実施理由/背景
「一本桜の宝庫」と称される南信州・飯田市
飯田市には樹齢300年を超える古桜・名桜の一本桜が数多く残っています。
しかし古く貴重な桜ということは、枝を切り手入れをしなければ、脆く折れやすい桜になるということです。2019年の春には、桜が咲いた後に飯田市で雪が降り、積雪の重みによって貴重な一本桜の枝が折れてしまう事例も複数発生しました。
これまでも飯田市では、桜の案内人とともに巡るツアー「桜守の旅」や、夜間の桜ライトアップ事業などにより、様々な形で市内外の方に桜鑑賞を楽しんでいただきました。その一方で、年数が経ち古くなった桜の維持管理をどうするかが課題となっていました。
桜にも正しい手入れの仕方があります。適切に維持管理することで、何百年もの間冬を超えて春の訪れを告げてきた数々の名桜を守り、これから先も多くの皆様に美しく咲く桜の景色を楽しんでいただきたいと思い、今回のプロジェクトを実施したいと考えました。
プロジェクト内容説明
飯田市の美しい桜を守っていくために
飯田市には黄梅院の枝垂れ桜、専照寺の枝垂れ桜、長姫の江戸彼岸、阿弥陀寺の枝垂れ桜、麻績の里舞台桜、杵原学校の枝垂れ桜などをはじめ、多くの古桜・名桜が残されています。
春になると、それらの名桜を「桜守」と称する案内人とともに巡ることができ、桜にまつわる歴史物語や生活との結びつき、鑑賞マナーなどをご案内し、当市を訪れた多くの方に感動の旅を提供しています。
この貴重な桜を未来に残すために、桜や花の愛好家が集まる日本花の会南信州支部では、地域内の名木や古木の不要な枝を切り落とし、整備を続けています。また、桜の苗木を植樹・配布して、当地域を桜の名所にする取組も行っています。
このプロジェクトでは、日本花の会南信州支部と協力しながら、市内各地にある桜の枝や支障木を整備して、桜の保全と美しい景観の維持を進めていきます。
目指すところ
桜鑑賞を通じた感動の旅のご提供
飯田市は、「一本桜の宝庫」と呼ばれるほど樹形の美しい名桜や樹齢300年を超える古桜が数多く残っている土地です。
全ての桜を一度に手入れして変えてしまうことはできません。日本花の会南信州支部では、地域住民の希望があった場所から徐々に整備や植樹を行い、少しずつ当地域の桜の名所としての魅力向上に努めています。
今回のプロジェクトを通じて、日本花の会南信州支部の活動を支援して、今まで手入れが行き届いていなかった桜から年に数か所ずつ整備を進めていき、飯田市の春を彩る美しい桜が増えることを目指します。桜の整備が進んでいき、新型コロナウイルス感染症が終息した後には、県内外から多くの皆様が再び当地域に訪れ、その時々の桜の魅力を存分に感じていただけるよう取り組んでいきます。
寄付の使い道
受けました寄付は、日本花の会南信州支部による下記活動に対しての補助に使用させていただきます。
・桜の枯れ枝などの不要な枝の切り落とし、剪定作業
・桜周辺にある支障木の伐採
・剪定作業後の切口への保護剤塗布
・樹勢回復のための施肥
・その他桜の保全管理業務全般
自治体からのメッセージ
ご支援いただく皆様へ
このたびは、飯田市の桜保全管理事業をご覧いただき、ありがとうございます。
飯田市は標高差に富んだ地形のため、桜前線が約1か月かけて北上していきます。その間に各地にある樹形の整った名桜や樹齢300年を超える古桜を鑑賞することできる桜の名所であります。飯田市には春の桜だけではなく、国の名勝に指定された景勝地「天龍峡」での夏の新緑や、山の急斜面に集落が広がる「下栗の里」における秋の紅葉に包まれた日本の原風景など、様々な魅力ある場所があります。
花木が四季折々の景色を美しく彩る飯田市を残すため、当プロジェクトに温かいご支援をよろしくお願いします。
事業スケジュール
2022年4月~11月:整備する桜の決定
2022年12月~2023年3月:桜の保全作業実施
日本花の会南信州支部と連携しながら、春の開花状況や夏の樹勢を確認したうえで、今年度整備を行う桜を決定します。
桜の保全作業は、枝の切り落とし作業等の効率のため、葉が少ない冬に実施します。作業については日本花の会南信州支部、地域住民、地元の事業者等が協力して行います。