で「学校で学びたい」という願いが絶たれたり、本来必要のない複雑な判断を強いられたりしています。
「ミャンマーのような国もあるのだから、日本の学生はもっと真剣に学ぶべきだ」などと言われると、途端に息苦しいような気がしますし、私自身反発心を覚えます。日本においても教育格差が依然として問題であることから、何の抵抗感もなく他国の教育事情について考え、支援をしようと思える状況にある人ばかりでないことも承知しています。
とはいえ、私のような日本で生まれ育った学生が、教育環境に関して比較的幸運であることも、また事実であるように思います。少しでも、教育の重要さや、教育を受ける権利について考えていただけるならば、ぜひ本プロジェクトへのご支援をお願いしたいと思います。支援を通し、ミャンマーに興味を持っていただく中で、徐々に考えに変化が生まれてくることもあるかもしれません。クーデター後、民主化を求める人々によって赤く塗られた学校の校門を、国軍が上から黒く塗った跡(ヤンキンの公立学校)

未来を見つめる支援

クラファン本文中、STEP4の目標として設定している「ミャンマー語版かるた」製作は、現地で十分な教育機会を得られない人々を、直接支援することにも繋がります。また、STEP4の内容を紹介した部分では、ミャンマー語版、日本語版のかるたでそれぞれの国に興味を持った若者が、5年、10年先に交流する未来について触れました。私は、それは決して夢物語のようなものではなく、実現可能な未来であると信じています。

まだ少し先...と思っていたSTEP4ですが、いよいよ活動を開始できそうです。近日中に、ネクストゴールについての指針をお伝えいたします。引き続き、我々の活動を応援していただけますよう、よろしくお願いいたします。

(A)