ハムブックの本棚オーナーインタビュー第一回は、姉妹揃って、クリエイティブ志向で小さい頃から図書館が大好きだったという、菊野三姉妹に話を伺いました。
自己紹介をお願いします。
左「長女の菊野くるみです。広告の仕事でアートディレクターをしています。絵を描くのも好きです。」
中央「次女の菊野えみりです。長女と同じで広告代理店のディレクターをしています。趣味で絵を描いています。」
右「末っ子の菊野たからです。四月から美大生になります。」
ハムハウスに参加したきっかけは?
くるみ「絵本をたくさん買っていて、こんなに楽しいからシェアしたい気持ちがあったんです。子供向けの本を収集してるけど、大人に読んでほしい。なんなら電車の中で絵本を読んでほしい、大人に。と思っています。
二人もそれぞれ面白い世界観を持ってて、いろんなものを感じて作ってる人だから誘いました。あと地元が好きだから。」
おすすめの本の紹介をお願いします。
やなせたかしさんの『やさしいライオン』
くるみ「子供の時から絵本大好きで。ハムブックの中であれかもしれないけど、活字を読む、文字を読むことに苦手意識が子供の時からあって。絵を見たいタイプだったから。
こどもの時から読んでた本をもう一回読みたいから、今住んでる家に新しく買おうって買い始めたりとか。あと友達とかにどんな絵本読んでた?って話をして。その時に知って新しく出会って見る、みたいのが楽しくて絵本を収集し始めて。絵本の魅力にハマっているという状態なんです。
(「やさしいライオン」は)幼稚園の時に初めて出会いました。感動したし好きでしたが、大人になりコロナで在宅勤務もあって、仕事も大変でプライベートとの境目が分からない状況に、ふと『やさしいライオン』の物語が急に思い出せないのが気になって。読んだら子供の時の感情を思い出し、最近絵本にはまったきっかけの一冊でした。
もう多分理由なく好きになっているもの。“おふくろの味”的な。そういう存在なのが凄いです。」
『ユゴーの不思議な発明』ブライアン•セルズニック 訳:金原瑞人
えみり「実はこれも絵本なんですけど。分厚くてヨイショって感じのもので、画集みたいな、全部白黒で。これを紹介したいなって。
初めて出会った時から、めちゃくちゃワクワクするものに出会えた感が凄かった。高校一年生くらいかな、軽井沢に家族で遊びに行った時にたまたま行った図書館で、木でつくられた雰囲気のいい図書館で、そこで見つけて。二時間くらいぶっ通しで私はそれだけを読んでました。
まず分厚いし、気になって(なんじゃこりゃ!?)て。読み始めたら(絵本なんだ!?)てなって。子供向けの絵本はもちろん知ってたけど、こんなに内容が濃いというか映画みたいな本で。みつけて読み終わってから、めちゃくちゃ良いものに出会ったなって。しかも勧められたわけでもなく自分で見つけられたことが奇跡的に思えて、得というか嬉しいなって思った本でした。
それが初めてだったので、大切にしています。内容はファンタジーというか、ある男の子がひとつのことを達成するような話なんだけど。それもすごい勇気をもらえるし。時間がある時とかに見て楽しんでる絵本です。」
『バクマン』原作:大場つぐみ、作画:小畑健
たから「漫画なんですけど。アニメを知ってたので、読んでみようと思ったらドはまりして。やっぱり漫画で読んでほしい本だなって。
話は、主人公が二人いて、原作と作画っていうので分かれてジャンプで載せられるような作品を目指す、みたいな内容です。見せ方が本当に上手くて。飽きさせない見せ方がすごいし、漫画の知識も教えてくれる漫画です。読んでると、集中したいのにできないとか、やる気が起きない時に、すごいやる気がでて(よし、やるぞ)ってなるんですよ。助かってる本だなっていう感じがします。この漫画がきっかけで漫画家になりたい感じになってます。」
読んでると、集中したいのにできないとか、やる気が起きない時に、すごいやる気がでて(よし、やるぞ)ってなるんですよ。助かってる本だなっていう感じがします。この漫画がきっかけで漫画家になりたい感じになってます。」
【三姉妹の2冊目の紹介は後編へ続きます】
ハムハウスは「My Project, My Public.」がコンセプト。そこで挑戦したいことは何ですか。
くるみ「表現したいというのはあるかなって。絵本を作ってる途中だったり、絵を描いたりイラストを描いていたり漫画を描いていたり、それぞれのプロジェクトなのかもしれないし、三人でやってみようかみたいな、これをきっかけに何かつくってみようっていう。
三人で棚に本を入れる思いで作り的なものとして活動しようと思っています。一つの作品を作るみたいなものだなと思って。」
以上、菊野三姉妹にインタビュー(前編)させていただきました。
「絵」が好きな三姉妹の本棚。「絵」が好きなことは共通していますが、それぞれに違う視点で選ばれた本たち。
菊野家の部屋にあった本棚の一部が、多くの人と共有する本棚になるような。それが三人の表現になっていくのか。
早くも今後がとても楽しみです。
前編はここまで。続きは後編で。
「ハムブック」では、棚オーナーを募集しています!
一棚3,000円/月で本棚を借りて、自分の「好き」な本を自由に展示・貸出・販売することができ、書棚に囲まれた小さな読書スペースで、自主企画のイベントを開催することもできます。本を介したコミュニケーションや、新たなコミュニティを構築していきます。
本棚オーナーにならなくても閲覧・購入は自由。年会費500円でいつでも本の貸出ができます。
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