もし、あなたが魔法を使えるとしたら、何に使いますか?
私なら、障害のある人が1ミリも困らない社会にしたいですね。
足の不自由な人が「出かけたい」と思った時に1ミリも困らない
目の不自由な人が「本を読みたい」と思った時に1ミリも困らない
脳に損傷を受けた人が「働きたい」と思った時に1ミリも困らない、そんな社会です。
偏見も差別も介護疲れすらない社会にしたいですね。

人間全員、ゆくゆくは体や脳が衰えていきますよね。その時に「ああ、日本に生まれてラッキーだった! 何も困らないもんね!」って、そういう社会になったらいいですよね。そこに安心感があると、心に余裕ができて、体が多少不自由でも、死ぬ直前まで人生を楽しむことだってできそうです。


でも現状うまくいってないのは、障害のある人が普通に生きようとすることを邪魔する何かがあるってことですよね? それは、どこにあるんですかね? そう、私たちの暮らす社会にあるんですよね。障害は社会側にあるんです。

イメージしやすいのが駅。例えば、足の不自由な人が、何の問題もなく駅に行って、何の問題もなく自分の乗りたい電車に乗り、何の問題もなく行きたい町に着ける。足に不自由のない人と全く同じように。それが本当の意味での障害のない状態ですよね。人間全員、年を取ると足が不自由になっていきます。なんなら目も見えにくくなるし、耳も聞こえにくくなる。機械の操作なんて、テクノロジーも進化するから、どんどん難しくなるし、食もだんだん細くなって、口から食べるのが大変になってくる。そう、人間全員、年を取ると、社会との間にどんどん障害が出てくるんです。


でも、残念ながら私たちは魔法使いじゃありません。魔法ではなく、テクノロジーや制度で変えていくのが、私たちの社会人の仕事だと思うんです。

「世界は一度には変えられない。だから一度ずつ変えていく」この言葉は、ある本(*1)の中で出てきた言葉です。私はハッとしました。そうか、一度ずつでいいんだ。

魔法が使えない私たちが、社会制度を変えたり、社会意識を変えたりするのには、地道な努力が必要です。そう「失語症」に関しても。

私が所属する「失語症の日制定実行委員会」では、、色々な作戦を考えてきました。


1年目。みんなで4月25日を失語症の日に申請し、承認してもらいました。

もっと詳しく読みたい場合はクリック!

2年目。みんなで、失語症の本を出しました。

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でもまだまだ世の中に「失語症」のことが浸透しません。

記念日になったからといって、本を出したからといって、世の中は一度には変わりませんでした。でも一度ずつでいい。変えていきたい、そう思っています。


3年目の「失語症の日」、今年もYouTubeで配信イベントをします。4月25日は月曜なので、1日前の日曜日、24日にイベントを配信開始します。

4月24日(日)13時~14時30分
NPO法人Reジョブ大阪のYouTubeチャンネルで配信します。
視聴は無料。長いですが、YouTubeなので区切って視聴することもできます。
忘れないよう、チャンネル登録をお願いします!

https://www.youtube.com/channel/UCWJxK7cCTqNJCT4ugk30SZA


今年は、大勢、失語症のある方が登場します。

それぞれ、ご自身のお話をしてくださいます。それを見て、聞いて、ぜひ、皆さんができることを考えて見てください。それぞれが、「一度」ずつできることをしてくれたら、社会はどんどん良くなっていくと、私は信じています。

このイベントのことを、失語症のことを、まずは、もっともっと大勢の人に知ってもらいたい。このクラウドファンディングで、私たちの広報活動を手伝っていただけませんか?



失語症とは、脳血管障害(脳卒中)や頭部外傷など、何らかの原因で、言葉をつかさどる「言語野」といわれる脳の部位が傷つくことによって起こる後遺症です。症状は、軽度から重度まで様々ですが、「聞く」「話す」「読む」「書く」そして「計算」が困難になります。

新聞や雑誌を見ても、何が書いてあるのか分からない、文字を書こうと思っても形が思い出せない、そのようなことが多くなります。また、相手の話す言葉の意味が分かりにくくなる、細部まで理解しにくく勘違いをすることが多くなる、自分の気持ちや意思を伝えることが難しくなることもあります。全部が難しくなってしまった人もいれば、話せるけど書けない、そういう人もいて、症状が人によってそれぞれ違います。

言葉が障害されることによって、他者とのコミュニケーションが取りにくくなり、人間関係を築くのが難しくなってしまいます。そのことがきっかけとなり、だんだんと心を閉ざして、家に閉じこもる人も多く、うつ病などの二次障害を引き起こしてしまう場合もあるのです。

介護する家族も大変です。現在の日本では、介護が必要な人をケアする人(ケアラー)への支援はありません。介護する家族が、仕事を辞めたり、趣味をやめたり、友達と会うのをやめたり……。その結果、介護者も社会参加ができなくなるという悲惨な状態になっています。

また、本来、失語症は長期間にわたって改善していく障害です。しかし、今の医療制度では、回復過程の途中で、リハビリが終了するというのが実態です。リハビリも社会参加もない状態が続くと、一度損傷した言語機能は脆弱なので、使わないと低下してしまいます。

このように、失語症に関係する社会課題はとても多いのです。



「失語症にならないようにするためには、どうしたらいいの?」よく聞かれます。

失語症の原因の9割以上は脳血管障害、つまり脳卒中です。脳卒中を引き起こす主な原因は動脈硬化です。その動脈硬化を招く要因は、高血圧症、高脂血症、糖尿病、喫煙などです。つまり、脳卒中は生活習慣病が要因となっているとも言えます。

「予防としては、規則正しい生活かなあ」ぐらいにしか言えません。また失語症のある方が、全員不規則な生活をしていたかというと、そうは言えません。また、脳腫瘍や交通事故、水泳の潜水や、手術のミスなどでなるときもあるんですね。私が一番ショックだった原因は、網棚から荷物が落ちてきて頭に当たったからというもの。もうこうなると防ぎようがないじゃないですか。だからこそ、いつ誰がなるか分からない障害に対しては、社会の変化が必要なんだと思います。



言葉の障害は目に見えません。だからこそ、こちらもどう助けていいか分からず「見えない障害」とも言われています。見えないままだと分からないまま。なので、まずはとにかく知ってもらうこと、失語症のある人の話を聞くことが大事だと、私たちは考えました。

できるだけ多くの人に見てもらいたい。知ってもらいたい。知ってさえもらえたら、色んな人が色んな立場でできることってあると思うんです。

そうしたら、失語症の人も社会参加できるようになるでしょう。失語症のある方、支えたい方、両方から社会を変えていきましょう。


今年の失語症の日、YouTube配信は、4月24日午後1時スタート! 動画は1か月ぐらい見られるようにしておきますので、ゆっくりご覧ください。

登壇する方たちに、カメラテストを兼ねて、1分程度の動画を撮っていただきました。今日はそれをチラ見せします。




本プロジェクトはAll-in方式で実施しますので、目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

このクラウドファンディングで集まった資金は、手数料を引いたのち、失語症の日の動画の編集費用、広告宣伝費用、フライヤー作成費用、配布費用などに使わせていただきます。

予算は、動画の編集費用15万、広告宣伝費用5万、チラシ作成費用5万、配布(郵送)費用5万です。

失語症の日の企画は来年も再来年も、ずっと続きます。もし、繰り越すほど多く集まった場合は、来年以降に回させてください。なお、失語症の日のホームページでは、毎年、会計報告もしております。

失語症の日ホームページ

https://peraichi.com/landing_pages/view/425


【動画編集費用に関わる作業】

動画の撮影・要点筆記作成・編集 4月4日~17日
委員と本人による動画チェック(上記出来上がったものから順次) 4月4日~20日

【広告宣伝費用に関わる作業】

Facebook配信、YouTube配信、SNS、記事掲載による告知 4月1日~5月20日

【フライヤー作成費用に関わる作業】

フライヤーデザイン 3月
フライヤーチェック 3月
フライヤー印刷 3月

【フライヤー配布費用に関わる作業】

関係者、障害者施設、機関相談所などに郵送 4月4日~


「失語症の日」のイベント本番は、4月24日です!

3年目の「失語症の日」、今年もYouTubeで配信イベントをします。4月25日は月曜なので、1日前の日曜日、24日にイベントを配信開始します。

4月24日(日)13時~14時30分
NPO法人Reジョブ大阪のYouTubeチャンネルで配信します。
視聴は無料。長いですが、YouTubeなので区切って視聴することもできます。
忘れないよう、チャンネル登録をお願いします!

https://www.youtube.com/channel/UCWJxK7cCTqNJCT4ugk30SZA


失語症の日の企画・イベントの権利は、「失語症の日制定実行委員会」に所在します。
「失語症の日制定実行委員会」は、様々な団体や個人が集まった任意団体です。
NPO法人Reジョブ大阪は「失語症の日制定実行委員会」に属し、クラウドファンディングを始め、すべての事務作業を行っています。


注釈

*1 沢田智洋著『マイノリティーデザイン』

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください