マノン、はどんなオペラなのですか?興味を持ってくださり、聞いてくださる方が増えてきました。とても嬉しいです!!本文に書かず、すみませんでした!!1884年初演、マスネの作曲したオペラ「マノン」は、マノンという女性の半生を描いたお話です。激変の人生を歩みます。それもこれも全て、自分の本能とともに生きるが故です。「運命の女」(ファム・ファタール)として描かれた、いつの時代も人気のオペラ作品です。このマノン、アヴェ・プレヴォーの「マノン・レスコー」という原作を台本をアンリ・メイヤックやフィリップ・ジムが手がけ、フランスの作曲家ジュール・マスネ によるオペラです。この題材でたくさんの作曲家がこのオペラを作っています。数年前に風の丘でも上演したプッチーニの「マノン・レスコー」もその一つ。プッチーニのマノン・レスコーは、物語性を追求して描かれているのに対し、マスネのマノンは、マノンという女性の特異な性格を描いています。1幕マノンという女性は享楽的な性格で修道院へいられるために、従兄レスコーに連れられてくる。哲学を学んでいた騎士デ・グリューと町で出会い、デ・グリューはあまりの美しさに心奪われる。修道院へ行かず自分とパリへ行こうとマノンを誘い、二人で逃げてしまいます。2幕パリでは、貧しくも愛に満ちた生活を送る二人。しかし、二人を追って、マノンを我ものにしようとするブレデニや買収された従兄レスコー。デ・グリューが手紙を探して不在の間に、ブレデニに「貧しい生活とおさらばして、贅沢な暮らしをしよう」と誘惑されたマノンは、デ・グリューとの別れを決意。帰宅したデ・グリューの前で泣き伏せるマノンの演技を間に受けたデ・グリューであったが、そこへ父親の配下が現れ、デ・グリューを馬車で連れ去ってしまいます。運よくマノンの意に添い、二人は別れることに。この後の3幕〜5幕、と、マノンは、派手な生活を送るも、デグリューが忘れられず、神学校にいるデグリューを探し出しよりを戻します。しかしマノン享楽的な性格は変わることなく、デ・グリューの遺産を使い果たてしまいます。賭博場へ稼ぎに出かけるも、いかさまで警察に逮捕され留置場へ・・・・その後の転落は、、、アメリカへ売春婦として売り飛ばされ、、待つものは死のみ。という壮絶な人生を歩むマノンの物語です。まるで、映画を見ているような、場面がどんどん変わるオペラです。こんな七変化のマノンを演じ、歌い切れる歌手は、そうそういないと私は感じています。こんな難役に山口佳子さんは挑戦してくださいます。今回のスワイプオペラでは、データ送信による予算の関係もあり1〜2幕の配信となります。今年6月に上演予定でしたこの「マノン」の再演を、来年必ずや、果たします!その予告としても、楽しんでいただけるのですが、しかし、ステージを360°どこからでも見られるステージングを行った今回のトライアル上演は、とてもとても興味深いです。セットの中をご自身が歩き回っているような感覚で、ここ彼処にいるソリストたちの物語を見て回る、そんなイメージだと思います。新しい40分間を楽しんでいただけたらうれしく思います。*写真は参考として、1幕のマノンとデ・グリューの出会いのシーンが描かれたものです。大澤美香