2019/11/07 17:30

「どげんかせんといかん日本の慢性痛医療」の協力団体、NPO法人ペイン・ヘルスケア・ネットワーク、理事の山口です。活動報告では、NPOスタッフの日々の活動やどげんかせんといかん日本の慢性痛治療の状況などについてお知らせしていきます。

今回は、社会の壁についてです。

病院にかかる場合、痛みが理由になることがほとんどと言われています。例えば、おなかが痛いなと思ったら『胃が痛い』という表現で伝えられやすいですし、一目見れば明らかな膝の変形は『痛そう』だと相手に伝わりやすいです。しかし、一見元気そうにも見える治らない痛み・慢性疼痛は相手には伝わりにくいものです(活動報告:社会の壁③参照)。

症状を伝えるのは難しい

実際に聞くと、慢性疼痛の患者さんは診察時に症状をうまく医師に伝えられないようです。

病院によっては問診表や評価票などを用いて症状を詳しく聞き出したり、点数化することで重症度を表したりします。しかし、全ての病院で実施されているわけではなく、実際には医療者の問診の時に痛みを伝えることが中心になります

伝わらなかった事例を分析すると、どのように細かく伝えられるかを整理できていないことが多いです。

足が痛いことを例に挙げます。筋肉の痛みなのか、関節の痛みなのか、神経の痛みなのかは検査してみないとわかりません。しかし、どのように痛むのか、例えばズキズキ痛むやヒリヒリするなど言葉を付け加えるだけでも痛みの表現に繋がります。

安静時の痛み、動作での痛み、問診の工夫

また、動作に合わせて説明すると伝わりやすいです。階段を上るときに痛みがあるが、座っているときは平気というパターンがあります。このように動作と関連して伝えれば、より具体的に痛みを伝えられます。

主観的で抽象的な表現になりやすい痛みを具体化するためには、患者自身と医療者との間に協力体制がなければなりません。伝えることが苦手そうな患者さんの場合は、医療者が聞き出して具体化して確認したり話せる環境を作る必要があります。伝えようと必死になって情報量が多くなっている患者さんの場合は、医療者が重要度や優先度を判別していく必要があります。

シンポジウムでは…

今回の『どげんかせんといかん日本の慢性痛治療』では、医療者のみではなく一般の方や慢性疼痛当事者など様々な方が集う会になります。

講義を聴くだけでなく、お互いがどのように痛みについて考えているかを話し合ったり、話していることを聞いたりするだけでも、伝え方・聞き方の参考になると思います。

また、痛みを専門にしていない医療者の方にも治らない痛みについて知っていただくことで、痛み専門の医療機関を紹介できるなど地域のネットワークに繋がるきっかけとなると考えています。

このような体制を実現のためにもこの会の開催にご協力よろしくお願い致します。

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『どげんかせんといかん』クラウドファンディングサイト(11月6日SUCCESSしました
https://camp-fire.jp/projects/view/191987

『どげんかせんといかん日本の慢性痛医療』特設サイト(一般・医療職向け)
https://www.pt-ot-st.net/index.php/seminar/detail/69035/

サテライトイベント『私たちは痛みの最前線にいる』(リハビリ職向け)
https://www.pt-ot-st.net/index.php/seminar/detail/69034/

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