2017/03/17 13:09

穴を掘ってブロック作りが終わったら、
今度はその穴にコンクリートを敷きつめていきます。

カンジャガ村で作られている一般的な家は、土壁の家がほとんどなのですが、
建物の強度で言うと、

①砂を水で固める
②砂とセメントを水で固める(モルタル)
③砂とセメントと石を水で固める(コンクリート)

①<②<③の順で固く丈夫な建物になります。
土壁の建物は数年で壁が崩れてくるので、
こまめなメンテナンスが必要となります。
学校となると、ある程度の耐久年数が必要となるので、
場所によってモルタルとコンクリートを使い分けます。

そして、ここが非常に重要なポイントとなるのですが、
途上国のさらにカンジャガ村のような地方で
学校や病院など建物を建築する時には、
「なるべくご近所で調達できる安価な材料を使う」
という事が大事です。

何故かというと、一つは仮に建物が壊れたりして修理が必要な場合に、
特殊な材料を使った建物だと、現地の村人による修理が出来ないからです。
例えばセメントなどどこで買っても同じ材質のものだと、単純に安いものを
買えばいいと思いますが、ドアや屋根などで特殊なものを使ってしまうと、
将来代わりのものがどこにも売っていないという事態に陥ります。
「末代をかけて責任もってメンテナンスをする!」という事なら大丈夫ですが、
支援で建てられる校舎というのは、1人のオーナーによって
長い間マネジメントされるケースは珍しく、たいがいは所有者が変わるか
自治体や政府に移管されます。
その先までを考えると、出来るだけ地元で安く購入できる材料を使った方が
後々メンテナンスされる可能性が高くなります。

そしてもう一つは、その地域にお金を落とすという事です。
地域の材料を使って人手を雇って校舎を建設するという事だけでも、
その地域の人達の現金収入となります。
支援というのは建物をプレゼントするという事ではありません。
例えば教育というテーマであれば、
「村人みんなで学校をつくって子供達に勉強させて
自分達が出来なかった事を可能にしてもらう。」
等というような目的があります。
その際に地元の人達との取引があれば、自然と
「このセメント何に使うんだい?」
というような会話に発展するので、
後々色々な面で協力を得ることが出来るようになります。

日本の田舎と一緒ですね。

話が脱線しましたが、そうしてコンクリートを敷きつめたら
その上からブロックを重ねて建物の土台をつくります。

ここまでの作業で輸送に使う三輪車以外一切機械を使っていません。
時間はかかりますが、こうして人の手をかけて丁寧につくる事で、
アマチャスクールに対する愛着も湧いてくるのではないかと思っています。