2023/01/03 19:39

プロジェクトを支援・フォローしてくださっている皆様、ありがとうございます。プロジェクトオーナーの湧口善之と申します。

早いもので、本プロジェクトのクラファンでの締切まであと数時間となりました。この間、たくさんの方に応援のお言葉やご支援をいただくことができ、本当に感謝しております。

なにせはじめてのこと。ほとんど反応がいただけなかったらどうしよう、というありふれた不安を純度100%で感じつつ、お世話になっている方々や尊敬する先輩方からの心のこもった応援メッセージに感激し、最初の支援が入ったことに安堵し、しばらく会っていなかった方々や同士の方々からのご支援に喜び、以前から取り組みを知ってくださっていたけれど実際にお会いしたことはなかった方々や、今回のクラファンを通じて知ってくださった方々からもご支援をいただけて、そうした皆様をリアルに意識できる状態で活動の進捗を報告できることが大きな励みになってきて、当初長いと感じた期間もいまとなってはあっという間であったように感じています。

本当にありがとうございます。

木材としてはダメ、の象徴的な樹種、ソメイヨシノらしくひどい割れ、入り皮、グッダグダの木材ですが、これが活かされたときのイメージは明瞭です。

昨日も一昨日も、わずかずつですがプロジェクトは前進しています。写真のソメイヨシノの分厚い盤(3枚あります)は実家の片隅にもう7年も前から置いていたもの。今回のプロジェクトの目立つところで使い道を見出せたので、このお正月に、弟に手伝ってもらって現場に運び込みました。

世田谷区の住宅街で伐られた大きなソメイヨシノ

このソメイヨシノが来たころは、独立して2年目か3年目。いまから思うと圧倒的に仕事がなく資金もなく、しかし動ける時間がありました。どこかで木が伐られている、という知らせを受けるとかなりの確率で出動し、仕事でもなければ木材を使うあてもないのに回収していたのです。

木材にしたい木が何本もある時や大きい時にはクレーン車を頼んで製材所で製材しましたが、1本や2本くらいのときには自分の乗用車でコストをかけずに搬出することを工夫しました。仕事でもなければ資金も置き場もないけれど、せっかくの木を諦めたくありませんでした。

小さなチェンソーで上下から半分ずつ切れ込みを入れて、、、

当時は今よりも、木を伐るとかチェンソーとかに関する経験や知識も少なく、しかし新しい木との出会いやそれに手を出すことで得られる発見や知識(本当に新鮮で得難いことだらけ)への驚きや貪欲さがあり、チェンソーのような、かつては自分の領分ではないと思っていた道具を見よう見まねで使うことにも新鮮な探究心がありました。

一部腐れは見られるけれども全然健康なソメイヨシノ。寿命が短いとも言われるソメですが、樹齢70年前後でも、まだまだ大丈夫なソメイヨシノもあって、それらに共通する簡単な事実がある。そんな程度のことにすら、一見ムダで非効率とも思える体を使った経験がなければ、実感として気づけなかったと思います。

大きくて重い丸太を、どうすれば自分だけ、時には手伝ってくれる友人や弟の力を借りて(感謝!)、コストをかけずに木材にできるのか? 乏しい機材でたくさん無駄と思えることもしましたが、自分なりに色々な工夫をしながら木材を集めて集めて、もちろん製材所のお世話にもなりましたが、なんとか自力で製材することができないか?ということにもトライして、当時借りていた作業場や事務所のスペースというスペース、実家の空きスペースや屋根の上まで、木材が溢れていきました。

木工作業場として借りていた古い民家は、敷地と塀のわずかの隙間まで木材がギッチリと。

事務所(一軒家)の庭やガレージはもとより、玄関先の花壇の上にも、うず高く木材が積み上げられ、実家は庇の上まで木材でいっぱいになりました。

当時お世話になった製材所はご主人がご高齢のため廃業間近。手伝いをするなら仕事受けるよということで、学びたい私にとっては渡りに船。一緒に製材作業をさせていただきながら、薫陶を受けることができました。

幸いなことに、そしてまた、準備ができるとチャンスは来るものなのか、木材としてはノウハウがなかった樹種がかなり減り、幅広い木材のストックができてくるにつれ、まさに血道を上げて集めた材を活かせる機会(お仕事としての木材活用)も、少しずつ増えていきました。

街の木がこれだけ集まった空間はおそらく日本初?
子育て支援のための多世代交流カフェ調布駅前のcafe aona

障害のある方々の支援に取り組む進和学園が運営するお店、ともしびショップ/湘南リトルツリー
街の木は多種多様で木材としては「欠点」と言われる個性だらけの難しい木々。そんな木材を集めて調和をつくり、来た人を楽しませることにチャレンジしよう。障害は個性、学園の理念や取り組みと街の木の活用をシンクロさせた空間に。

木材の活用だけでなく、地域や関係者が主体となっての苗木作りや植樹まで、都市森林の循環の最初の一周が実現させることができた南町田グランベリーパークでの一連の取り組み。写真はすべて街の木60樹種を活かしてできたまちライブラリー@南町田GP

これまでのことが実現するのに、本当にたくさんの方の助けがありました。今回のクラファンのおかげで、これまでのことを振り返ることができ、今回のクラファンに限らず、昔からたくさんの人に助けられてきたことに改めて気付かされました。

木をきっかけに、街に木があったおかげで、誰よりも幸せな日々を送っているのは私です。

今回のプロジェクトでも、たくさんの方にお世話になっています。

皆様、本当にありがとうございます。

これからご期待に応えられるよう、取り組んで参ります。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。


「この木も活かして!」とお声がけいただいたので、年末休暇を利用して、昔よくやっていた現場での製材、回収を楽しみました。大変な作業も気の合う人たちと一緒ならとても楽しく、子どもたちにとっては稀有な学びの機会にもなるものです。新しい拠点で、皆様と一緒に取り組める日がはやく来るように、頑張りたいと思います。