私は「学校沿革室」のメイン展示ともいえる沿革展示エリアを担当するキム チョルス(金哲秀、高級部34期生)です。この間、沿革展示エリアのスタッフたちは、学校が歩んできた歴史の年表整理、展示写真と展示物の収集・選定作業を行ってまいりました。私の担当は主に年表の作成です。はじめに取り組んだ作業は、過去に作成された学校に関する一次資料や沿革史、年表などを集め、整理することでした。とりわけ、周年沿革史などの学校内資料や聞き取りを通して作成された東京中高連合同窓会会報『プリ』に連載された愼吉雄先生(前校長、現教職同委員長)の「学校70年史」を参考にさせていただきました。年表の作成において意識したのは以下の三点です。一つ目は、従来の年表では関連事項が記載されていない年もありましたが、卒業生たちが記憶の中の原風景を発見できるように、各年に最低1項目は学校関連事項を記載することに努めました。内容は①学生たちが親しんできた校舎と施設の竣工、増設の変遷過程、②教育内容や校則の変更、③学校行事や課外活動、④学校への差別・抑圧の歴史、⑤祖国の暖かい配慮と援助などです。二つ目は、学校の歴史に影響を及ぼしたであろう社会事象、例えば祖国の情勢や在日朝鮮人の歴史などを年表に入れることにしました。学生たちがどのような社会状況の中で学び、考え、学校生活を営んできたのか、またどのような情勢のなかで学校が維持・発展してきたのかを感じ取れるようにしました。三つ目は、沿革室訪問者を本校生徒、学父母、卒業生はもとより本国や海外の同胞、地域住民をはじめとする多くの日本の方々に見に来てもらいたいと考え、朝鮮語と日本語の2カ国語表記にしました。年表草案は6月初旬にできあがりましたが、より完成度の高いものにしようという思いで、在日朝鮮人歴史研究所の呉圭祥所長や愼吉雄前校長をはじめ様々な方から意見をききながら、修正を重ねてまいりました。呉圭祥先生との作業(左、筆者)現在、年表はほぼ完了段階にあり、写真、展示物の選定作業も完了間近です。スタッフ皆が、本業をこなしながら、仕事の後や休日に頑張って作業しています!残り時間わずかですが、スタッフ一同、沿革室を訪れる人たちが、本校の歴史から、民族教育の意義、朝鮮学校の存在価値について感じ取れる場、心に感動の余韻が残る空間に作り上げるため、最後まで頑張ってまいります。みなさん、応援よろしくお願いいたします!협력을 부탁드립니다!