味わい高い色目と抗菌性をもたらす柿渋染めですが、本来持っている疎水性能(水をはじく性質)から防水の塗料として使用されるほど。したがって、タオルにこの柿渋染めが使用された例はほとんどありません。確か数件あったと記憶しているくらいです。でもこの悠閑タオルは吸水性抜群なのです。以下に説明いたします。織上がったタオルは染色前に、通常苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)で高温短時間で行う精錬(コットンの油脂を取り除いて染色性と吸水力を上げる工程)を、悠閑タオルでは繊維を傷めずパイル形状を維持してくれる天然酵素で時間をかけてじっくり行います。この工程により染料が適量繊維に分散、均等に吸着されます。最後に柿渋染めで色目をマイルドにするのですが、柿渋が偏ることなく薄く繊維に浸透するので吸水性を阻害しないのです。この後、最終工程でも繊維を痛めない天然石鹸で洗浄します。この一連の工程で柿渋の色合いと抗菌性を活かしつつ、吸水性と洗濯を繰り返しても風合い変化が小さい理想のタオルが出来上がりました。高い吸水性を保証する今治マークも取得済みです。承認番号2021-103