映画・ドキュメンタリー・映像制作のクラウドファンディング成功事例5選|制作費と上映会

映画・ドキュメンタリー・映像制作のクラウドファンディング成功事例5選|制作費と上映会

映画・ドキュメンタリー・映像制作のクラウドファンディング成功事例5件をまとめました。長編・短編・ドキュメンタリーから映画祭まで、制作費の集め方、エンドロール掲載や試写会・上映会のリターン設計、権利と出演者の確認事項まで解説します。

映画やドキュメンタリーの制作費をクラウドファンディングで集めると、撮影に入る前に予算の一部を確定でき、公開前から作品を待つ人がつきます。リターンはエンドロール掲載、試写会や上映会への招待、先行配信など、作品ができるまでの時間に沿って設計できます。実施する前に、原作・脚本・音楽の権利者と、出演者との契約範囲の確認が必要です。


この記事でわかること

映画・ドキュメンタリー・映像制作にたずさわる方へ、CAMPFIREで実施された5件の調達実績と、映像に固有のリターン設計と、権利まわりの確認事項をまとめました。


  • 映画・ドキュメンタリー・映像制作の成功事例5件と、その組み立て
  • 長編・ドキュメンタリー・短編・映画祭ごとの目標金額の置き方
  • エンドロール掲載を価格の段に分ける方法と、選ばれた数
  • 試写会・上映会・先行配信を、いつ誰に渡すかで分ける設計
  • 権利、出演者、上映許諾、肖像権の確認項目と相談先
  • リターン配送や進捗報告など、実施前に決めること*1

*1 本記事の事例はあくまで過去の活用事例であり、資金調達の成果や権利処理の結果を保証するものではありません。プロジェクトの実施にあたっては、原作・脚本・音楽・出演に関する権利者の許諾の要否を必ずご確認ください。また、本記事における知見や各種解説、語句の定義・分類は、当社独自の調査・研究および見解に基づくものです。公的機関の基準や学術的な統一見解、一般的な標準定義とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

※ 本記事に記載しているCAMPFIREの手数料率は、いずれも集まった支援総額に対する割合で、消費税は含みません(税別)。最新の手数料はCAMPFIRE掲載時の手数料をご確認ください。


映画・映像の企画を、形にしたい方へ

CAMPFIREにはエンタメ専任のスタッフがいます。映画・映像を含む11ジャンルが対象です。企画の設計、ビジュアル、集客、リターンの組み立てをご相談いただけます。

・掲載は無料。All-or-Nothing方式で未達なら掲載・決済手数料はかかりません
・エンタメ応援プランでは、手数料の負担をご自身と支援者の間で調整できます
・回答の目安は最大5営業日です




映像・映画でクラウドファンディングが使われる4つの場面

映像の分野でクラウドファンディングが使われる場面は4つあります。作品の制作費を集めるとき、完成した作品を届ける先を広げるとき、上映の場をつくるとき、そして作っている過程を見せながら人を集めたいときです。


撮影に入る前に、制作費の一部を確定させたい

映像は撮影が始まると止めにくく、機材、スタッフ、ロケ、編集と費用が段階ごとに発生します。先に支援を集めれば、どこまでの規模で撮るかを決められます。


完成した作品を、届ける先まで広げたい

撮り終えた作品にも、上映の交渉、宣伝、字幕、ディスク化といった費用がかかります。観られる素材があるぶん、何にいくら必要かを示しやすくなります。


上映の場そのものをつくりたい

映画祭や上映会は、会場を押さえて作品を集めた時点で費用が確定します。映画館を立て直した事例はAcademyの別記事で紹介しています。


公開前に、作品を待つ人をつくりたい

映像は完成するまで中身を見せられないぶん、企画の段階から関わってもらう余地があります。募集の期間そのものが、作品を知ってもらう時間になります。


なぜ映画の制作費をクラウドファンディングで集めるのか

映画の資金調達には、公的な助成、融資、製作委員会という選択肢があります。クラウドファンディングがそれらより優れているわけではなく、資金が入る時期と入口の条件が違います。


公的な助成は、完成したあとに交付される

日本芸術文化振興会の日本映画製作支援事業では、映画の完成年度に初号試写で完成を確認し、実績報告書の審査を経て助成金が交付されます。要望書の提出から内定まで4か月以上かかり、制作費はいったん製作側が立て替えます。令和7年度は応募134件に対して採択38件でした(日本芸術文化振興会)。交付後も公開から3〜5年間は収益状況の報告義務があり、相当の収益が出た場合は原則として助成金額を上限に納付します。


入口の条件も、制度によって違う

同事業に応募できるのは、法人格を持ち、その映画に出資し、著作権の全部または一部を保有する団体です。応募する団体や監督などのいずれかに、過去の製作・公開の実績も求められます。


融資は前に借りられるが、返済がある

日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金は、設備資金が20年以内、運転資金が10年以内の返済で、いずれも5年以内の据置期間があります。事業の前に手当てできる代わりに、返済の義務が残ります。


製作委員会は、権利と意思決定を分け合う

公正取引委員会の調査報告書(PDF)は、製作委員会を複数の事業者が出資して組成する団体と説明し、多くは民法上の組合で、映画の権利は組合員の共有になるとしています。同報告書は、現在最も多く利用されるのは製作委員会方式としたうえで、そのほかの出資スキームとして特別目的会社方式とクラウドファンディング方式を挙げています。


組み合わせることもできる

同事業の要望書には、収入の区分としてクラウドファンディングの欄があり、「達成」「実施中」「実施予定」から状況を選びます。一方を選ぶものではなく、時期をずらして組み合わせられます。


2025年に公開された邦画は694本でした(日本映画製作者連盟)。公開される本数に対して、公的な制度で賄われる作品は限られます。資金の出どころを1つに絞らないことが、企画を動かす現実的な方法になります。


映画・ドキュメンタリー・映像制作の成功事例5件

CAMPFIREで募集を終えた5件です。作品の種類も、集まった金額の規模もそれぞれ違います。リターンを「いつ渡すか」で分けている点に注目してみましょう。


山﨑拓巳60歳の挑戦!劇場映画化プロジェクト。

目標金額30,000,000円に対し、支援総額81,452,158円(達成率271%)、支援者数1,829人で終了しました。

参考にできるポイント

  • 初監督作を劇場公開するための制作費です。エンドロールへのクレジット掲載を、文字の大きさで33,333円・88,888円・150,000円の3段階に分けています。小は94人、中は18人。大は限定30名が完売し、追加した枠にさらに13人が集まりました。
  • 50,000円の枠は、撮影現場にエキストラとして参加し、クレジットにも名前が載る組み立てです。この枠には、交通費と宿泊費の負担、撮影日程の調整、守秘義務、「肖像が使用されることに同意いただける方に限ります」という条件まで書いています。
  • 10,000円の「撮影チームにお弁当を差し入れる」枠には153人が集まっています。

山﨑拓巳60歳の挑戦!劇場映画化プロジェクト。のCAMPFIREプロジェクトページ。支援総額81,452,158円・達成率271%
プロジェクトオーナー山﨑拓巳さん/劇場公開の長編映画
目標金額30,000,000円
支援総額81,452,158円(達成率271%)
支援者数1,829人
実施期間2026/01/23〜2026/04/08(76日間)
募集方式/リターンの型All-in方式/エンドロール掲載を3段階+撮影現場への参加
活動報告31件
プロジェクトURLプロジェクトページ
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【旋風再び】日本発の特撮サメ映画『温泉シャーク2』制作決定!次の舞台は九州だ!

目標金額1,000,000円に対し、支援総額30,808,489円(達成率3080%)、支援者数2,879人で終了しました。

参考にできるポイント

  • 前作を観た人がいる状態で始めた続編の企画です。支援者数2,879人は掲載5件のなかで最多です。目標金額を1,000,000円に置いたため達成率は大きく出ています。
  • 1,000円の応援枠を951人、5,000円の監督サイン入り台本を429人が選んでいます。10,000円のエンドロール(小)は1,102人。50,000円の中サイズが54人、300,000円の大サイズが2人と、上に行くほど枠が絞られます。
  • 7,000円には、この募集だけのメイキングディスクの枠もありました。前作の企画の考え方はAcademyのインタビュー記事にまとめています。

【旋風再び】日本発の特撮サメ映画『温泉シャーク2』制作決定!次の舞台は九州だ!のCAMPFIREプロジェクトページ。支援総額30,808,489円・達成率3080%
プロジェクトオーナー温泉シャーク/劇場公開の長編映画(続編)
目標金額1,000,000円
支援総額30,808,489円(達成率3080%)
支援者数2,879人
実施期間2025/02/22〜2025/03/31(38日間)
募集方式/リターンの型All-in方式/少額の応援枠とエンドロール掲載3段階の組み合わせ
活動報告40件
プロジェクトURLプロジェクトページ
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時代劇のレジェンド「5万回斬られた男」福本清三ドキュメンタリー映画を製作したい!

目標金額5,000,000円に対し、支援総額9,989,000円(達成率199%)、支援者数772人で終了しました。

参考にできるポイント

  • 時代劇の斬られ役として知られた俳優を追ったドキュメンタリーの制作費です。同じ5,000円で「リアル試写会チケット」と「オンライン試写会チケット」を分け、会場に来られる人は155人、オンラインは50人が選びました。
  • エンドロールへの名前掲載は小(10,000円・114人)、中(20,000円〜50,000円・のべ139人)、大(100,000円・11人)の3段です。中は売り切れるたびに価格を変えて追加していました。大の枠だけは名前かロゴを選べ、企業の支援を想定しています。
  • 10,000円には過去作のディスクにフライヤーを添えた枠、500,000円には「あなたのためだけに上映会と講演を開催する」枠が置かれています。

時代劇のレジェンド「5万回斬られた男」福本清三ドキュメンタリー映画を製作したい!のCAMPFIREプロジェクトページ。支援総額9,989,000円・達成率199%
プロジェクトオーナー劇団とっても便利/ドキュメンタリー映画
目標金額5,000,000円
支援総額9,989,000円(達成率199%)
支援者数772人
実施期間2025/06/23〜2025/08/31(70日間)
募集方式/リターンの型All-in方式/試写会チケットをリアルとオンラインに分ける
活動報告13件
プロジェクトURLプロジェクトページ
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【日立市発】ドローン映像で描く、海と山に挟まれた街『日立の魅力』を短編映画に!

目標金額3,000,000円に対し、支援総額4,127,000円(達成率137%)、支援者数163人で終了しました。

参考にできるポイント

  • 街を舞台に、ドローン撮影で短編映画を作る企画です。リターンの型が幅広く並んでいます。10,000円の「完成披露上映会へのご招待+台本」を54人、同じ10,000円の「エンドロール、クレジット掲載」を40人が選びました。
  • 5,000円の「本編のオンライン視聴権(先行配信)」が21人、7,000円の「メイキング映像」が10人。完成した本編だけでなく、作る過程そのものをリターンにしています。50,500円にはロケ地でのエキストラ出演権もありました。
  • 100,000円と300,000円は法人向けで、エンドロールに企業のロゴと名前を載せる枠です。さらに500,000円には作品内に企業の商品を登場させる特別協賛の枠が置かれ、この枠に支援が入りました。個人の支援と法人のスポンサーを、同じページで受けられる組み立てです。

【日立市発】ドローン映像で描く、海と山に挟まれた街『日立の魅力』を短編映画に!のCAMPFIREプロジェクトページ。支援総額4,127,000円・達成率137%
プロジェクトオーナーネモシンドローンサービス/短編映画(地域)
目標金額3,000,000円
支援総額4,127,000円(達成率137%)
支援者数163人
実施期間2026/07/01〜2026/07/31(31日間)
募集方式/リターンの型All-in方式/完成前・完成時・完成後の3つを1本のページに並べる
活動報告21件
プロジェクトURLプロジェクトページ
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第9回「熱海怪獣映画祭」の開催をみんなで盛り上げたい!熱海を怪獣の聖地に!!

目標金額1,000,000円に対し、支援総額3,005,399円(達成率300%)、支援者数228人で終了しました。

参考にできるポイント

  • 作品を作るのではなく、上映する場をつくる企画です。9回目の開催にあたる映画祭で、掲載5件のなかで唯一、目標金額に届いた場合だけ成立するAll-or-Nothing方式を選んでいます。
  • 3,000円の応援枠を39人、10,000円の名前掲載(小)を46人、30,000円の名前掲載(大)を6人、100,000円の特別スポンサー枠を3人が選びました。名前掲載の3つは映画祭の最後に流す映像のエンドロールで、掲載する名前は最大16文字、備考欄に記入してもらう形にしています。
  • 会場で手渡しするリターンには、渡す場所と受け取れる期間、来場できなければ別途送料がかかることまで書いています。

第9回「熱海怪獣映画祭」の開催をみんなで盛り上げたい!熱海を怪獣の聖地に!!のCAMPFIREプロジェクトページ。支援総額3,005,399円・達成率300%
プロジェクトオーナー熱海怪獣映画祭/映画祭・上映イベント
目標金額1,000,000円
支援総額3,005,399円(達成率300%)
支援者数228人
実施期間2026/06/01〜2026/06/30(30日間)
募集方式/リターンの型All-or-Nothing方式/上映の場をつくる費用と、名前を残す枠
活動報告21件
プロジェクトURLプロジェクトページ
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事例5件の横断比較表

5件を並べると、リターンの形は作品の種類ごとにまとまっておらず、「支援者に何をいつ渡せるか」で分かれていました。目標金額の置き方と、リターンの組み立てに注目してみましょう。


プロジェクト作品の種類目標金額支援総額(達成率)支援者数リターンの型
劇場映画化(個人の初監督作)劇場公開の長編映画30,000,000円81,452,158円(271%)1,829人エンドロール掲載を3段階+撮影現場への参加
特撮映画の続編劇場公開の長編映画(続編)1,000,000円30,808,489円(3080%)2,879人少額の応援枠とエンドロール掲載3段階の組み合わせ
ドキュメンタリー映画ドキュメンタリー映画5,000,000円9,989,000円(199%)772人試写会チケットをリアルとオンラインに分ける
地域の短編映画(ドローン撮影)短編映画(地域)3,000,000円4,127,000円(137%)163人完成前・完成時・完成後の3つを1本のページに並べる
映画祭の開催映画祭・上映イベント1,000,000円3,005,399円(300%)228人上映の場をつくる費用と、名前を残す枠
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目標金額は1,000,000円から30,000,000円で、同じ劇場公開の長編でも30,000,000円と1,000,000円に分かれています。これは5件の実績であり、推奨する金額の幅ではありません。支援者数が多い事例と、支援総額が大きい事例は同じではありません。


5件の募集ページに見られた4つの設計

扱う作品も規模も違う5件ですが、募集ページの組み立て方には重なる型がありました。5件すべてに当てはまるのはエンドロール掲載の段分けで、ほかは一部の事例で使われていた形です。はじめて映像のプロジェクトを設計するときの手がかりです。


1つ目|エンドロール掲載を、価格の段に分けている

5件とも、エンドロールへ支援者の名前を載せる枠を用意していました。文字の大きさや掲載面で段を分け、上の段ほど枠を絞る形です。入口の段を10,000円前後に置いた事例が多く、1件では全リターン中で最も多く選ばれています。ほかの4件では、グッズや体験の枠のほうが多く選ばれていました。


2つ目|同じ体験を、来られる人と来られない人に分けている

試写会をリアルとオンラインで分ける、本編を会場上映と先行配信で分ける。映像は場所に縛られないので、同じ価格でも渡し方を2通り用意できます。


3つ目|完成前の過程そのものをリターンにしている

台本、メイキング映像、撮影現場への参加、差し入れ。完成前に渡せるものを置くと、募集期間中から支援者との接点ができます。


4つ目|募集方式を、動かせるかどうかで選んでいる

5件のうち4件はAll-in方式、映画祭の1件だけがAll-or-Nothing方式でした。撮影は集まった分で規模を調整できますが、会場や出演者の手配は開催が決まらないと動かせません(不成立時の扱い)。


エンタメ特化プランの中身を、先に確かめたい方へ

対象ジャンル、実施の流れ、各プランの内容、活用事例をまとめた資料をお送りします。


映像のリターンは「いつ渡せるか」で4つに分かれる

映像は完成するまで中身を見せられません。そのためリターンは、作品ができるまでの時間軸で分けると組み立てやすくなります。掲載5件では次の4つが使われていました。


完成する前に渡す|台本・メイキング・現場への参加

監督のサイン入り台本、メイキング映像、撮影現場でのエキストラ出演、差し入れ。撮影中に渡せるので支援者を待たせません。現場に人を入れる枠では、交通費の負担、日程の調整方法、守秘義務、肖像の扱いへの同意をリターンの説明に書く必要があります。


作品に残す|エンドロール・クレジット掲載

最も多く使われている型です。文字の大きさ、掲載する面、個人名かロゴかで段を分けます。掲載する名前は、備考欄への記入を必須にすると、記入がないまま支援が完了しません。あわせて、何を書いてほしいかの指示文をリターン内容欄に書きます(リターンの設定詳細)。掲載期間と掲載方法もあわせて書きましょう。


完成した瞬間に渡す|試写会・完成披露上映会

完成した作品を、一般公開より先に観てもらう枠です。会場とオンラインの両方を用意した事例もありました。日時と会場、交通費の負担、有効期限を先に決めます。


完成した後に渡す|上映会・パッケージ・先行配信

一般公開のあとに渡す枠です。ディスク、パンフレット、本編のオンライン視聴権など、作品そのものを手元に残す形です。履行時期は余裕を持って設定しましょう。


リターンの組み立て方そのものは魅力的なリターンを組むための4つのポイントに、エンタメ向けの文例はリターンのテンプレートにまとめています。


CAMPFIREで映画・映像のプロジェクトを実施するメリット

CAMPFIREには「映像・映画」のカテゴリがあり、エンタメ分野の専任スタッフがつくプランがあります。掲載5件も、このカテゴリのプロジェクトとして実施されました。


映画・映像を含む11ジャンルが対象で、エンタメ専任スタッフがつく

CAMPFIRE for Entertainment の対象ジャンルには映画・映像が含まれます。音楽、ゲーム、舞台・演劇、アニメ・漫画などと合わせて11ジャンルが対象です。企画の設計、ページのビジュアル、集客、リターンの制作までを相談できます(CAMPFIRE for Entertainment)。ご利用には審査があります。


手数料の負担を、支援者と分け合える

通常のCAMPFIREの手数料は利用手数料12%と決済手数料5%です(いずれも別途消費税)。エンタメ応援プランでは利用手数料を0〜12%、決済手数料を0〜5%の範囲で1%単位で設定でき、その差分は支援者が「ご協力費」として負担します(CAMPFIRE掲載時の手数料・ご協力費とは何ですか)。支援者にはご協力費とは別にシステム利用料もかかる点は、先に伝えましょう。


公開前から公開後まで、支援者へ直接届けられる

CAMPFIREの活動報告機能で投稿すると、支援者とお気に入り登録した人にメールで届きます。支援者限定の公開にもできるので、メイキングや未公開のカットも見せられます(活動報告)。掲載5件の活動報告は13件から40件でした。


映像・映画の公開事例が、カテゴリ単位で並んでいる

映画・映像制作の公開事例は募集ページがそのまま残ります。他の作品が目標金額をいくらに置き、どんなファン参加リターンを用意して、どれが選ばれたのかを掲載面から確かめられます(映像・映画のプロジェクト一覧)。


企画の内容から、進め方を整理したい方へ

メールアドレスを入れて4問ほど答えると、企画書とプロジェクトページの案が届きます。目標金額やリターンの構成のたたき台としてお使いいただけます。


権利・出演者・上映について確認すること

映像には、作品そのものとは別に原作・脚本・音楽・出演の権利が重なります。誰に確認するかを先に整理しておくと、募集の設計もリターンの設計も進めやすくなります。ここでは確認する項目と、公式の窓口だけを挙げます。


作品と、原作・脚本・音楽の権利者がだれか

映画の著作権が誰に帰属するかは、制作の体制と契約で変わります。外部に発注する場合、契約で帰属を定めていないと受託した側に帰属すると考えられる、と文化庁は説明しています。小説を原作にする場合や既存の楽曲を使う場合は、作品本体とは別の権利が重なります。


音楽は、映像に録音する手続きと、完成後に上映する手続きで窓口が分かれます。管理事業者としてJASRACとNexToneが窓口を設けています。市販の音源をそのまま使う場合は、レコード会社などへの確認も必要です。素材サイトの「著作権フリー」表記も、規約によって扱いが変わります。


出演者と決めておく範囲

劇場での上映、配信、ディスク化、リターンとしての頒布。想定する利用の範囲を、出演を承諾いただく段階の契約で書面に定めておきます。文化庁は、実演家が利益を確保するには最初に出演を承諾する際に映画製作者との契約で追加の報酬等に関する条件を決めることになる、と説明しています(著作権Q&A)。契約書の作り方は著作権契約書作成支援システムが公開されています。


上映するとき

上映には上映権が働きます。無料・非営利の催しにも条件があり、ディスクを作る行為や配信には同じ考え方を持ち込めません。会場を業として経営する場合は興行場法が関係し、基準は都道府県などの条例に委ねられるため、開催地の保健所へご確認ください。劇場公開を目指す場合は、映画倫理機構の審査の対象になるかを事務局へご確認ください(映画倫理機構)。


写っている人の、姿と名前の扱い

出演者、撮影に参加する支援者、写り込む通行人。だれの姿をどこまで使うのかを、撮影の前に同意の形で残しましょう。審査基準でも、第三者の顔が写った画像を本人の許可なく掲載することは権利の侵害としています(審査基準)。


ここに挙げたのは確認する項目です。個別の手続きや条件は企画の形によって変わるため、文化庁の分野別の相談先一覧から、ご自身のケースに合う窓口をご確認ください。


映像のプロジェクトを実施する前に決めておく5つのこと

権利の確認とは別に、募集の設計そのもので先に決めることがあります。公開後に変えられない項目があるため、申請の前に固めておくと進めやすくなります。


STEP1 目標金額を、動かせない費用から積む

作品の総予算ではなく「集まらないと前に進めない部分がいくらか」から決めると、説明しやすくなります。考え方は目標金額の設定でおさえたい3つの視点にまとめています。


STEP2 リターンの履行時期を、編集の遅れも見込んで置く

映像は撮影と編集が延びやすい仕事です。掲載事例には、募集終了から1年以上先を届け先に設定したものがありました。審査基準では、履行時期が終了日に近すぎる場合も相当先すぎる場合も、修正をご依頼することがあります。


STEP3 上映会・試写会の枠は、書く項目が決まっている

審査基準では、イベント参加のリターンについて日時、場所、交通費、その他注意事項の記載を求めています。チケットには有効期限も必要です。会場が未定なら、決まり次第の知らせ方まで書きましょう。チケットや割引券は、前払式支払手段に当たらないようご注意ください。


STEP4 海外の支援者を想定するなら、リターン配送の条件を先に見る

海外支援はCAMPFIREが許可したプロジェクトのみが対象で、プロジェクトオーナー自身では設定できません。そのうえで、海外支援機能では映像などのデジタルコンテンツ単体をリターンに設定できません。デジタルコンテンツを含むリターンには、別途審査があります。デジタルのクレジット掲載も個人名やニックネームに限られ、会社名や宣伝目的の表現は不可です。国内で受ける体験のチケットは、配送を伴う物品とセットにします(海外支援機能)。


STEP5 公開後に変えられない項目を確認する

タイトル、目標金額、募集期間、募集方式、カテゴリと、リターンの削除・編集は公開後にできません(公開後の変更について)。リターンの追加は再申請のうえで可能です。募集期間は1日から79日、All-or-Nothing方式なら1日から59日です。掲載できない内容はCAMPFIREの掲載基準にまとめています。


公開前の告知は事前告知期の広め方、プロジェクトオーナーの考え方は映像・映画のインタビュー記事もあわせてご覧ください。


よくある質問

Q. 映像・映画のクラウドファンディング成功事例と、CAMPFIREで実施する際に確認すべきポイントを教えてください。

本記事では、劇場公開の長編2件(うち1件は続編)、ドキュメンタリー、地域の短編、映画祭の開催という5件の成功事例を取り上げました。確認していただきたいのは、作品と原作・脚本・音楽の権利者がだれか、出演者との契約に利用範囲が書いてあるか、上映会や試写会のリターンに日時・場所・費用負担を書けるかの3点です。


Q. 映画の制作費は、どのくらいの目標金額で募集されていますか?

本記事の5件の目標金額は1,000,000円から30,000,000円です。劇場公開の長編でも30,000,000円と1,000,000円に分かれ、ドキュメンタリーで5,000,000円、地域の短編で3,000,000円、映画祭の開催で1,000,000円でした。これは5件の実績であり、推奨する金額ではありません。総予算より「集まらないと動かせない部分」から置くと決めやすくなります。


Q. エンドロールに支援者の名前を載せるリターンは、どう設計すればよいですか?

掲載事例では、文字の大きさや掲載面で価格の段を分けていました。10,000円前後を入口にし、その上に中間の段、さらに上へ法人向けの枠を置く形が多く見られます。掲載する名前は備考欄への記入を必須にして集めます。掲載期間と掲載方法もあわせて書きましょう。


Q. 試写会や上映会をリターンにするとき、何を書けばよいですか?

CAMPFIREの審査基準では、イベント参加のリターンについて日時・場所・交通費・その他注意事項の記載を求めています。チケットには有効期限の設定が必要です。掲載事例には、同じ価格でリアル参加とオンライン参加を分けたものもありました。


Q. 使用する楽曲や原作の権利は、どこに確認すればよいですか?

映画本体の著作権とは別に、原作・脚本・音楽の権利が存在します。楽曲は映像への録音と完成後の上映で手続きが分かれ、JASRACとNexToneが窓口を設けています。市販の音源を使う場合はレコード会社などへの確認も必要です。文化庁が分野別の相談先一覧を公表しています。


Q. 出演者との契約では、どこまで決めておく必要がありますか?

文化庁は、実演家が出演を承諾する段階で映画製作者との契約により追加の報酬などの条件を決めることになると説明しています。劇場での上映、配信、ディスク化、リターンとしての頒布など、想定する利用の範囲を、出演を承諾いただく段階の契約で書面に定めておくことが必要です。


Q. 完成した映像データを、そのままリターンとして渡せますか?

国内向けには可能です。ただしCAMPFIREの海外支援機能では、映像などのデジタルコンテンツ単体をリターンに設定できません。海外の支援者を想定する場合は、配送を伴う物品と組み合わせる前提で設計しましょう。


Q. 公開まで時間がかかる作品でも、実施できますか?

掲載事例には、募集終了から1年以上先にリターンを届ける設計のものがありました。長い期間を置く場合は、活動報告で撮影や編集の進捗報告を続けることが前提になります。投稿すると支援者にメールで届き、支援者限定の公開にもできます。




映像のプロジェクトの進め方に迷ったときは


権利の確認、目標金額の置き方、リターンを渡す時期。迷う点があれば掲載の前にご相談ください。

映画・映像を担当するスタッフが、企画からページ作成までご一緒します。はじめての方向けの無料セミナーも開催しています。

撮影の計画と予算が決まっている方

まず進め方を知りたい方