実施理由/背景
精神障害者が働く場であり、居場所でもある『ゆくり亭』を継続したい!
精神に病や障害を持つ方も働きたいという意欲を持っている方がたくさんいますが、毎日の体調の大きな変化により、長時間の労働も大変で、なかなか一般企業では受け入れてもらえないという実情があります。
でも、彼ら彼女らには働きたいという思いがあるのです。
では、認可を受けている継続事業所で働けばよいのではないか?と思いますが、認可をうけている事業所では、障害もさまざま、人数も多く、人との関わりが苦手な彼ら彼女らがその場所に馴染むことは、並大抵のことではありません。
だからこそこの『ゆくり亭』のように、すぐに手が届くようなアットホームな働く場も必要であると私たちは考えています。
自らの手でパンとしゅうまいを作り、その商品をお客様に選んで食べて頂けることは、嬉しく、生きがいにもなっていますし、その商品を持ち、いろんな場所へ出向き、販売しにいくということは社会との関わりの学びにもなります。
このような中、沢山の方に助けられながら平成15年から活動を続けている私たちですが、設立当初から共に働く人もおり、人数は少ないが、必要な居場所であると願い一緒に『ゆくり亭』を継続していきたいと思っています。
プロジェクト内容説明
働く場パンとしゅまいの店『ゆくり亭』を継続させるためには
精神の病・障害を抱えた方々は、社会に出て働きたいけどなかなか続かない、体調が安定せずまた悪化してしまった、企業に行ったけれど周囲の目が気になる、など一般企業で働くことのハードルが高いのが現状です。
そこで、同じような病・障害を持つ仲間がいて、少人数で、短時間、自由に出席できる。そんな職場を提供し、継続していきたい。と思い、続けているのが、パンとしゅうまいの店『ゆくり亭』です。しかし、ゆっくりしずぎて生産性は、正直あまりありません。
しかし、常にスタッフやボランティアさん、また働く当事者・家族含め、精神の病・障害について共に学び、安心して通いやすい場所づくりをしながら、時には、悩みを相談したり、されたり、励まし合ったりする場所。
また、食品を扱う店として、第一に食品衛生法に基づいて商品の品質を維持しているお店です。
そして社会の偏見が社会の妄想であったと変えていくことができるような、社会との繋がりをつくっていく場所を維持しています。
目指すところ
精神に病や障害を持った方が、地域で自分らしく笑顔で暮していかれる場所を目指して
精神の病や障害があっても、共に働く場所であり、いつでも自由に寄れる居場所。
働く時間も自由、参加する誰でもが意見を言えて、問題が起これば皆で話し合い、解決していくことができる。
他人事ではなく、共に考え、商品の製造や販売を通じてお客様に喜んで頂けることが楽しみとなれるような職場にしたい。
そして、精神の病や障害で悩む人があれば、家族も含めピアカウンセラーとして相談にのれるような場所で、笑顔多く、わいわいがやがやと楽しく集まり、仲間の集う場所として。
私たちは一般社会の人たちが精神の病や障害についての偏見が妄想であることを知ってもらい、精神の病・障害の生きづらさや辛さなどを理解していただくことができる場の『ゆくり亭』を拠点に発信していきたいと思います。
寄付の使い道
いただいたご寄付については、精神障害者が働く場であり、居場所でもあるパンとしゅうまいの店『ゆくり亭』の維持費用や活動費用に活用させていただきます。
自治体からのメッセージ
静岡市はこの活動を応援します!
市民ニーズが多様化・複雑化し、行政だけでは社会的課題に対してきめ細かく対応することが困難な状況にある中で、行政の支援が届かない分野で活動しているNPOなどの団体は、社会に欠かせない存在となっています。
このような行政の支援の行き届きにくい公益性の高い活動に取り組んでいる団体を対象として、ふるさと納税制度を利用した支援を行います。
障害者生活支援よもぎ会が運営するゆくり亭は精神に障害を持つ方々が地域で自立していくための活動です。
障がいのある人もない人も共に住み慣れた地域で暮らすことを目指す本市にとって、精神障害者生活支援よもぎ会の活動はとても重要なものです。
静岡市は精神障害者生活支援よもぎ会の活動を応援します。
皆様の温かいご支援をよろしくお願いします。
静岡市長 田辺 信宏
団体紹介
認定NPO法人精神障害者生活支援よもぎ会
この法人は、1979年8月から医療研究会として、医療従事者、薬剤師、看護師、教育者、市職員、ボランティアなどと一緒に毎月、医療や保育、障害者、環境などのテーマを持つ話し合いから始まりました。その中で、リハビリ教室などを通して当事者と向き合い、1987年1月から精神障害者の問題をテーマに、患者・家族・医療従事者・ボランティアを中心に、精神障害者を地域に受け入れるために何ができるのか、話し合い活動が始まりました。
その話し合いから精神の病、障害を持つ彼らや家族とふれあい、語り合い、様々な体験を重ね、2000年にNPO法人として認証を受け、彼らが地域で生きていくためには、そのための機会や場をつくること、また社会復帰のための作業所などの設置など課題が生まれ、そこから今の理解を深めるための学習会、講演会など開催や、当事者の思いを言葉にするのではなく、絵で自分を表現したり、想いを表現したりする場の絵画教室、2003年には、社会との関わりを持ちながら社会復帰のための働く場のパンのしゅうまいの店『ゆくり亭』が出来ました。また学習会に参加し、共に学んでいる当事者、家族が自ら開きたいと、ZEN問答、家族の会、読書の会など集まる場ができてきています。
法人の特徴としては、精神の病、障害について医療面ばかりではなく、共に暮らす生活者としてとらえ、社会が持つ精神の病、障害への妄想を、身近な病、障害として共に生きる偏見のない生きやすい社会に創造していく活動を続けています。
現在、このプロジェクトの働く場『ゆくり亭』の他に、精神保健知識の普及・啓発として、年2回の講演会(現在66回開催)、毎月1日によもぎ会通信発行、当事者家族支援として、毎月1回やさしい精神保健教室(勉強会)、家族の会。当事者支援として、絵画教室、ZEN問答、読書の会など当事者が中心となり、開いています。
事業スケジュール
現在:パンとしゅうまいの店として、個人商店のように障害者と共に製造、販売
令和2年10月:クラウドファンディングの実施
令和3年10月ころ:障害者総合支援法に基づく、自立継続支援B型事業所として認可を受ける予定
プロジェクトは、現在、進行中であり、日々、パンとしゅうまいの店として、障害者と共に製造、販売をしており、このプロジェクトを継続し、将来、障害者総合支援法のもと自立継続支援B型事業所を目指していく予定です。