実施理由/背景
緑豊かな美しい竹生島を取り戻したい
古くから信仰の島、神秘の島として多くの人々が訪れる竹生島には国宝や重要文化財に指定されている寺社仏閣とともに、島の象徴と言えるタブノキがあります。竹生島のタブノキは滋賀県の天然記念物に指定され、一年中島を鮮やかな緑色で覆っていましたが、約40年前、カワウの飛来とともにそのタブノキが枯れ、島は美しい緑を失いました。
再びあの美しい緑を取り戻したい。
そんな思いで長浜市ではカワウの駆除を行い、徐々にカワウの飛来数は減少させることには成功しましたが、肝心のタブノキの植生の回復には至りませんでした。そこで、タブノキを育て、島に戻す取り組みを地元の有志がはじめることになりました。
さらに、地元の有志だけでなく、地元の小学生もこのプロジェクトに参加し、みんなの宝物として「未来へ美しい竹生島を引き継ぐ」という意識が世代を超えて、芽生えました。
プロジェクト内容説明
ふるさとの宝を守るには
カワウの捕獲作業とタブノキの植樹で、少しずつ昔の姿に近づいてきた竹生島。
しかし、樹木の生長には長い年月がかり、再び島全体を緑で覆うにはまだまだ時間がかかります。
そして、元の姿を取り戻すことはゴールでなく、スタートだと思います。そこから新たに活動をしていかなければ、あっという間にその美しい姿は失われてしまいます。
次世代を担う子どもたちともに、この事業の必要性と重要性を共有し、「未来へ美しい竹生島を引き継ぐ」活動を行なっていければと思います。
目指すところ
みんなの大切な竹生島を未来へ
昔の竹生島の写真を見て、今の竹生島とは大きく違っていたことに気づきました。
本来であれば深緑の島のはずが、カワウの飛来によってタブノキが枯れてしまい、山肌が見え茶色い部分が目立っているのが今の姿です。
時間がかかっても元の竹生島の姿を取り戻し、未来へつなぎたいと思います。
また、竹生島の存在を知らない人にもその存在を知ってもらい、この思いを共有することができたり、長浜市民だけではなく、多くの人に宝物にしてもらうための取り組みができればと考えています。
カワウから島を守り、再び本来のタブノキが生い茂る、緑豊かな竹生島を取り戻すことを目指し、2度と緑を失われることないように、次世代を担う人たちへこの思いをつないでいきます。
寄付の使い道
受け付けました寄付は下記の用途に使わせていただきます。
・タブノキの植樹のための、地元小学校との連携事業
・竹生島への船の借り上げ、バスの借り上げ
・タブノキが育ちやすい、環境整備
・竹生島とタブノキのことがわかるリーフレットの作成
自治体からのメッセージ
ご支援いただく皆さまへ
この度は、竹生島タブノキ林の再生プロジェクトにご賛同いただき厚くお礼申し上げます。長浜市にあります竹生島には国宝や重要文化財の寺社仏閣があり、何よりも島そのものが国の名勝史跡に指定されています。更には、竹生島のタブノキは滋賀県天然記念物であり、まさに島全体が国民の宝物です。その宝物のひとつであるタブノキはカワウの飛来による巣作りにより、枝が折られ、巣の下の土は糞尿により酸化が進み、ついには樹木が枯れ、山肌を露出してしまいました。しかし、このままの竹生島を次世代へ受け継ぐことはできません。少しでも、元の緑美しい竹生島を取り戻し、誇りをもって次の世代、またその次の世代へ継承していきたいと思います。
事業スケジュール
2020.12~2021.2:カワウ飛来調査
2021.2~2021.3:タブノキの植生回復調査
2021.5~2021.10:タブノキの植樹地の整地・管理。苗木の育成
2021.11:地元小学校と連携し、植樹事業。次回の植樹する苗の採取。