何を隠そう、わたしはもともと「サウナが苦手」でした。健康ランドや温泉施設で、熱心にサウナに入る人たちを見ては粘膜が焼けるように痛く、じっと耐えるだけのサウナ。一体何がいいんだろう?と思っていました。妻は大の温泉・温浴マニア。岩盤浴を始め、酵素浴などいろいろなところについて回りました。が、やはり目が回ったり長く入れなかったりと、いまいちよくわからないままでした。2020年12月末、温暖な千葉県から山梨県「清里」標高1144mの場所へ引っ越してきた時のこと。家の中で花瓶が凍るほどの寒さ。引っ越したばかりで、建物の保温の方法もわからずまさに極寒!な日々を送ることになるのです。すぐ近くにある「八ヶ岳」から降りてくる、最高に冷たい風と雪。湯船にお湯がためられない!!!!という事実が発覚!!!!シャワーもちょろちょろ。その時はどうにもできず、近くの温泉施設にせっせと通いました。そして、コロナで温泉施設がクローズに…困った!どうしよう。。と思っている私に、妻が言いました。「こんな時にピッタリかなと思って、テントサウナ買っちゃった。やってみたかったんだよね」は?テントサウナ?何それ?テント?サウナ?実はこの頃、新しい土地、リモートワーク、仕事がうまくいかない・・・などとにかくネガティブになっていた時期でした。2021年2月。海のずっと向こう「フィンランド」から意外と小さくまとめられた荷物が届きました。「そんな暗い顔してないで、テント組み立ててよ」テントの組み立てなどは得意だったので、夢中で設営をしたのを覚えています。そして、大量の石を運んでくる妻・・・組み立てたばかりの、憧れの薪ストーブにどんどん石を積み上げていく妻・・・「さ、やりますか!」と言われ、よくわからないままテントの中へ。この日はマイナス9.5度・・・「うわ、あつい・・・」外は0度以下で、カイロを貼り、ダウンを着込んでいるような日、テントの中は70℃にもなっていました。施設内のサウナは苦手だったのに、これは平気だ。痛くない…と感動していると妻がいきなりストーブに積まれた石に、水をかけました。『ジュワァ〜!!!!』という音と共に、熱気といい香りがテント内に充満していく。「なんだこれ!気持ちいい!!!」無意識で深呼吸し、汗が吹き出し、どんどんカラダがゆるんでいくのを感じました。テント内の温度は80℃。どんどん楽しくなっていく自分がいました。これが、小野島がサウナに出会って「楽しさと気持ちよさ」を知った始まりです。今も、この時感じた感動を、色んな人に体験してもらいたいという気持ちでやっています。そしてこれには続きがあります。第2章も読んでいただけると嬉しいです。