トラと人の暮らしを守る保護活動のビデオ紹介、後編です。最終回の今回は、現地パートナーWTIにより2018年以降コロナ禍前まで実施されていた、政府森林局レンジャー、学生、自然ガイドに向けての活動を紹介します。森林局レンジャーに向け、トラの生態とトラと遭遇した際の対処法のワークショップを実施。学生向けのワークショップも実施し、トラとの共存について強い関心を引き出すことができました。自然ガイドにも、観光客にトラの生態と保護の必要性について伝えてもらうためのトレーニングを実施しました。これらの活動の多くは、コロナ禍によって中断を余儀なくされ、今でも再開が難しい状況です。しかし、コロナ禍で職を失った村人たちは、木を伐採した薪や、違法動植物を売って生計を立てるなど、森への依存を深め、野生動物との衝突が起きやすい状況にあります。1日も早く活動が再開できることを願っています。
干支 の付いた活動報告
トラと人の暮らしを守る保護活動のビデオを紹介します。わたしたちJTEFが、現地パートナーWTIと共に、2018年から支援している中央インドのティペシュワール保護区での活動を記録したものです。第1回の今回は、まず、ビデオの前半部分、中央インドの保護区の豊かな自然から。。。保護区のゲートをくぐり。。。森の奥に進むと。。。緑豊かな水辺に到着しました。木の上には野生のクジャクハヌマンラングール(サルの仲間)の群れにも出会いました。そして。。。ついにトラが現れました!トラは一頭一頭が広い縄張りをもち、単独で広い地域を移動しながら暮らしています。ティペシュワール保護区には、12頭の成獣と18頭の子トラの生息が確認されています。保護区の広さは、東京都23区の4分の1にも満たない(約150㎢)ですが、トラ達は、保護区の中だけでなくその周辺の森も行き来しながら暮らしています。このように暮らすトラたちと、周辺の森で生計を立てながら暮らしている村人との間で衝突が起こっており、JTEFが活動を開始する前年2017年には、家畜44頭と7人がトラの犠牲となってしまいました。