2020/12/25 15:17

ハンガー・フリー・ワールドはブルキナファソの憲法に「食料への権利」を含めてもらうよう働きかけています、と話すとよく驚かれます。政府に物申すのは危険では?というご心配もいただきます。 確かにアドボカシー活動というと、権力に反対する、対立するというイメージを持つ方も多いようです。


しかし、ハンガー・フリー・ワールドがブルキナファソで行っているアドボカシー活動は、政府が目指す目標の達成を後押しする、あるいは導いていくという、友好的なものです。

日本と同じように、ブルキナファソは「国際人権規約」の締約国です。そしてこの規約は、飢餓から免れる権利を保障しています。
そのため、国際人権規約を根拠にしたハンガー・フリー・ワールドの「『食料への権利』を国内の憲法にも反映させよう」という主張は、国の方向性に反抗するものではなく、反対に国自身が定めた目標を後押ししようとするものです。
実際、2016年からこのテーマでアドボカシー活動を行っていますが、憲法改正委員会の人権専門家や各省関係者や大臣とも友好な関係を築いています。

国のしくみを変える活動は地道な努力の積み重ねです。
ハンガー・フリー・ワールドでは、今後も、ブルキナファソという国がSDGsの目標でもある「飢餓をゼロに」を達成できるよう、アドボカシー活動続けて行きます。


(写真は、2020年7月に国家人権委員会での会議のあとの1枚。左が国家人権委員会委員長、左がハンガー・フリー・ワールド ブルキナファソ支部のアドボカシー担当です。)

【これまでの活動】
2020.12.18 大統領選を前に主要候補者4名と意見交換。「食料への権利」を憲法に明記する機運を高める機会としました
2020.11.16 4名の有力大統領候補者に「食料への権利」を憲法に含めると国民に約束してもらうため表敬訪問と記者会見を実施
2020.06.29 国家予算について政府の関係者と議論。政府とNGOらが連携しながら「食料への権利」の実現をめざす関係を築いています
2020.03.12 農業大臣に面会し、「食料への権利」実現のために HFW とともに尽力することを約束してもらいました
2019.11.01 憲法に「食料への権利」が記載された後を見据え、政策の予算策定に影響力を持つ関係者と議論。実効性のある政策実施への足掛かりに
2018.05.17 西部に続き、東部ではモシ族の王バオンゴ氏と面会。「食料への権利」憲法記載への大きな後ろ盾を得ました
2018.03.08 “ボボの王”と呼ばれる経済都市の有力者、マンデーレ氏を訪問。「食料への権利」憲法記載に向けて、協力の約束を得ました
2016.08.01 憲法改正委員に「食料への権利」の憲法への記載を求め、賛同を得ました