2020/04/20 18:44

本クラウドファンディングも、残り期間が10日間となりました!長いようで短かった約70日間ですが、最後までお付き合いくださいませ。

シリーズでお届けしている「リターン品紹介」のコーナー、本日は『大洗ブランド認証品セレクション』に、「干しいも」紅はるか をご提供頂いている、幸重の小野瀬さんにお話を伺いました!

小野瀬三雄さん

―幸重さんはいつから事業を展開しているのですか?

元々芋づくりをしていたのですが、30~35年前くらいですかね、芋がだぶついちゃって売れなくなってしまった事がありまして、それをきっかけに自分の所で加工も始めた、というのが今の流れですね。生産して加工屋さんに売っていたんですけど、それができなくなってしまったので。芋農家自体は私のひいおじいさんの代くらいからやり続けています。

―では事業を開始してから4代目くらい、ということですね。

芋づくりで言うとそうなります。ただ、その前から農業自体はずっとやっていました。近くのお寺の帳簿を見ると、ずーっとこの地に土着して農業をしていまして、だいたい380年位前の記録が残っていますよ。その前もやっていたと思うんですけど、ネズミにかじられちゃって、それ以前の記録がわかんなくなってしまいまして。

―そんなにですか⁉それは歴史を感じますね…。

芋に関しては、戦前は保存食として作っていました。まぁ売れなくても自分たちで食べるために作っておくのも良いか、と。保存食という意味では、今まさにコロナで大変な事になっていますけど、芋は保存食として持っておくといざという時に助かりますよ。冷凍してしまえば1~2年は持ちますから。でも食べだすと止まらなくなってしまうのは注意が必要です(笑)。

―それはありますよね(笑)。震災の時のそうでしたけど、いつなん時食べ物がなくなってしまうかわからないですもんね。では幸重さんの干し芋の特徴を教えて頂けますでしょうか。

やっぱり無添加で作っている所ですね。自然の力で甘味を出していく努力をしています。デンプンが糖分に変わり、甘味が出る、その繰り返しです。 最近は無添加の干し芋が「健康食品」としてメディアにも取り上げられていたりしておりまして、需要は高まっていると思います。

―幸重さんは芋作りだけでなく、販路も自分で開拓する形で「第6次産業」にも取り組まれていますよね?

はい、徐々にシフトしていった形ですね。利益を確保する手段として試行錯誤してきました。10年前くらいから「野菜の直売所」がブームになって、それに乗って色々販路を広げていった形です。直売所に出した所から枝葉になって広がって、今では読売新聞や郵便局(ゆうパック)での販売という形に広がって行きました。読売新聞は5~6年前から、郵便局は3年くらい前から新しく始めました。

―割と最近なんですね。

我々も自分の力で売らなくてはいけない。だから売るために販路も開拓しなくちゃって必死ですよ。販路を考えずに「最近干し芋が流行っているから」と農業を始めても、採算的には厳しいんじゃないかなと思います。

―そういう意味では先手を打たれてやられているのですね。

先手を打つみたいな事よりは、「良いものを作って良いものを出す。そうすればお客さんが自然と見てくれる」と信じています。だからやっぱり良いものを作らなきゃ駄目だよ、と。1回でも変なものを出してしまったら、それだけでアウト、という気持ちでやっていますね。逆に良いものを出し続ければ、おのずとリピートに繋がって、それが枝葉のように分かれていく。そんな所を大事にしたいと思います。

―販路の戦略といい、とても色々考えられている事がわかりました。ちなみに幸重さんは、今は芋作り以外には何かやられているのですか?

芋以外だと、米・馬鈴薯を作っています。米はJAやお米屋さんに、馬鈴薯は農協が間に入って、カルビーの「ポテトチップス」用として作っています。

―え、そうだったんですか!

農協が間に入ってくれて、農協とカルビーさんが契約しているんです。そうすると我々も使用目的がハッキリして、金額も安定するんですよ。個人で売るのってやっぱり大変で、資材や箱代、人件費など諸経費が色々かかるじゃないですか。その点、決まった金額で箱に入れたまま買い取って貰えるので、余計な経費が掛からずありがたいんですよ。

―なるほど。本当に色々考えられていますね。

考えている、というよりは「安定」を選択している感じです。ちなみに米の7割8割は牛豚鶏の肥料米として出荷しています。これだと食用米の相場に左右されづらく、金額が安定しているんですよ。

―いや、勉強になります。色々聞いていますと、幸重さんはかなりの大きな畑をお持ちなのでしょうか。

借りたりもしていますが、茨城町~大洗~鉾田の涸沼周辺で作っています。最近は機械が大型になってるので、それに応じた農地です。作業がやりやすい場所、良い物が出来そうな土、そういう所を見極めています。作るものによって黒土より赤土の方が良いとか、芋の甘味を出すのに窒素分の多い黒土の方が良いとか。

―なるほど。ちなみに茨城は干し芋の名産地な訳ですが、やはり土が適してるというのが大きいですか?

土は本当に大事ですよ。「玉豊」という品種はひたちなかの方で適していたんですが、鹿行の方に行くと余り良くない、みたいな相性もあります。そうした時に品種改良で新しく「紅はるか」が登場しまして、これはそれほど土質を選ばないものだったので、茨城中に広まったんです。加えて「紅はるか」は見た目は綺麗で甘くて柔らかいという三拍子揃ってたから、2~3年で一気に広まりました。

―今は「紅はるか」はしっかりブランドになってますもんね。ありがとうございます。少し質問を変えて、長年農業をやられていて、苦労されている点など教えて頂けますか。

今、タイムリーな話題として、新型コロナウイルスの影響で大変じゃないですか?例えばこれから田植えのシーズンになる訳ですけど、もし農業従事者の誰か1人でも感染してしまったら、向こう1年分の農作物が取れなくなる、という恐怖はあります。1人だけ感染したら、周りの人間も自宅待機にならざるをえないでしょ?そうしたらそのシーズンの収穫はゼロ。芋で言うと6月15日くらいまでには終えないといけないので、その間本当に誰か感染してしまうのではないかという緊張感がありますよ。

―言われてみればそうですね。本当に気を付けないと。

本当に神経使いますよ。注意してくれって言ってもこればっかりはわからないから。何とか早く終息してほしいです。「今を生きる」という側面では、ウチには米も芋もあるから生きていけるので、そこは「生産者の強み」ではありますけどね。

―ありがとうございます。では次の質問ですが、先ほど読売新聞とゆうパックで販売していると仰っていましたが、幸重さんの干し芋は他にはどちらで購入できるのですか?

大洗海・山直売センター「いきいき」 だったり、ウチでも直売していますよ。直売センター「いきいき」では、食べやすいスティックサイズも販売しているとの事。(写真は撮影用のB級品です)
―ここですね!一見民家の入口のような形ですけど、地図を載せてしまっても大丈夫ですか?

はい、大丈夫です。

〒311-1311 茨城県東茨城郡大洗町大貫町194
[営業時間]10:00~15:00  日曜日、年末年始定休
地図:https://goo.gl/maps/84ehKWyS24rL74rw9
※大洗駅から、「潮騒の湯」方面へ行く道路沿いにあります。

門の中に入ると、こちらの建物がありますので、そちらでお買い求め頂けます。

それともう一つ。ウチの母親の実家が「丸五水産」という魚屋をやってまして、そちらにも干し芋を置いています。

〒311-1301 茨城県東茨城郡大洗町磯浜町226
[営業時間]8:00~18:00
https://goo.gl/maps/k1M8bxdeWA5NtJN16

―あ、丸五水産さんでも販売しているんですね!ガルパンファンの方は馴染みがあります。是非、コロナが落ち着いたらお買い求め頂ければと思います。それでは最後に、ご覧頂いている方にメッセージをお願い致します。

そうしたら、ちょうど丸五水産から新しく販売されたクリアファイルがあるんですけど、これが大人気なんですって。「茨城弁」がダーッと羅列されている面白いクリアファイルなんですけど、最後はここに書かれている茨城弁で締めたいと思います。

「おれげで作った乾燥芋やっから」

―ありがとうございました!

ちなみに、丸五水産さんで販売中の「茨城弁辞典」クリアファイルは、本当に大人気だそうでして、数に限りがあり、無くなり次第終了となります。是非新型コロナウイルスが落ち着いてから、幸重さんの干し芋と合わせてチェックしてみて下さい!

■大洗ブランド認証品セレクション

☆しらすせんべい(90g・飯岡屋水産)/☆ブルーベリードリンク(180ml・大洗ブルーベリー生産・加工組合)/☆「干しいも」紅はるか(200g・幸重)/☆メッセージTシャツ(サイズ4種選択可能)

大洗町のブランド認証品「アライッペのこれだっぺ」の中から、お菓子に最適セットをラインナップ!