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ぼくは2002年から、編集の仕事をしてきました。メディアの幅は広かったのですが、特に中心だったのはタウン誌。徳島や関西で、編集の仕事を通じてたくさんの人やお店を取材させていただきました。ひと月に、およそ20〜30件は取材をしていたでしょうか。関西人なら誰もが知るラジオDJから、老舗飲食店を受け継いだ元IT企業戦士、接待を伴う夜の店ではたらくインテリ大学生まで、出会った方々は実に多様でした。本当はまとまったお金を払ってでも話を聞きたいというファンがゴマンといるような方にも、ぼくは取材という名目で時間をいただき、1対1でお話をすることができました。それは何物にも替えがたい経験であり、毎回興奮状態でたくさんのネタをいただいてきました。取材ハイです。たった一つの悩みは、そうして集めたネタを記事にすること。なまじ量を集めただけに、相応の集中力を必要とするのですが、それがとにかく苦手です。取材の時のアドレナリンは何処へやら、大量のメモ書きや音声を前にポーンと手が止まってしまう。頭の中には雑念がなだれこんでくる。あれもこれも無駄に気になる。同じ傾向の方もいらっしゃるのではないでしょうか。それが「茶心」では、思いのほかスムーズに書き進めることができました。ここには雑念をもよおすような余計なものがなく、あたりも本当に静かです。暗すぎず、明るすぎることもない、居心地の良さがあります。単にリラックスできるというのではなく、自分が真ん中にある感じ。別に座禅を組むとか、瞑想をしなくても、自分の真ん中が意識できる。そんな空間になっています。不思議な感覚です。もしぼくと同じように雑念に悩まされる方がいらっしゃったら、「茶心」にお連れしたい。…という原稿を、ぼくは今朝オフィスで書いていますが、だいぶ時間がかかってしまいました。雑念のなんと手強いことか。