◎絵の具おはしってなに?
絵の具おはしとは、絵の具チューブの形をしたおはし入れに、その色に関係した今日あったことが話せるテーマが書かれており、食事の際に話すきっかけを提供するおはしです。1つの絵の具おはしにつき、1つのテーマが書かれています。
ライフスタイル(生活習慣)が多様化している中で家族が揃って食事をする機会が減り、家族と向き合っての食事は非常に貴重なものとなりました。しかし、スマートフォンを操作しながら、テレビを見ながらの"ながら食事"が貴重な家族の会話の機会を奪っています。
話すきっかけを作ることで家族の食事をする際のコミュニケーション不足の解消を目指したものが絵の具おはしとなります。
◎その色に因んだ今日あったことが話せるテーマって?
要約すると、色の持つイメージと日々の生活を結びつけたテーマということになります。
例えば、黄色の持つイメージとして、標識、危険、発見などが挙げられます。その中で"発見"という黄色の持つイメージを日々の生活に結びつけると、"気が付いたことは?"というテーマになります。
これに今日という言葉を付け加えて"今日気が付いたことは?"というテーマにするのには理由があります。
私たちの世界は毎日変わり、その日その日で楽しいことや不安なことが起こり、心境は慌ただしく変化していきます。そんな変化に富む毎日の中でおはしは変わらず使い続ける物です。このおはしに、日々あったことが話せるようなきっかけがあれば、心への負担が軽くなり明日への1歩が軽やかになると考えたからです。
◎絵の具おはしを作ろうと思った理由は?
スマホを触りながら、テレビを見ながらの食事、いわゆる"ながら食事"が近年増加しました。飲食店のアルバイト先でも見かける機会が増え、家族で外食に来ているのにそれぞれ"ながら食事"をしていて、会話が全くありませんでした。当初は"ながら食事"そのものが問題であると考えていました。今回は、家庭内における"ながら食事"に焦点を当てて問題解決ができないかと思い、自分の問題意識と世間の意識を比較するために世間の"ながら食事"に対する意見を調査することに決め、スーパーで主婦(20~50代)の方々にアンケートを取りました。
結果、約77%の家庭がテレビを見ながら、スマホを触りながらの"ながら食事"をしていました。また、ながら食事をする家庭にながら食事に対する不満を聞いたところ、その行為自体が不満であるというよりも、食事以外のことに集中していて話しかけても返事がないことが不満という意見が多く寄せられました。つまり"ながら食事自体"が問題というよりも、ながら食事がコミュニケーション不足を引き起こしていることが問題でした。また主婦の方々は"おいしく、会話があってご飯が食べられる時間が欲しい"、"せっかくの機会だから会話をして楽しく食べたい"、"ながら食事でも会話が増えてほしい"と日々思っているそうです。
◎今回のプロジェクト範囲
今回のプロジェクトでは、絵の具おはし数種類のプロトタイプを作成を目指します。
プロトタイプの作成は、製品デザインに詳しい研究者の方にご指導いただく予定です。
プロトタイプ作成後には、製造工程の確立or企業への企画提案を考えています。
◎絵の具おはしの登場シーン
part1.家庭内
絵の具おはしで家庭内のコミュニケーションのきっかけ作り、つまり"おはしではなしのきっかけ作り"ということになります。家族の会話のある、楽しい食事の時間をデザインします。
part2.学校
誰もが緊張する新学期、これから友達になる人との会話も絵の具おはしがデザインしてくれます。
◎資金の使い道
ご支援いただいた資金は、プロトタイプ制作のための材料費や美術大学教授による監修費に充てさせていただきます。最終的に製品製造が出来るような環境の確立、企業への企画提案が目標です。
様々なご支援ありがとうございます! 食事の際の会話不足、これを多くの人に意識して欲しいです! 最後まで、気を抜かず挑戦して行きます!