男性の育児休業取得率は8.2%にとどまっており、女性の取得率86.7%と比較すると非常に少ない状況にあります(1)。しかし、育児休業を利用したかったが利用できなかった人の存在や、家事分担など、「育児休業取得数」だけでは見えてこない課題も多く残っています。男女の隔たりなく、当たり前に育児ができる社会をつくっていくべき岐路に立っているいま、GoodMorningはまず、「男性の育児休業」を入り口に、これからの育児や家族のあり方について考えていきます。
利用したかった「育児休業」
男性の育児休業取得率は8.2%にとどまっていますが、35.3%の男性が「制度があり、制度を利用していないが利用したい」もしくは、「制度がないが制度を利用したい」と回答(1)、利用したくても育児休業を取得できていない状況です。
(1)「仕事と育児の両立に関する実態把握のための 調査研究事業報告書」, 厚生労働省, 2017
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000174277_3.pdf
男女で大きく乖離のある「育児・家事の時間」
男性が育児に費やす時間は1日当たり49分であり、女性の225分と比較して5分の1、先進国中最低の水準にとどまっています(2)。育児休業の取得の有無だけではなく、日常的な育児・家事の分担にも問題があると考えられます。育児休業取得についても、「数」だけではなく「質」の向上が必要です。
(2) 第1-1-28図 6歳未満の子供を持つ夫婦の家事・育児関連時間「少子化社会対策白書」, 内閣府, 2019
多様な家族と育児の形
GoodMorningの考える育児の担い手は、父親と母親だけではありません。家族のかたちも、もっと多様化していけると考えています。チームで、社会で、こどもを育てていく。育児において「母親にしか担えない役割」も「父親にしか担えない役割」も存在しないはずだ。そんな思いから、ひとつめの切り口として「父親の育児休業」を選びました。誰もが当たり前に、安心して育児をできる社会をつくっていくためのヒントを探していきます。