2017/02/01 15:05

(写真:アンマンに住むシリア難民。学校に通えない人が多い)


エドテックグローバルスクール、ヨルダン校CEOの落合です。今回はヨルダンにおけるシリア難民の生活状況について報告します。

前の記事にも記載しましたが、ヨルダンには2017年1月現在、シリアから逃げてきた約60万人の難民が暮らしています。彼らは郊外の難民キャンプで暮らしている他、アンマンなどの都市にアパートを借りて暮らしています。

昨年10月、私たちはアンマン市内にあるシリア難民の居住地域を訪問し、生活状況などについてヒアリングを実施しました。

そこでわかったのは、難民生活を続ける人たちの中に、学校に通えていない子どもが大勢いということです。

その理由は大きく分けて

①学校に通う交通費を工面することができない

②戦争で学習に空白が生まれてしまったために、授業についていけない。またブランクを取り戻すためには学年が下の子供たちと共に学習しなければならず、抵抗感を感じた生徒が学校から離れてしまう

という2つです。

人道的処置として、ヨルダン政府は就学年齢のシリア難民児童に教育の機会を提供していますが、このような理由から学校をドロップアウトしてしまう子どもが非常に多いとのことでした。

シリアの子どもたちがこのまま教育を受けられず、いわゆる“失われた世代”となってしまうと戦後のシリアの復興はとても厳しいものとなってしまいます。

 

エドテックグローバルでは、「フィールドワーク」の授業にて、生徒と共にこのような問題の解決に奮闘するNGOを訪問します。そして、そこで行ったインタビュー内容に基づいて解決策を考案し、さらにその実行に必要な資金をエドテックグローバルが開発する「寄付サイト」上で募ります。

 

私たち部外者が一方的に考えた支援案ではなく、現場の視点を取り入れた解決策を考えることで、より実態に即した援助をしたいと思っています。

また、生徒にとっては現場の声を聴き、それを元に解決策を侃々諤々の議論しながら考える機会をで、社会問題を深く知り、課題解決能力の向上を図ることが可能になります。

技術が一瞬で陳腐化する時代だからこそ、「技術をもちいた課題解決」の能力を育むことが生徒の長期的な活躍に繋がると私たちは考えています。

フィールドワークの状況についても、学校が始まったらFacebookページにて共有していきます。宜しくお願いいたします!