2022/04/09 08:25

失語症は、コミュニケーションに関わる障害なので、社会復帰が難しいという問題の他に、家族との関係も変わってしまうという場合も非常に多いのです。残念ながら離婚されてしまうという人もいます。

でも、私たちの周囲では、それはもう素敵なご夫婦もいらっしゃいます。羨ましいくらい仲睦まじい。障害があってもなくても、もともと素敵な関係だったのでしょう。でもそこに「失語症」があった時、私ならどうするだろうと考えてしまいます。にしても素敵なご夫婦。

今日は素敵なご夫婦を二組、紹介します。

加藤さんは2012年47歳の時に、脳出血を発症し、後遺症で失語症となりました。

失語症になってから撮影した写真の写真集『失語症』が、本日からリターンに登場していますので、ぜひ、ご購入下さい。

加藤さんの奥様は、ご主人が失語症になられたあと、言語聴覚士試験に挑戦され、資格を取った方。

その二人が、先日、ブルースウィリスでホットワードになった最初の段階に、なんと、ABEMA TVの生放送に出演されました。「先生、すごい行動力ですね!」とメッセージを送ったところ「いえ、オットが即決して」とのこと。その番組の感想をYouTubeでお話しされています。



また、記事にもなりました。文章で読みたいという方はこちらで。

https://times.abema.tv/articles/-/10019306

米谷先生はブログを書いています。これがまた素敵なんです。

ウチの失語くん

https://shitsugokun.com/

先ほどのYouTubeのチャンネルが加藤さんのYouTubeチャンネルなのですが、加藤さんがお話しになる時、奥様がちょいちょい小声で質問や修正をしているのが、なんともほんわかするんです。是非見てみてください。

失語症チャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCCBDsUPylOjaEfewiuzZAyQ



岡山県の主婦、砂田真弓さんは、ご自宅で倒れ、病院に運ばれました。診断は脳梗塞。その後遺症で失語症という障害を負いました。絵日記を描いてリハビリにしている様子が、テレビで取り上げられました。こちらのご夫婦も本当に素敵!


取材したテレビせとうちが取材の様子、失語症について、岡山失語症友の会について記事にしています。

https://www.webtsc.com/prog/enikki/

砂田真弓さんは、失語症の日のイベントに登場します!

砂田さんからメッセージが届いています。


私は2011年に脳梗塞で失語症になった。

当初は言葉にならない。伝えたいのにもどかしい。もう元には戻れないと思った。そんな中、看護師さんに歌を歌おうと誘われ、歌ったら、発音出来なかった言葉が声に出せた。嬉しくて、感激で笑顔になった。

検査の為の氏名が言えない。恥ずかしい。同室の患者さんが「失語症は治るのに何年もかかるよ」と話をしているのを聞いてショックだった。涙にくれることもあった。受け持ちの看護師さんが来るたびに冗談を言ってくれた。救われた気持になった。

リハビリをし、結果が出ないもどかしさがある時、担当STさんが「あきらめたらいけん」と言葉を掛け続けてくれた。励みになった。

リハビリの一つとして、絵日記を勧められた。最初は、2行書くのが精一杯。ところが続けるうちに絵日記がいつしか楽しくなり、今では絵日記の束が9年目で9冊となった。

また、子供たちへの読み聞かせの夢を持っている。


振り返ってみると、いろんな人との出会いがあり、いろんな人に助けてもらった。それは、今後も続きます。

「失語症の日」のイベントやその他の活動で失語症を少しでも理解してもらい、健常者と垣根のない世界ができれば良いなと考えています。



失語症の日のイベントでは、この絵日記を朗読します。

登壇者の動画は、私(リジョブ松嶋)が編集しているのですが、砂田さんの朗読は心に響きすぎて、涙をぬぐいぬぐい編集しました。お楽しみに!


失語症の日イベント

4月24日(日)午後1時配信開始

NPO法人Reジョブ大阪のYouTubeチャンネルで!